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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
香久やからのメッセージであった。
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メッセージの要約。
母が迎えに来たので帰ります。
私は、オニ(父親)の暴力に、日頃悩まされておりました。
父母二人の仲はとても悪く、
オニは定職にもつかず、
一日中ぶらぶらしていて、
暇があれば、見境もなく、
母や私に暴力を振るうので、
母は離婚する決意をしました。
新しく住む場所を見つけ、
職を捜すまでの間、この国に私を隠していったのです。
オニとの離婚も成立し、
生活のメドもたったので、帰ることになりました。
私たちは、バリアーを張っていて、
お互い心を読めなくしていますが、
オッさんの心を読めて参考になりました。
遊んでくれて、とても嬉しかった。
オニとは、一度も遊んだ覚えがありません。
またいつか機会があれば訪ねてみたいので、
よろしくお願いします。
本当にありがとう。
オッさんのオッさんのオッさんへ
香久やより
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そんな事情だったのか。
何故、離婚するような結婚なんかしたのだろう?
辛い目に合うのは子供自身なのに。
私には分からない。
私は、人と人との関係なんか、
当事者の努力次第で、どうにでもなると思っている。
彼らは努力が足りないのだ。
人間を見縊っているのだ。
自分自身に甘すぎるのだ。
己を甘やかしすぎている。
人間関係への努力を捨ててしまって、悪い面のみ見すぎるのだ。
また、あんなに優しくて可愛い香久やに、
暴力を振るう奴なんて絶対に許せない。
見つけ出して八つ裂きにしてやりたいとも思った。
というものの、私自身、そう威張れた柄ではない。
子供たちにもいろいろ失態をみせている。
感情に任せて怒り、
力の加減が分からずに、怪我をさせたこともある。
己の心の動きのままに、
子供にストレートに当ったこともある。
しかし、それは一時の行為にすぎなかった。
反省もした。
私は、決していい父親ではない。
けれども、いい悪いは、子供自身が判断することだ。
私は、私なりの生き方を、
探し求めて生き続けていけば、
それはそれでいいのだろうと思っている。
ただ、私という人間がいて、私の行為により、
私という人間が持つ遺伝子が
伝わってしまった人間が現われ、一緒に暮らしている。
原因は、私たち夫婦がつくり、結果は彼らが享受している。
しかしながら、
子供も親も、この地球では対等の人間であるはずだ。
ましてや、親足るもの、
子供が一人前の人間に育つまでは、
極力見守っていってやらねばならぬ立場に立つ。
子供たちよりは、
少なくとも、
有利な地平に、足場を置いているのだから、
当たり前のことだろう。
その家庭という他人の眼に届かぬ場所で、
己の子供に、何をしてもいいというような
不法が、許されて堪るものか。
天罰よ、下れだ!
といっても、プライバシーのぶ厚き壁が、
厳然と立ちはだかっている。
力なき弱き者が、
口にも出せぬ弱者が、
日夜、オニ親どもに苛め抜かれている。
誰も助けには、ゆかない。
行けない。
どうしようもないのか、この現実!
学校で子育て教育しないことや、
子供の発する信号を受けとめられる機構が
無いところにも問題がある。
下らない受験技術などを教えて、何になるというのか?
学校では、もっともっとやらねばならぬ事が、
山積みされているはずなのに、
何十年たっても、ちっとも進歩しない。
中学で習っていたことを、
小学校で教えるようになったと自慢して
何になるというのか!
香久やが突然帰ったので、少々興奮した。
香久やも、あちらの国で、これから大変だろうな。
出来れば、手助けしてやりたいが手段はない。
けれども、心根の優しい子だから、
きっと困難に打ち克って幸せを掴んで、
生きてゆくことだろう。
無責任だが、そうでも思うより他ない。
自分の力が及ばないものに対しては、
ただ手を合わせて、祈るばかりである。
おわり
注1・大宮信光著「生物の雑学辞典」(日本実業出版社)より
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