毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

安保理入り

2005-07-21 00:00:00 | 国際
国連の安全保障理事会入りするかどうかの山場に差し掛かっているみたいです。ここで国連について基本的な事項を確認しておくのは重要ではないかと考えます。

1.国連は英語で【the United Nations】と言い、国連の公用語である支那語では【聯合國】と表紙されている。これは、第二次世界大戦中に対日独軍事同盟であった連合国がそのまま現在の国連になったことを意味する。未だに削除されていない、いわゆる「敵国条項」はそのことを如実に示している。ちなみに、国連が発足した時点でドイツは既に降伏していたため、連合国と戦っていたのは日本のみである。

2.それゆえ、その後の国連の加盟国拡大に関わらず、国連は第二次世界大戦の戦後処理の枠組みを基本的に維持している。その象徴が安全保障理事会常任理事国であり、その拒否権である。拒否権は【大国一致の原則】の現われである。すなわち、国際的重要案件に関する合意は大国が一致してこそ初めて有効に機能するということで、第二次世界大戦の戦勝国側の有力国にこれが与えられたのである。

3.しかし、厳密な意味で第二次世界大戦の戦勝国はアメリカ、イギリス、ソ連でありフランスと支那はそうでなない。この二カ国は自力で日独にほとんど歯が立たず、フランスは降伏しド・ゴールが形だけの亡命政府を率いていただけだったし、支那(国民党)は膨大な米英(八路軍へはソ連)の援助に関わらず日本軍とまともに戦えたためしがなく、終戦時にも支那の主要部分は日本の支配下にあった。それにも関わらず拒否権が与えられたのは、米国が戦後の冷戦を睨んで、当時の支那の国民党政権への梃入れをする意味合いが強くあったし、フランスも似たようなものである。もっとも、このときの米国の外交的判断は支那での共産革命とフランスの独自路線により完全な失敗に終わったのはよく知られたことである。(それゆえニクソン・ショックまで中華民国=台湾が拒否権を持っていた)
(続く)

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