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Julia ときどき R, Python によるコンピュータプログラム,コンピュータ・サイエンス,統計学

数学II・数学B 第3問 の出題ミス

2015年01月20日 | 雑感

自然数 n に対し,2n の 1 の位の数を an とする。また,数列 bn は b1 = 1,bn+1 = an bn / 4 (n=1,2,3,...) を満たすとする。

中略 このことから,すべての自然数 n に対して a = an となることがわかる。

オに当てはまるものを選べ

5n, 4n+1, n+3, n+4, n+5

正確な記載を参照のこと

正解は 5n でもよいし n+4 でもよい

> library(gmp)
> n = 1:500
> an = as.bigz(2)^n %% 10
> an[-(1:4)]
Big Integer ('bigz') object of length 499:
  [1] 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4
     略
[478] 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6
> an[seq(5,length(an), by=5)]
Big Integer ('bigz') object of length 100:
  [1] 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2
 [54] 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6 2 4 8 6

お粗末だなあ。受験生は最初の数個を実際に計算して,そこから規則性を導こうとする。そのほかの規則があるかどうかに気づく機会はない。

この短絡思考を逆用して不正解に導くという高等戦略もあるのだが,今回は,その戦略が失敗してしまった。

嘆かわしい...

でもねえ,こんな小細工(?)でふるい分けようという魂胆そのものがおかしいわけだ...

だからといって,総合的な学力に基づいて選抜しようというのはもっともっと難しい訳なんだが。

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ヒストグラムの一部分に色をつける

2015年01月20日 | ブログラミング

いろいろ拡張した。

いつか必要になったときに備えて,メモしておく。

histcol2 = function(obj, lower, upper, probability = FALSE, ...) {
  if (class(obj) != "histogram") {
    obj = hist(data, plot = FALSE)
  }
  y = if (probability) obj$density else obj$counts
  breaks = obj$breaks
  n = length(y)
  paint = (upper[1] > breaks) & (breaks >= lower[1])
  if (length(lower) > 1) {
    for (i in 2:length(lower)) {
      paint = paint | ((upper[i] > breaks) & (breaks >= lower[i]))
    }
  }
  for (i in 1:n) {
    if (paint[i]) {
      rect(breaks[i], 0, breaks[i + 1], y[i], ...)
    }
  }
}
set.seed(123)
x = rnorm(1000)
a = hist(x)
histcol2(a, lower = -1, upper = 1, density = 20, col = "red")
a = hist(x, probability = TRUE, main = "")
histcol2(a, lower = -1, upper = 1, probability = TRUE, col = "aliceblue")
a = hist(x, breaks = c(-3, -2, seq(-1, 2, by = 0.5), 3, 4), probability = TRUE, main = "")
histcol2(a, lower = c(1, -3), upper = c(3, -2), probability = TRUE, col = "aliceblue")

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「標本の大きさ」と「標本数」は違うよ!

2015年01月20日 | 統計学

> 今年のセンター試験の数学II・数学B第5問の「確率分布と統計的な推測」解説続き。(3)は設問文の日本語がややこしいのでしっかり読み解くことが重要。標本の数が4倍になっても、信頼区間の幅はその平方根倍(すなわちここでは2倍)にしかならないことに注意が必要。

「標本の数」という,専門用語にもない呼び方をしているが,「標本の大きさ(サンプルサイズ)」のことを言っているのは明らか。

こんな基本的なことが区別できない人が,統計学の問題の解説をしている...

追記:

あたりまえだが,問題文にはちゃんと「大きさ n の無作為標本を抽出する」って書いてある。

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英語のリスニング機器不良

2015年01月20日 | 雑感

センター試験の英語(リスニング)において,全国で 86 人が機器の不良にぶち当たったのをメディアが「トラブル続出」と報道した件で,「わずか0.017%(86/520000*100)で,『続出か?』」とつぶやき,メディアを dis って悦に入っている。

こいつら馬鹿か?こういうものは,% で評価するもんじゃないよ。件数だ。統計学から言ってもあたりまえだ。

52 万人の客がハンバーガーを買って,その中で 86 人のハンバーガーにゴキブリが入っていたら,そのハンバーガー屋はつぶれるだろう。

食品業界などでは(どんな業界でも同じだろう),100 万個の製品中の不良品を 1 ~ 5 個に抑える(さらに,それら不良品は最終的には出荷されない)ような品質管理をしている。

 センター試験で使用される機器の不良率が 0.017% というのは,「高すぎる」のである。

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