かみいた落語塾

噺家さんの指導のもと、小咄から古典落語までしっかり学べる、老若男女うぇるかむの落語団体、上板橋落語塾のかわら版!!

1月の落語塾は!

2006年12月27日 | 落語塾イベント情報
年の瀬も近付いてまいりました。
ブログはすっかりご無沙汰更新です。
年明け一発目には落語塾内で担当替えをしたりしますので、それを機にもうちょっとマメな更新が出来る体制を整えたいもんです。
どうぞお見放しなく、今後とも落語塾ブログをよろしくお願いします!

さて、1月の落語塾は以下の日程で開催されます。

6日(土) 15:00~ 七軒家公園集会所 1階

21日(日) 15:00~ 東新集会所 3階

これにあわせて、6日には「新年会その1」が、21日には「新年会その2」が開催されます。
・・・まあつまり、いつものように毎回飲んでいるわけですが(笑)
ただ、新年会ってつくと、何だかスペシャルな感じになりますよね。

そうそう、落語塾は随時見学大歓迎ですが、もしよろしければ、そのあとの新年会なんぞにもご参加いただき、落語塾の雰囲気を見てもらえたらいいなあと思います。
というわけで、落語塾に興味がありながら、何となく連絡そびれている皆様方。いい機会ですよ!(笑)
どうぞよろしくお願いします!

かき麿 

12月16日 落語塾

2006年12月17日 | 落語塾日誌
師も走る「師走」。
年末気分にはまだまだ早いけど、街にあふれるクリスマス用のデコレーションは、新しい年の足音がだんだんと近づいてきていることを感じさせてくれる。

12月16日の落語塾の会場は、東新集会所。
昼ごろから他行で大泉学園にいたので、3時の開始時間には間に合わないのだけど、それでも足早に会場を目指す。
12月にしては暖かな陽気で、早足で歩くと汗ばんでくるほど。これも温暖化の影響かと地球の将来を案じながら、ほどなく集会所へ到着した。

出入り口にある靴が、ふと目についた。ずいぶん少ないな。。。
おや、と思って会場に入ると案の定、畳の広間にぽつんと、萬窓師匠と塾生が座っている。何かと忙しい歳末のこと。出席者は少なかろうと思ってはいたが、予想以上の少なさにかえって面白くなってしまった。

小噺は引き続き大仏の目。
前回の付け焼刃から、そのまま原稿に目も通さず来てしまったが、この人数では他の人の話を聞いておさらいをする、なんて間もないかもしれない。
会場ではちょうど、不如意さんが話し終わったところで、いろいろ萬窓師匠からアドバイスを受けている。
「ら」抜き言葉への指摘とか、「十両」という言葉の発音など、テクニカルなものが主なところ。

東京の落語は、「江戸言葉」的なものを大切にする。古典など、昔の話をするときにはその方が雰囲気が出るということもあるが、やはり話術の伝統芸として矜持があるのだろう。それは結構なのだが、やっかいなのはこの「江戸言葉」が、普段使っている「標準語」とは、似て非なるものだということ。もちろんだいたいにおいて両者は一致するのだけど、細かい発音などの部分ではやはり「お国柄」が出る。
大阪弁、鹿児島弁、などと同じように、東京弁・江戸っ子言葉というのがあるのだ。

江戸っ子言葉というと、「てやんでぃ」みたいなべらんめえ調がよく強調されるが、あれはなんというか極端な気がする。あんな言葉を無理に使わなくても、江戸っ子というのは細かなイントネーションで自然とわかってしまう。無理して使ったって、「お里が知れる」というもんで、みっともないからやめておいた方がいい。

ところが落語では、このみっともないことを無理してでもやらなければならない。
なんという苦行。
普段の言葉遣いはそれこそ体に刷り込まれているので、ちょっとやそっとの矯正ではすぐに化けの皮が剥がれる。
これを開き直って、お国言葉をうまくつかって落語を演じた人がいたけど、あれは見事だったなあ。

ということで、自分も例に漏れずイントネーションを注意され、その日の小噺は終了。

続いては落語を見る・演るときの参考になる、講義の時間。
今回は吉原について。
萬窓師匠はさすがいろいろと調べていて、実に面白い講義の時間となった。今回特に面白かったのは「衣紋坂」。
日本堤から大門にいたる坂道で、みんな着物の裾をあわせることからきたんだと。
げにいじらしきは男心かな。
もっと詳しく聞きたい人は、どうぞ落語塾にご入塾ください。

謎かけは、いで湯さんが優勝。
欠席しても謎かけだけはまめに出してくれるいで湯さん。来年は5回優勝してエースになれるかも。
あ、ちなみに、年間通して5回優勝するとエースになり、塾生一同からその名誉を称えられて新年会がタダになる。
今年は残念ながら該当者なし。
また来年がんばろう。

「大晦日とかけて、パチンコ好きの方ととく、その心は、最後に金尽きます(鐘つきます)」 いで湯

「大晦日とかけて、入学式ととく、その心は、うしろに紅白があります」 萬窓師匠

「大晦日とかけて、親からの仕送りととく、その心は、カネついたら(着いたら)あける」 生そば

「大晦日とかけて、ヤクルトで儲けたととく、その心は、ジョアの金(除夜の鐘)」 安呑

「大晦日とかけて、大型台風の接近ととく、その心は、通り過ぎるのをじっと待ちます」 不如意

「大晦日とかけて、渡る世間は鬼ばかりととく、その心は、紅白(辛楽)の裏事情が気になります」 エレキ

「大晦日とかけて、はかまはどうやって履くのととく、その心は、こう履く!(紅白)」 ライト

「大晦日とかけて、資産家の一族ととく、その心は、裏は血みどろの争いです」 かき麿

次回のお題はいで湯さんが近日中に考えてくれる予定。

さて、落語塾も終わり、恒例の飲み会かと思いきや。。。
その後用事のある人が半分以上で、結局今年最後の飲み会は流れてしまいましたとさ。
落語塾の後に飲まないなんて珍しい。これも温暖化効果か。

自分は別に用事があったので飯田橋方面に旅立ちましたが。
最後上板橋に帰ってきたとき、ふらっと寄ったビアバーにライトさんがいたのはご愛嬌。

かき麿


あの手この手

2006年12月05日 | 落語塾日誌
街というのはやっぱり、人が基本ですよね。
人が集まる街というのは活気があって栄えるし、逆もまた真です。
そのため、街はいろいろ工夫を重ねて、人が集まってくれるようアピールをする。

街に人が集まるためには、交通機関などの立地条件も大変重要ですが、それ以上に大切なのは、その土地で育まれてきた「歴史」や「文化」。幾重にも連なったそれらの重みが、街を魅力的なものにしてくれるのですね。

「東京・浅草寺仲見世 800メートルの浅草絵巻がリニューアル」

芸大や文化シャッターが協力したとのことですが、こういうのも文化的な背景がないと、なかなかできないですよね~。
さすが浅草。それほど交通の便がよいとは思えない街ですが、やっぱり歴史の重みを感じます。

落語塾が主に活動している板橋にも、これまた様々な歴史があって面白いと思うのですが、せっかくのそういう「資産」が、有効活用できているとは言い切れない部分も多くあります。

それぞれ商店会さんはがんばっていたりするのですが、まずは自分たちの足元、住んでいる土地の歴史なんかをもっと掘り下げ、研究してみるなんてことも大切なんではないでしょうか。
そんなところから、思わぬアイディアが生まれてくるかもしれません。

なんにせよ、板橋にはもっともっと、がんばってもらいたいものです。
それぞれの土地がそれぞれにがんばれば、ひいては日本全体の活性化につながる・・・かもしれませんものね。

あ、ちなみに、板橋の文化レベルを一気に押し上げている、我らが上板橋落語塾のことも、ぜひお忘れなく(笑)
いや、ほんと、こんな貴重な文化資産(落語塾のことです)、なかなかありませんよ。
まじで。


かき麿


12月2日 落語塾

2006年12月03日 | 落語塾日誌
講師:三遊亭萬窓  柳家太助
塾生:墨亭かき麿、甲州亭わいん、葛飾亭旅人、喜楽亭安呑、手打家生そば、 武蔵家ポン太、湘南楼エレキ、秋葉亭もを太、鴨家歌たね、薩摩家ロック、秋葉亭ライト、彩亭茶華、舞亭千どり   
場所:常盤台地域センター集会室 15時~

新入塾生の名前が決まりました。彩亭茶華(サイテイ チャカ)、舞亭千どり(マイテイ チドリ)

なぞ掛け
お題『おでん』
優勝作品:「おでん」とかけて→「クリスマス前にくっついたカップル」と解く
     その心は=最初はアツアツですがすぐ冷めます
      作者:彩亭茶華    

    ・「おでん」とかけて→「役者」と解く
      その心は=たまご、大根、もどきがいます
     作者:三遊亭萬窓

    ・「おでん」とかけて→「萬窓師匠に教わって発表会をやる落語」と解く
      その心は=煮(似)れば煮(似)るほど味がでます
      作者:柳家太助

    ・「おでん」とかけて→「秋の実り」と解く
      その心は=梅雨(ツユ)が決め手です 
      作者:墨亭かき麿

    ・「おでん」とかけて→「秋の収穫」と解く
      その心は=つゆが大事です
     作者:甲州亭わいん 

    ・「おでん」とかけて→「仲町ふらあい落語会」と解く
      その心は=だいこんうまかった!
      作者:葛飾亭旅人

    ・「おでん」とかけて→「祇園祭」と解く
      その心は=ダシが決め手
     作者:喜楽亭安呑 

    ・「おでん」とかけて→「演技が下手で頭をなぐられた役者」と解く
      その心は=大根やコブが出る
     作者:手打家生そば

    ・「おでん」とかけて→「落語家」と解く
      その心は=「ねた」と「たね」が多いとうまい
     作者:武蔵家ポン太

    ・「おでん」とかけて→「オークション」と解く
      その心は=揚げ物(上げもの)がつきものです
     作者:湘南楼エレキ 

    ・「おでん」とかけて→「新婚さん」と解く
      その心は=熱いうちが食べごろです
     作者:秋葉亭もを太

    ・「おでん」とかけて→「ねぶた祭り」と解く
      その心は=ダシ(山車)に力が入ります
     作者:薩摩家ロック

    ・「おでん」とかけて→「最近の大河ドラマ」と解く
      その心は=大根でも主役になれます
     作者:秋葉亭ライト

    ・「おでん」とかけて→「人生」と解く
      その心は=具(愚)を選ぶのが醍醐味です
     作者:舞亭千どり

    ・「おでん」とかけて→「祭り」と解く
      その心は=だしがでています
     作者:六花亭福助

    ・「おでん」とかけて→「11月の予報」と解く
      その心は=こがらしがつきものです
     作者:中々亭すずめ

    ・「おでん」とかけて→「蜜柑船」と解く
      その心は=紀文
     作者:今旧亭不如意

    ・「おでん」とかけて→「新婚さん」と解く
      その心は=ふーふー(夫婦)お熱うございます
     作者:湧々亭 いで湯

    以上でした。みんな秀作ぞろいでした。


次回のお題「大晦日」

落語指導事項(三遊亭萬窓  柳家太助)

小咄「大仏の目」指導

・喜楽亭安呑  目玉の発音の指導
          最後のオチを言う時は一点を見つめる

・武蔵家ポン太 話だけでなく、情景描写表現が必要
          十両の発音
          仕草をつける 
          目は左右どちらかに統一

・秋葉亭もを太 話が少し早かった
          声が小さい
          スケールが小さい
          仕草をつける
          子供を見る目線は上を見る

・湘南楼エレキ 目は左右どりらでもいいけど言う
          子供は男の子と言う
          ましら(猿)は平たんに発音
          もう少し自信あるように言う
          最後の目線は上を見る

・薩摩家ロック  全体によくまとまっている
          ひもは弱い感じがするので縄のほうが良い
          釘は「左目の裏」と言ったほうが良い。
          「え~」が多い。癖の場合は少なくしたほうが良い

・彩亭茶華   「大仏の目」、後半は「目の球」とか「目」のように言って
          同じ言葉が重複しないように言う。
          →話にキレがでてくる
          ・・・ていと→女の人の言葉でもいいかな

・秋葉亭ライト  「目の中」→「まぶたの下のところに」と言ったほうが良い
          十ばかり→十ぐらいのほうがいい
          楽しそうにやっているのがいい

・甲州亭わいん 思った以上に良い。良く覚えている
          役人の上下が逆。
          下から投げるより上から投げるほうが良いかな

・葛飾亭旅人  ごまかすのがうまい
          釘を打ち付けないと帯は結べない

・鴨家歌たね  独特の「うたたね」節が面白い
          ロープ→縄がいい(昔の話なので)
          目の場合 穴の中→表現がよくない
          目から入って腹の中に入って・・・
          声が小さい。オーバーアクションにすると良い

・舞亭千どり   最初にしては良い
          お腹から声を出してください。

・墨亭かき麿   良く覚えた(短い時間で)
           説明の多い話得意みたいだね(地話)

・手打家生そば  最初を会話形式にして面白い
           帯はよじ登らないほうが良い      
           自分を犠牲にして笑いをとるのは良い

次回
 12月16日(土) 午後3時~場所 東新集会所 地図   

ポン太