ソコは人がいっぱい居る道をずんずん行って
小奇麗だけど立て込んだ家並みを通り過ぎて
行き当たった先にあった。
なんて言うのかな。
呼吸が楽になった？
ソコの隣には遊歩道があって、緑があって、空があったからかも知れない。
母ちゃんが壁を人差し指でトントントンって叩いて
そしたら何処かから聞いたような声がして
目の前の透明な戸が開いた。
オレ様、コレ知ってるもんね～
チュウ太、オマエ知らないだろっ
コレ、自動ドアって言うんだぜ。
おいっ さっさと通らないとこのドア勝手に閉まるからな。
左側が下半分だけ壁になった
外なんだか家の中なんだか分らない道を母ちゃんに連れられて行くと
また、今度はヘンな戸があった。
再び母ちゃんが壁を叩く。
その戸は暫くしてから開いた。
母ちゃん！ 待ったー！！
オレ様、その狭い部屋はキケンな気がしるっっ
オレ様がせっかく超動物的カンを働かせて言ってんのに
チュウの奴はアホだから考えなしに入っちまうし
母ちゃんは
『ちょっと何やってんのよっ エレベーターの戸が閉まるでしょっっ』
ってキレて・・・結局引きずりこまれたよ。。
でもさ～
ぜってーアヤシイしっ
異様に狭いし、ヘンな音がするし、びみょ～に揺れるし
だいたいニオイがない交ぜで、ありえないぜっ
だけど、チュウの奴は何も感じないらしい。
だからオマエはニョーテンキなキャバリアだって言うんだ！
ま、愛玩されるに野生はいらんからな。ふんっ
と、ドアが開いて
またまた、外なんだか家の中なんだか分らない道を歩くと
母ちゃんがココに入ると言う。
今回の宿はココなんだと。
足を拭けだの、オムツをしろだの、ブラッシングだのと
さんざん弄くりまわされて
部屋に入ってみたら
こえぇーオンナが居た。
コイツの家？
最悪だ。。
しかも
触らぬ神に祟りはあるまいと恐る恐る進んだのに
『あんたいつまでココにいるのよーっ 早く帰んなさいよっ！』
祟りやがったしっ！！
オレ様だって、帰れるもんなら帰りてぇーや。
そんなフクザツなオレ様をよそに
さっきから母ちゃんは『すごいすごい』を連発している。
オレ様『すごい』って人間語は知ってるんだぜ。
いつもオレ様がうんPをすると、決まって母ちゃん
『ぽんちゃんのはすごいねぇ～』って言ってるからな。
チュウ、覚えとけよっ
『すごい』って『fantastic.』って意味だからなっ
しかし、言われてみればこの家。。
あったかい床の向こうにそびえる、本の絶壁。
古風な階段箪笥の、中には漢方薬がぎっしり。上には物がたっぷり。
YAMAHA？のオーディオの向こうには
シャガールのリトグラフがあるらしいのだが
これまたお洒落な組木のランプだの、籐の椅子だの、クッションだの、タオルだの
ブラシにティッシュに、スプレーに
チェロにシンセサイザーに洗濯物に、マリちゃんの賞状に。
高級品とおぼしき物が、どうもそのように扱われていないぞっ
こりゃ、大変だ！
これじゃ、オレ様の扱いはどうなるんだろう。。
はい。
キミ達はココ、ココ。
あり？
ありりり？
ま、入っちまえば個室。
隣が誰で、下が誰なんて関係ない。
と、思うだろっ
ところが、どっこい。
オレ様がチョッと何か言うだろ。すると下から
『ぐぅぅぅ』(うるせー)
チュウ太が出たいとバリケンをカリカリ掻くだろ。また下から
『ぐぅぅぅぅっ』(しずかにしろー)
地鳴りがする・・・。
ここには牢名主がいるんだよぉ
オレ様、気がついたね。
ココは高級なタコ部屋。
独房付き。
１月19日、朝。 快晴。
いやはや、楽しかった東京も今日で終わり。
濃～い２日間だったな。
子供のころ、憧れた東京。
もう、縁はないものと思っていたのに
ブログを始めて３年とちょっと。
よもや親戚でもない家に泊まることになるなんてね。
それも、親戚の家よか居心地が良かった！ 笑
今日も空が青いね～
あ～あ～ 洗濯干してる家もあるよ。
お日様って有難いね。
こうやって高いところから平和な景色を眺めていると
ふと自分が鳥になって飛んでいけるような気がして
ここから飛び降りる人のキモチがちと分る気がするな。
おっ
眼下は畑です。
どうにも細切れな、妙ちくりんな畑ですが・・・東京式？
植わっているのは・・・ぶははっ
マリちゃんがキライ？なキャベーツっ
見飽きたのかしらん♪
そのお隣は・・・ぶほっ
大変です！
以前、脅しと思っていたダイコンミサイル。
本当にありました！
だいぶイロイロ暴露したからなっ。。
今日あたりアブナイかもーっ！？
神様、降ってくるのは雪だけでたくさんです。
どうか越後は静かなままに。
あ～めん。
今回お世話になった皆様方
本当に、本当に、ありがとうございました！
(記、6月6日)
差し上げて
