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唐史話三眛

唐初功臣傳を掲載中、約80人の予定。全掲載後PDFで一覧を作る。
その後隋末・唐初群雄傳に移行するつもりです。

名君という偽装メニュ 太宗の履歴から その3 

2014-03-28 19:37:21 | Weblog
貞觀2.4「朕與突利為兄弟,有急不可不救。然頡利亦與之有盟,奈何?」
 突厥が疲弊し、頡利可汗と突利可汗との間で内紛が起こった。太宗は前恥を雪ぎたい気持ち
 ではあるが、盟約に違反することを気にして宰相に問うた。もちろん違約したいのである。

 「契丹酋長帥其來降。」
 突厥麾下の契丹が唐に歸附してきた。突厥は抗議して来たが「族種が違う」として受け入れた。

 「梁師都從父弟洛仁殺師都,以城降,以其地為夏州。」
 突厥の弱体化に乗じて、その配下の梁師都を攻めて滅ぼした。

貞觀2.6「辰州刺史裴虔通,隋煬帝故人,特蒙寵任,而身為弒逆,雖時移事變,屢更赦
令,倖免族夷不可猶使牧民,乃下詔除名,流歡州。」
 まさに使い捨てである。確かに隋煬帝の叛臣であるが、歸附して10年、功績をあげていた虔通
 をただ煬帝に背いたというだけで免官し流罪とした。
 しかもこの後、「萊州刺史牛方裕、絳州刺史薛世良、廣州都督長史唐奉義、隋武牙郎將元禮並
 除名徙邊。」と続き粛清している。ところが煬帝弑殺の張本人の宇文化及の弟士及は、友人で
 あるということで罪することなくこの後も優遇している。太宗の二重基準がわかる。

貞觀2.10 「盧祖尚固執不可。上大怒曰:「我使人不行,何以為政!」命斬于朝堂,尋悔之。」
 瀛州刺史盧祖尚が瘴癘の地である交州(北ベトナム)都督を引き受けないことを怒って誅殺
 したわけである。祖尚は有能であるが外様であったので僻遠の地へ追い遣られようとしたわ
 けであり、功臣使い捨てのながれである。


貞觀2.12「自今有奴告主者,皆勿受,仍斬之。」
 主人の秘事を奴隷が密告する場合はこれを受けず、殺せと。貴族階級への宥和策か。


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