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シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

地球の科学をなめんなよ

2019-09-30 20:43:35 | 日記

「地球の科学をなめんなよ」というタイトルは少々品がない表現ではあります。

しかしながらアルクトゥルスの方々に「地球の科学は我々からすると石器時代の科学だ」などと言われては反論しない訳にもいきますまい。


そう言う訳で以下「アルクトゥルス人より地球人へ」の辛口の書評となりますので、ご注意願います。
(トムさんのファンである方やアルクトゥルス人大好き、と言われる方はこの辺りでこのページを離れる事をお勧め致します。)

参考資料としては
アルクトゥルスとは?アルクトゥルス人と繋がるとどうなる?(注1)
が良くまとまっている様です。


さてまずは61ページ
あなたがたの時間で何十億年も昔の事、激烈な爆発からこの宇宙が生まれました。
と宇宙船の司令官であるサナート・クマラ氏は語ります。

いや、しかしながら地球の科学の認識によれば「この宇宙の年齢は138億年」と推定されています。()
同じ宇宙に生まれたアルクトゥルスの方々もこの宇宙を観測され宇宙の始まりを推測されているのですから当然の事ながら「宇宙の年齢については地球科学の認識と一致するであろう」と思われます。
しかしながら事実は「アルクトゥルスの方々の間では何十億年も昔、という数字でしか宇宙の年齢は語られていない」様であり、そうしてまた「何十億年も昔」では「138億年」という数字とは文字通り「桁違い」であります。

加えて「何十億年も昔の事」という言い方はなんと「ぼやけた言い方」でありましょうか。
それはまるで「誤差が±十億年程度はどうでもいい」とでも言っているかのようであります。

そしてページ60~62に書かれているアルクトゥルス人サナート・クマラ氏の語った事によれば
『・アルクトゥルス人は地球の存在する宇宙においてもっとも高い知性をもつ部類の種族です。
アルクトゥルス人のテクノロジーはほかの超銀河文明よりもはるかに進化しています。』
という事の様です。
但しこの文脈での「地球の存在する宇宙において」という言い方は「天の川銀河星系において」という事になります。
そうしてページ60~62に書かれている文章のつながり、内容から「アルクトゥルス人は天の川銀河星系ではない他の銀河からこの天の川銀河にやってきた」と、その様に主張されている事がわかります。(このあたり詳細につきましては原典である「アルクトゥルス人より地球人へ」の記述を参照願います。)
もちろん彼らの故郷であるアルクトゥルス(アークトゥルス)はうしかい座α星、うしかい座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つである赤色巨星のことですね。

さてそうなりますとアークトゥルス、うしかい座α星は天の川銀河ではなくアルクトゥルス人が生まれた別の銀河にあるという事になります。
そうでありますから62ページにあるような言い方
あなた方の宇宙は(=天の川銀河は)皮肉な事にアルクトゥルスから約37光年離れています。
と言う事になります。

つまり「天の川銀河から約37光年離れた」ところにある別の銀河にアークトゥルス、うしかい座α星はあり、そこからはるばるとアルクトゥルス人はこの天の川銀河にやってきたのだと、その様に言われているのです。

おやおや、なんとまあとんでもない結論になってしまいました。
アークトゥルス、うしかい座α星が天の川銀河ではなく別の銀河にあるとは、まったく知りませんでした。
もしそうであるとすると、それは天文学上の大発見、アルクトゥルス人サナート・クマラ氏のノーベル賞受賞は確実であります。

さてそれで事実はどうなっているのでしょうか?

それで我々の銀河系ですが、上から見たとするとこんな感じです。

「我々の銀河系」

もとの記事はこちらで、銀河の画像をクリックすると
拡大表示されます。

「太陽系含む銀河系の「腕」、4倍も大きかった」

銀河系の直径は10万光年で、画像で見る様に何本かの腕が渦を巻く構造をしています。
そうして、我々の太陽系があるのはオリオン(orion)と名つけられた腕の中で、拡大画像ではSunと書かれた位置になります。

そうして、その下にペルセウス腕(Perseusu arm)が見えますがそこまでの距離は6500光年程になります。

「Wiki銀河系」の項目「太陽の位置」より
『太陽はオリオン腕の内側の縁近く、銀河中心から7.94±0.42 kpcの距離にある局所恒星間雲と呼ばれる星間雲に属している。
太陽系が属している腕と隣のペルセウス腕との距離は約6500光年である。』

さてそういう訳で、アークトゥルスは地球から37光年という近距離にあるのですから、太陽が属する同じオリオン腕の中にある、という事が分かります。
アークトゥルスも地球もオリオン腕の中にある、つまり天の川銀河の中にあるのですよ、サナート・クマラさん。
(天の川銀河系の直径10万光年に比較すると37光年と言う距離は”ほんのお隣さん”という距離にしかなりませんので、その程度の距離を「天の川銀河から約37光年離れたアークトゥルス」と言うように表現する事はとても奇妙に聞こえるのです。)


こうしてアルクトゥルスの方々の宇宙年齢についての知識と天の川銀河系の大きさとその中における太陽系の位置についての知識、それからその事に関連してうしかい座α星のアークトゥルスの位置についての情報(ie 天の川銀河系とは異なる銀河にアークトゥルスがある、などという主張)についてはまったく信頼性がない、という事が分かってしまいます。

という訳で「宇宙を所せましと活躍されておられる、このアルクトゥルス人にして宇宙艦隊司令官のサナート・クマラ氏はいったい何の事を言っているのだ」という事になってしまうのでありました。

追記
以下、地球とアークトゥルスの天の川銀河系の中での位置関係を教えてくれる動画になります。
ご参考までに。
「1億光年までの旅 宇宙は想像を絶する大きさです」
https://www.youtube.com/watch?v=86t0NGNzH58


注1
上記で取り上げさせていただいたHP,ブログ等の記事につきましてはあくまで資料として「ご参考までに」ということであって、「費用が発生するステージにいく事をお勧めするものではない」という事をご了承ねがいます。

クマラ関係 記事一覧


http://archive.fo/bVrVb