はなのしたにて

日本スピッツのぷり(♀17歳)、小辰(♂3歳)と東京下町で暮らしています。二匹との日々をつづります。

「犬の力」再び池田晶子さんの著書より

2007-10-19 22:37:20 | 本のこと
また最近読んだ本のことです。心に響く文章だったので、綴らせてください。
池田晶子さんの著書”暮らしの哲学”について。
これは池田さんが亡くなる直前まで”サンデー毎日”に連載していたコラムをまとめたものです。
この本でも4章ほど、犬について書かれています。タイトルを挙げると”「犬の力」を知っていますか?”、”犬の命、人間の命”、”「彼」と出会えた奇跡”、”犬の力にヤラレル”です。

少し長くなりますが”「犬の力」を知っていますか?”から、引用します。
”「犬の力」と、私は呼んでいます。人の心をかくまで深く惹きつけるその力のことです。それはすなわち、人の心を無防備にしてしまう力なのだ。彼らの振舞い、彼らの瞳、彼らの心の偽りのなさは、我々の心を完全に無防備にしてしまう。それが彼らの力なのだ。心を無防備にされた我々は、無防備になった心、武装解除した自分の心が気持ちよい。それが気持ちよくて、我々は彼らを愛するのだ。彼らは我々によって愛されるのだ。犬は人間に愛を教えるために(神様によって)作られた生き物なのだ。”
なんて素敵な文章でしょうか。やはり、犬たちは可哀相な人間達を哀れんで、神様が使わした尻尾の生えた天使だったんですね。(どうりで可愛くて愛おしくてたまらないはずです
この他にも犬と暮らす喜び、犬のすばらしさがたくさん書かれています。
余談ですが、池田さんの愛犬はコリー犬、”日本スピッツと並び絶滅希少品種です。”なんて、書いてあります。なんか嬉しい

ただ、犬が人間に愛される要因の一つに”言葉を話さないから”と書いてあることには、まさにそう!!とうなづく一方で、愛犬を亡くしたばかりのある人が言った”犬が言葉を話せて、どこが痛いとか、こういうふうに具合が悪いとか言えたら、もっと長生きできたのに。。。”という言葉を思い出すと辛くもなります。
言葉を話せない犬のことだから、私たち人間は必死で心を知ろうとし、そのことにより愛犬との絆がますます深まるのでしょうか。

なにはともあれ、犬を愛する心を持てたことで、二匹と暮らす喜びと出会えた奇跡に感謝できることをとても嬉しく思います。そんな気持ちをあらためて感じさせてくれた本でした。
うちの子になってくれて、ありがとうね。ぷり、小辰。


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6 コメント

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私も読んでみます。 (アクアマリン)
2007-10-19 23:37:19
この本は読んだことなかったので、今度読んでみますね。
私はやはり口が聞けないから常に相手の様子を見ようとするのではないかと思います。
どんなに小さな変化でも見落とさないように。
人だって、例え口が聞けてもわからないことだらけです。
辛くても我慢されてる方っていっぱいいるでしょう?
家族を心配させまいとほんとのことは言わないとか。
まして犬が飼い主に心配させまいとウソを言ったらどうします?
そっちのほうが可哀想な気がしてしまいます。
あとは大したことないのに気を引くために痛いー痛いーって騒がれてもウザイしね。(笑)
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Unknown (ゆき)
2007-10-20 00:20:06
アクアマリンさん、こんばんは。
そうですね、同じ日本語らしきものを話していても言葉が通じないとしか思えない人っていますね。というか、むしろ同じ言葉らしきものを話していることが厄介かも。
ワンコたち、気を使いそうだから、痛くても”痛くない、大丈夫”って、頑張りそうだし、やはり今のままがいいのかもしれませんね。でも、痛いのや辛いのは、わかるといいなぁ。。。わかってあげたいです。
ちなみに、先々代犬は、時々”脚、痛いのー”といってるくせに、私が見ていないところでは平気という、ヘンなワンコでした。
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犬の力を実感 (白黒茶々)
2007-10-21 00:49:23
ゆきさん、こんばんは~
この本は読んだことはないのですけど、ゆきさんだ取り上げられたような「目からウロコ」の話がたくさん載っているような気がします。
確かに我が家に箔を迎え入れてから、私の生活はいい意味で一変しました。また、箔からは世話した以上のものをもらっていると思います。
ただ、言葉が通じないのをいいことに、たまに私の都合のいいほうに解釈してしまうことがあるのがタマにキズです。
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Unknown (ゆき)
2007-10-21 22:27:18
白黒茶々さん、こんばんは。
”暮らしの哲学”には、他にもワンコに関する目からウロコ話とそうなんだよって話が載っています
”ダメイヌ、クー”読みました。またグズグズでした。
箔くんを迎えて白黒茶々さんの良いほうに生活が変わったように、箔くんも幸せを感じていると思います
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天使でしたか (小太郎母ちゃん)
2007-10-23 18:06:14
またまた素晴らしい本を・・・
是非とも読まなくては

これは小太郎がまだベイビーだった半年あまりのある日、隅田川お散歩していた時に出会ったパピヨンちゃんのママに言われました
小太郎がなかなか躾教室でうまくいかないので歩く練習していたからなんですけど
犬ってなんでも既に知っているのよって・・・
全てお見通しなんだそうだと
ほほぉ・・・って思っていたのですが
神様が使わした天使だとしたら納得です

友達に言わせると、子でなく「犬はかすがい」なんだそうです

確かに小太郎を迎えてから生活も福太郎君との関係も変化あります
犬の力って確かにすごいです
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Unknown (ゆき)
2007-10-23 23:33:15
小太郎かあさん、こんばんは。
ウチはまさに「犬はかすがい」です
ぷりや小辰がいなかったらと考えるとです。
パピヨンママさんの言うとおりワンコたちは何でもすでに知っていて、それを上手に引き出すのが飼い主の手腕なんですね。
それにしても、ぷりのお見通しぶりには恐れ入りますが、小辰はです。
ベイビーの小太郎くんに会いたかったです
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