かみいた落語塾

噺家さんの指導のもと、小咄から古典落語までしっかり学べる、老若男女うぇるかむの落語団体、上板橋落語塾のかわら版!!

小咄ノート14「酒場にて」

2006年05月26日 | 参考書
※ ある酒場のカウンターで、二人の酔っ払いが酒を酌み交わしておりましたが、よほど打ち解けたと見えて、片っ方が自分の家(うち)の場所を説明し始めまして・・・

A「私のうちはね、ここを出るでしょ? 左に行くとね、薬局があるんですよ。薬局の角の所を右に曲がって、酒屋を左に曲がった二軒目なんですよ。お宅はどちらです?」

B「うちですか? うちはね、ここ出るでしょ? 左に行くとね、薬局があるんですよ。マツモトキヨシ。あそこの所を右に曲がって、酒屋の所を左に曲がった二軒目なんですよ」

A「・・・あなたおかしいね、言うことが。それは私のうちですよ?」

B「ええ? そうじゃないですよ。私のうちですよ」

A「そんなことありませんよ。あなたね、人のうちを取っちゃいけませんよ。今のは私のうちですよ!」

B「何言ってるんですか、私のうちですよ!」

※ 段々と声が大きくなりまして、周りにいるお客も心配ですから、

客「おい、マスター! 大丈夫かよ、あの二人」

マスター「いいんですよ、親子なんですから」


びいと

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