絵じゃないかおじさん

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仮想はてな物語 浦島太郎に?! 8/18

2018-10-05 08:31:03 | 仮想はてな物語 

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 またまた、20世紀末のお粗末な知識が邪魔をするが、
 信じる者は救われるだ。
 この際、信じてしまおう。


 サヤカに、クジクジを呼んでもらった。
 いまデイトの最中なので、30分ぐらい待ってくれという。


 (人の恋路を邪魔する奴は、
  野犬に襲われて噛まれてしまえ!)


 そんな言葉が浮かんでくる。
 何とも心細い。
 人っ子ひとり通らない。


 そのうちに、クジクジがやってきた。

 {ご厄介かけます}

 {おう、オッさん、久しぶりじゃのう}



つづく


仮想はてな物語 浦島太郎に?! 9/18


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 サヤカを通して話しかける。
 訳を話すと気持よく、口をぱかーっと開けてくれた。
 OKサインである。


 {気をつけてね。鼻の下にもね}

 サヤカの見送りのきつい一発が聞こえた、ような気がした。
 そんな短い言葉でも純情な(?)私には堪える。
 ビィーンと心に射い入るのだ。
 海亀がのっそりと進み始める。


 口の中は真っ暗だった。
 ぷーんと魚の腐ったような匂いが押し寄せる。
 心細いので懐中電灯を点けた。


 クジクジはマッコウクジラだ。
 最大時速、約36km。
 ということは、10分では5~6kmも進む。
 平地での1kmはたいしたことないが、
 海底や山の高さとなってくると、
 その桁は何万倍にも読み換えなければならない。
 元来、気の小さい私は、不安に襲われていた。


 クジクジの鼻の穴あたりがわずかに白い光を放っている。
 私は尖った歯にしがみつき急降下に耐える。
 ジェットコースター並みだ。


 海亀のヤツ、
 騙したりはしないだろうな、
 ちゃんといい所へ案内してくれるのだろうな、
 そんな事を思いながら身を任せていた。



 しまった!!!



つづく

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