ロシアのウクライナへの侵攻対応策として、多くの国がロシアに
制裁を課しています。しかし、このことは特に逆にヨーロッパ諸国
に反作用が生じています。これらの国ではエネルギーの多くの部分
をロシア産天然ガスに依存していました。果たしてこの冬は越せる
のだろうか?
侵攻前に、ヨーロッパでは持続可能な資源を求めて、太陽光発電
や風力発電にシフトしようとしていました。そして、熱エネルギー
としてロシア産の天然ガスの依存度を高めていました。陸続きです
から、ガスパイプを引けば、すぐに利用可能だったためでしょう。
確かに天然ガスは石油や石炭よりもC02 の発生が押さられます(0
にすることはできません)。それが、今や仇となってしまいました
ので、一部の国では休止した火力発電や原子力発電を再開しようと
しています。
日本は天然ガスの主な生産地とは離れているために、ガスを液化
して輸入しています。液化していますから、貯蔵も出来るしで需給
の調整もそう難しくはありません。しかも、供給に際して長期契約
をしているために、安定的に供給されています。スポット契約とは
異なり、ときには単価が高くなることがあり得ますが、日本は長期
契約を選択しました。それで、比較的には価格アップとはならずに
済んで、安定的に天然ガスの確保もできています。経済産業省だか
輸入商社は偉い。(^_^)v
なお、日本近海には天然ガスの素とも言えるメタンハイドレート
が多く存在しています。現段階では、採掘コストはまだ採算が合う
までには至ってないようですが、これも長期的な観点から、国には
取り組んで貰いたいものです。今後はコスト問題もさることながら
天然ガスの価格上昇も見据えて、安定的な供給を重要視すべきなの
かも知れません。
エネルギーとか資源の確保に対しては、目先の動きには一喜一憂
せずに、多様性を保ちながら、長期的な観点で取り組むことが大事
ですね。
https://www.cnn.co.jp/world/35195609.html