ボチボチ行こうや

ある家族の毎日 

あわてず、さわがず、のんびりと・・・。

偲ぶ

2008-09-01 22:23:43 | 
今日妻と二人で、知人のお葬式に行ってきました。
知人じゃなくて、仲間。
常に一緒ではないのです。
一人一人会っても知人の域を出ないのです。
でも、私と妻、知人ともう一人の4人が寄れば、その域を越えて、何か出来てしまうような、そんな人。
享年56歳。早い別れでした。

その人は、天涯孤独の人。
一流会社でバリバリ仕事をしていた人です。
もう知り合って20年かな。
子どもがまだ小さいころ(5歳・3歳・1歳)、もう一人と、初めて夜家に来た日、初対面の子供たちをお風呂にいれてくれたのです。
子どもたちも大喜び。
のらくろの絵やイルカの絵を書いてくれて、夜ドライブも連れて行ってくれました。
とにかく、子供に好かれる人みたい。

その人が、癌になり、余命数か月と言われながらも、何とか1年持ちこたえました。でも抗がん治療はものすごくつらかったそうです。
肺から肝臓・脊髄・脳・・・、最後は下半身麻痺でベットから起き上がれなかった。

一生独身を通した彼は、その間私も知らなかったのですが、色々な境遇の子供たちを助けていたそうです。やっぱり子どもに好かれる人だったんです。
最後は、得度して、お坊さんになりました。
それと、同じお坊さんの息子を得て(養子さんです)、最後逝かれました。

亡くなる2日前、病院に世話をした子どもたちを皆呼んで、お別れパーティーを開き、ビールをおいしそうに飲んでいたそうです。
その席で、一番かわいがっていた子どもが、アメリカへ帰る9月2日までに、お別れすると言っていたそうです。
亡くなったのが、8月30日。お通夜8月31日、お葬式9月1日。
有言実行なのです。

そして、そのパーティーの夜、息子さんが病院に泊った日、夜中に息子さんの名前を呼んで、『抱きしめてくれ!』
半身不随の身体をジッと抱きしめたそうです。

『ありがとう。これで思い残すことはない。』

と眠るように最期を迎えたそうです。


『死んでお役に立ちたい。』彼の最後の望みだそうです。
この意味がいずれ分かる時が来るかも知れません。


お通夜もお葬式も、男性も女性も皆泣いていました。
大勢の友人たちに囲まれて、幸せな人。
「さだまさし」のバースデイの歌が好きだったので、出棺前に皆で聴きました。
歌詞が、彼の言葉そのままだったように思えました。

あの茶目っ気たっぷりの笑顔に、もう会えないのかと思うと寂しいですが、
きっとどこかで、ラーメン盛り食いしているかな、きっと。
別名「ラーメン男」ですから。

本当に、ありがとう!