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セマンティックWebは革新をもたらす?

2005-03-10 23:32:58 | セマンティックWeb
セマンティックウェブは革新をもたらすか--米でイベント開催
自分の研究分野でもあるセマンティックWebがいつもどおりやり玉にあがっている。結局複雑なだけで何がしたいのかわからないといったものだ。この手の記事は何度も目にしたことがあるし、それらの主張はもっともだと思う。

そもそもセマンティックWebはWebリソースのメタデータを記述するためのフレームワークを構成しようという試みだ(と思っている)。フレームワークを構成するための言語から作っているため関連技術の仕様が複雑になるのは仕方がない。ただ問題なのは、それらを使って具体的に何をするかがW3Cによって示されていない点であり、それによって何が作れるかを把握しづらい点だ。

そもそもW3Cに基本方針は「必要最低限のものしか定義しない」である。よって利用法などをあまり提案していない。なのでセマンティックWeb技術を利用したい場合は、開発者はまずやたら複雑で長い仕様書を読む必要がある。仕様書自体は、単なる仕様なので、そこから開発者が何を作るかは人によってかなりばらつきがある。その結果同じセマンティックWeb技術を使った技術といっても微妙な解釈の違いがうまれ、結局何をしたいのかがわからないといった状態がうまれているのではないだろうか?

そのような状況を解決するためには二つのパターンが考えられる。まず一つ目はキラーアプリケーションの登場である。もし一つでてくれば、それから技術自体に対して理解しやすくなるだろう。もう一つは、セマンティックWebに対して明確な指針を与える文献の登場である。現在でもいくつかのセマンティックWeb本はでているが、それらのほとんどが仕様書の要約といった状況である。誰かが具体的な事例をまとめた文献を書くことこそが今必要なことに思える。

最後に、自分の中でセマンティックWebのいい例だと思っている富士通のOKARを紹介したい。これはオフィス内のリソースや人材管理のために使われるオントロジとそのプロセッサ。もしこのオントロジにしたがってリソース管理を行えば、プロセッサを使って色々なことができるみたいだ。このオントロジを利用した製品がでてくれば相当可能性は広がると思う。
OKAR

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