フィリピンりぱぶりっく狂笑国

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マニラで建築する心得

2006-03-27 | フィリピン
日雇い労務者

日本人がフィリピンで自宅や小規模事務所、その他の施設を建築する場合の心得。

この国は、口癖のように仕事がない、難しいと言う民族。徹底した予定を立て建築に取り掛かってもとんでもない時間を浪費する。とにかく働かないを念頭にすべての契約をしないと、大幅に予定が狂い、支出も非常に多くなる。
 フィリピンの小規模請負土木、大工は工具はスコップ、ハンマー・ノミ・鋸・バール程度の道具しか持たない。見ているだけで腹が立つほど要領が悪い。

工事をする前にご記憶ください。
工事要員 基本は1日8時間です。
1・日当は基本的に日払い、もしくは週給が多い。
対応策:これは最初の決め事で一番重要なこと。日払い契約であれば、ちんたらちんたらと仕事をし、全く進行しない。2ヶ月契約の工事であれば、15日ベースで支給する契約をし、工事終了予定日より工事が遅れた場合、残金支払いをしない契約をする。基本的には毎日の食事代以外、前貸しも極力しない。
2・工事要員はその工事現場に寝泊りします。
対応策:火の始末だけは厳重注意。鉄筋・セメント・建築資材等を使用する場合、平気で換金するので毎日工事責任者に在庫確認を徹底させる。
周囲の女性等をひやかしたり周辺住民とのいさかいが起きやすい。排尿等もあたり構わずするので厳重注意。仕事が終わり、飲食時安い酒をあおり周辺住民と喧嘩することも多い。
3・工事要員の監視
対応策:基本的には現場責任者がいることが多いが、基本は工事施工主側から必ず監視要員を置くようにする。
工事計画書を現場責任者と共同で作成、進行状況、遅延状況の対応策を毎日打ち合わせする。
4・資材
対応策:資材はフィリピンの一般工事では、基本的には施工主が資材を提供します。随所にて資材は購入できますが、しっかりした打ち合わせが必要です。決して現場の言いなりにならないこと。2で掲載したように、言葉巧みに多く購入転売したりすることが多い。資材の選択から購入まで、必ず付き添うことが懸命。すべて任せた場合、手数料を膨大に搾取、注文通りの資材を買わないことが多い。資材を無計画に使用する傾向がある。余った資材を有効に使う依頼も忘れずに。
5・工事が始まったら。
対応策:図面通りの工事が行われているか、毎日監視する。工事始めにいとも簡単に了解した場合、その工事の出来上がりは適当なつくりにされてしまう。工事関係者をおだてながら決して妥協しないようにする。日本と違い工事関係者への飲食物の提供は基本的にない。
段階に応じた資材を提供するために、あらかじめ資材屋と搬入の予定を打ち合わせておく。その地区のバランガイキャプテン(日本で言うブロックの長)へ工事開始の報告を忘れずに。事業所等の場合には、事業所登録も忘れずに。これを滞ると、完成はしたものの入居できないなどの問題も起きかねない。どうでもよいプライドを尊重したほうが何かと都合がよい。(豚もおだてれば木に登るの例え通り。)ただし必要以上の届けもの賄賂は極力控える。頭に登ります。
MERALCOへ電力供給申請をする。
6・中間検査  この時点で、総建築費用見積もり金額の30%程度支払うこともある。
対応策:決して工事内容に妥協しないこと。設計図と異なっていたり、仕上げがひどい場合には再工事をさせること。この国にはクレームという言葉はあっても無料というウ事はありえないと考えること。どうしても設計図通りにできていない場合には、工事を解約他業者へ依頼するくらいの態度で臨むこと。曖昧にしていたら、工事は延びる、適当な工事をされとんでもない仕上げにされてしまいます。相手がきれいと言っても決して妥協しないことです。
・工事の進捗状況をこの時点で責任者と協議する。遅延している場合の対応策の確約も必ず得ること。遅延があまりにもひどい場合には、支払い予定金額の半分程度にする。
7・完成検査
対応策:図面通りに建設がされたかを必ず確認、不満のある場所、仕上がりが希望通りでない場合。は徹底してクレームをつけ仕上げさせること。
隅々をよく検査しないと適当な手抜き工事をされている場合が多い。
照明器具は徹底的にその取り付け状況を確認する。1ヶ月経たないうちに頭上から落ちてくることもある。
・水周りは実際に水を流し検査する。
・壁等を塗装仕上げした場合には、均等に塗られているか、塗り斑がないか、塗り忘れがないか、はみ出した塗りがないかよく検査する。
・電気の配線管に蟻が入っていないかよく検査する。
・木材を使用した部分は特に念入りに蟻検査をする。多少でも蟻を発見したら、すでに木材の中にシロアリが進入したかもしれない。木材を多用する場合にはシロアリ対策を惜しまずに。
・屋根はすべてにコーティングが施されているかよく確認する。
・建具の建て付けぐあいの確認。あまりにも隙間が多いと蚊が侵入するので要注意。
・作り付けの家具は内部や天井部分を手抜きすることが非常に多い。隅々までよく確認する。
・コンセントやスイッチ板の取り付け状況は隙間がないか確認する。
・床は隅々をよく検査する。じゅうたん等の場合過度をきちんと仕上げていないために後々再工事を余儀なくされることがある。
・外部へ排出するパイプ。電気の取り入れ、エアコンの外部機器との接続用パイプを出す穴は特にしっかりと点検する。適当な取り付けや穴あけで外部から鼠や蚊、ヤモリの進入口になりかねない。その仕上げもしっかりと確認。
・エアコン取り付け口の隙間は必ず埋めさせる。大雨が降った際にそこから雨水が入ることが多い。
・窓へガラスを入れた際、シーリング加工状態をよく確認する。隙間を作られるとそこから水が入り、ガラスの破損につながる場合もある。
・全体的にちゃちな取り付けをするのがフィリピンの工事、取り付け方法。自分の目で手でよく確認する。
8・工事代金残金支払い
対応策:可哀想だとなど思わずに、残金の一部を必ず残して支払う。その機関は2ヶ月程度でもよい。引渡しを終えで引渡し所にサインした場合、補修やクレーム依頼しても工事請負業者がなかなか修繕等に来ない。サインし金を全額払えば保証は口だけと覚悟したほうがよい。

フィリピンでこのような工事をする場合、首都圏はそれなりに、しかし、地方へ行けば行くほど仕事がなく、このような工事の場合に1ヶ月で終わる工事も3ヶ月以上掛けられてしまうことが多い。地方には仕事がない。との理由で、このときばかり日当稼ぎの餌食にされやすい。
工事関係者は基本的に怠け者が多いようです。相手のことなど全く気にもせず、自分たちのペースで仕事します。その者たちの言いなりにならないような対策をしてから工事にかかることをお勧めします。

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3 コメント

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質問です。 (mas)
2006-03-29 00:43:25
こんばんは!masといいます。はじめまして!

フィリピンでは、施主が、現場管理もしなければならないということですね。 日本で言う建売の実態はどうでしょう? ぶしつけな、質問ですが、お答えしていただければ幸いです。mas
返信する
現場監督 (Unknown)
2006-03-29 14:36:54
>mas様 建売の場合には尚更、最初に業者から提供される図面のとおりに強度等もきちんとしているか確認するべきと思います。

普通の工法ですと、コンクリート柱を立てる場合に12m/m鉄筋が普通なのですが、平気で8m/mを使います。友人がバコーロッドにて現在建築中ですが、価格は倍、使用はでたらめ。全て解約し、現在新しく建築を始めました。価格も以前の半額。

建売は高くつきますね。

詳しく知りたい場合こちらへメールください。

お断り:日中であれば其の日のうちにご返答できますが、夜間にメール頂いた場合、翌日になるかも知れません。

pp_agadmnl@mail.goo.ne.jp



コメント有難うございました。

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やはり… (momo)
2006-08-21 13:16:50
はじめまして、momoと言います。



私も比国での建築を考えているのですが、

建築関係の知人も無く、予算も限られる為

思案に暮れていたのですが

当ブログを見て諦めました…(^_^;)



毎日のように書かれている文章の、

内容、調査、分析、評価、敬服します。

これからも貴重な情報発信、継続して下さい。お願いします。

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