このブログでバンドリン、バンドゥリア、バンドーラのことを書いてきまして、これらと名前が紛らわしい楽器が実はもう一つあります。
ウクライナの民族楽器バンドゥーラ(Bandura)です。

バンドゥーラ
バンドゥーラはツィターのように箱状の共鳴胴体に絃を張って弾く撥絃楽器で楽器分類上ツィター属に分類されますが、この楽器の非常に珍しいところはフレットレスのネック部分を備えた有棹楽器でもあることです。
ネックの部分の絃も含め絃はすべて開放絃をはじいて奏するようです。
バンドゥーラを弾きながら歌った素晴らしい演奏動画があります。
カタロニア民謡の「鳥の歌」、歌手はNataliya Gudziy (ナターシャ・グジー、1980-、ロシア)さんです。
この曲は世界的チェリスト、Pablo Casals (パブロ・カザルス、1876-1973、スペイン)の演奏であまりにも有名です。
鳥の歌
カタロニア民謡

注:楽譜のキーは動画の歌に合わせています。
ナターシャ・グジーさんはウクライナ出身ですが2000年よりずっと日本で演奏活動されており日本語も大変お上手です。
6歳のとき父親が勤務していたチェルノブイリ原発の事故で原発からわずか3.5キロのところで被曝しその後避難生活で各地を転々とされたそうです。
美しく透明で水晶の歌声と哀愁を帯びたバンドゥーラの可憐な響きは日本で多くの人々を魅了しています。
関連ブログ:
・バンドリン、バンドゥリア、バンドーラ (2015.09.28)
・主な撥絃楽器 (2011.10.03)
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