プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

真鍋光輝

2024-05-11 15:22:15 | 日記
1953年
彼の得意はオーバースローのドロップである。そして球速もかなりある。昨秋阪急で行われた新人募集にこっそり受験し、その参加者二百五十人中第一位の点数を獲得したという。おそらく試験官も彼のドロップに魅力を感じたのであろう。ただ中央球界にはほとんど足跡を印していない関係もあり、それだけにまだもまれてもいないからコンビネーションには単純なところがある。投手としての一人相撲をするきらいがある。もっと楽に打たせて取るコツをのみ込んで来たら面白いと思われる。また割合い弱い打者を歩かせてしばしばピンチを招いて来た傾向があった。フォームも上背のないのが気の毒だが、小柄ながら良いばねと球のきれを見せているさらに右足のキックがもう一歩強くなることが望ましい。投手の守備にもなお相当研究を要するものがあるようだが打撃は良い。彼は三男一女の四人兄弟の末っ子。早く父を失うという気の毒な環境にあるが、つとめて明朗な生活を送り活発でなくてはならない。性質は温厚だが、グラウンドでのファイトが若干乏しいように思われる。もちろん技術こそ重要なものであるが、ファイトもまた欠くことの出来ないものであることを忘れてはいけない。そしてウエイトのないことをよく自覚して、より有効なピッチングが出来るよう研究することが必要である。敢えて完投投手になることを考えず、三回でも五回でもあるいはリリーフとしてで、立派な投球の出来るよう工夫することである。プロ野球ではピンチヒッターピンチランナーでも専門人が必要とされているくらいなのだから。

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