あめ~ば気まぐれ狂和国(Caprice Republicrazy of Amoeba)~Livin'LaVidaLoca

勤め人目夜勤科の生物・あめ~ばの目に見え心に思う事を微妙なやる気と常敬混交文で綴る雑記。
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第9回アメーバ書籍大賞

2016-12-31 12:00:00 | 書籍大賞
2015年分は開催できなかったので、第9回では2年分の選考期間をとることにいたしました。
例年と同じく、文学賞の雰囲気づくりのため、私の好みの様々な側面をそれぞれ別々のHN(便宜上「人格」と呼称)に代弁させる形で寸評を載せています。


【授賞規定】
・本賞は、「世界一権威の無い文学賞」たることを目的とし制定されたものである。

・対象は、原則として1月1日から同年12月31日までの間、私が読んだ全ての書籍とする。出版年は問わない。その年の12月31日に、受賞作の発表を行う。

・全17部門を設け、それぞれについて選考する(部門の数に関しては、今後流動する可能性がある。第2回より19部門とした)。

・一つの作品が複数の部門の選考対象になることは可能だが、複数部門の同時受賞は認められないものとする。

・一つの部門について同時受賞できる作品は、2タイトルまでとする。当然、該当作品が無い可能性もある(好短編部門については後述)。

・選考対象はタイトル単位とする。表題が一致している限り、冊数は問わない(副題が違っていた場合も同じ)。ただし、内容の連続性が明白であっても、表題が違う場合は別作品とする。なお、「シリーズ作品部門」「好短編部門」に関してのみ、この限りではない。

・好短編部門については、直木三十五賞の前例にならい、「授賞する作家は2人まで、著者一人ごとに6作品まで」の同時授賞が可能とする。


【今回の特記事項】
・事情により、対象となる作品は2014年12月31日~2016年12月30日までに私が読んだ作品とする。12月31日以降については第10回で審査することとする。
【推理小説部門】
「七つの海を照らす星」/七河迦南
雨場毒太「一つ一つの謎解きの質もさることながら、それぞれの楽章からいかに精緻な追複曲が組み立てられていたかが一気に明らかになる最終章のカタルシスはただものではない。」
ぱやし「児童養護施設という舞台設定が様々な仕掛けを可能にしていると同時に、それを可能にしてしまう、あるいは仕掛けざるを得ない特殊性が生じてしまうことについて考えざるをえない。」
姉楠燎原火「演じることの危うさを強烈な不気味さとともに突きつける『滅びの指輪』は、独立した短編としても高く評価できます。」
Angmarean「指輪物語へのオマージュとしても見逃せませんでした。」




【犯罪小説部門】
該当作品なし




【冒険小説部門】
該当作品なし




【コメディ小説部門】
該当作品なし




【ホラー小説部門】
該当作品なし




【SF部門】
該当作品なし




【ファンタジー小説部門】
「からくさ図書館来客簿」/仲町六絵
山科兵庫助「ちょうど昼下がりの図書館でくつろいでいるような、温かみのあるファンタジーです。」
救済臨「関西滞在中に読んだのもちょうどよかったかもしれない。」




【歴史・時代小説部門】
該当作品なし




【社会小説部門】
該当作品なし




【恋愛小説部門】
該当作品なし




【青春小説部門】
該当作品なし




【準文学部門】
「人類は衰退しました 平常運転」/田中ロミオ
救済臨「一歩足を踏み出せば、世界は無限。」
RYLOTH「宇宙を経験して、何も変わらないわけがないのです。」
あめ~ば「ナンバリングタイトルの完結をもって前回SF部門で受賞している作品ですが、今回改めての授賞について問題になったのは『部門をどこにするか』くらいでした。」




【短編集部門】
該当作品なし




【シリーズ作品部門】
該当作品なし




【随筆・紀行文部門】
「武蔵野・江戸を潤した多摩川 多摩川・上水徒歩思考」/安富六郎
トリヘドラン「作者は利水工学の専門家ですが、内容としては文系的なところまで幅広く、飽きさせない本でした。」
十文寺「“知恵伊豆”こと松平信綱の逸話を利水の見地から検証する試みは特に素晴らしかった。」




【ノンフィクション部門】
「炭素文明論」/佐藤健太郎
「世界史を変えた薬」/佐藤健太郎
あめ~ば「『炭素文明論』は対象期間外に読んだ作品ですが、『世界史を変えた薬』が『炭素文明論』のスピンオフ作品であることは作者のブログで述べられており、シリーズ作品部門とするには通しタイトルもつけづらいので、特例で持ってくることにしました。」
十文寺「化学の視点を守りつつ、興味深い歴史エピソードは忘れず押さえてあるのがよい。」
トリヘドラン「Web媒体で『炭素文明論』の続編と銘打たれた連載が始まっており、いずれ本になるとのことですが、また出た時に考えます。」




【学術・実用部門】
「喫茶の歴史 茶薬同源をさぐる」/岩間眞知子
十文寺「日中で古来『薬』として使われてきた茶の歴史を追う。茶道などについて記述はないが、それでも満足感のある内容。」
雨場毒太「謎解きめいた部分もあって楽しい。」
あめ~ば「緑茶か中国茶でも飲みながら、じっくりと読みたい本ですね。」

「そもそも島に進化あり」/川上和人
トリヘドラン「生態系というなかなかイメージしづらい話題を、軽妙な筆致とほとばしる情熱でぐいぐいと読ませる好著です。」
でぃすけら「リアル志向のイラストの割合が大きくなったように感じる。やはり専門分野だからか。」




【自由部門】
「ヴァイオリン職人の探求と推理」/ポール・アダム
雨場毒太「現代の殺人事件に、ヴァイオリンの名器をめぐる歴史ミステリが絡み、上等なコン・ゲームまでが収まっている。」
あめ~ば「複雑な構造の小説でありながら読みづらさのないところは、訳者の貢献も大きいかと思います。」




【好短編部門】
「白丁花の庭」/櫛木理宇
雨場毒太「それまでのこのシリーズでは珍しかった純ミステリ的な仕掛けを持ち込み、それに成功している一編。」
姉楠燎原火「ダブルミーニングの妙を味わいました。」

来年は一年分で選考できるくらいには本を読みたいものです。

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