絵じゃないかおじさん

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仮想はてな物語 香久やま姫 8/27

2018-09-08 06:59:46 | 仮想はてな物語 


      
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絵じゃないかおじさんぐるーぷ


 光が天に走った。
 私は一瞬怯む。
 もしかして、放射能でも浴びるのではないかとの、
 恐怖に捉われる。

 でも、今更後には引けない。
 光が数秒かけて、蒸発してしまったようだ。
 しかしまだ、何となく明るかった。


 隙間から覗き込むと、産着のようなものが見えた。


 やっぱり!
 居た。

 私は、節を少しずつ剥がしてゆく。
 鋸と手を使って必死だった。
 竹の中には、女の子が、
 小さい縦のベットのようなものに括られて寝ていた。

 何故、女の子と分かったのか。
 それは、髪が長くて、女の子らしい顔立ちをしていたからだ。

 括っていた糸を外し、女の子を掬い上げる。
 15~6cmぐらいで、小さ目の鶏卵を、
 三つ縦に並べたぐらいの感じだった。

 すやすやと、よく眠っている。
 ヘルメットに入れ、片手運転で帰る。

 片手だと、ギアチエンジが出来ないので、
 エンジンが、やけに大きい音をたてる。

 静かに、誰にも知られないように、帰ろうとしているのにだ。

 心は踊る。
 これで、私は一躍大金持ち。
 しかしながら、私は黄金が湧いてくる、
 竹林などに縁はない。
 どこから黄金が湧いてくるのか、楽しみだ。


 子供はいくら居てもいいと思うのだが、三人でストップした。
 Oさんも、もう育てるのもしんどいと言うし、
 三人でも私の稼ぎを遥かに超えている。


 扶養家族に、住宅ローンOさんの内職がモノをいうはずである。
 家に連れて帰って、ゆっくりと考えて見ると、後悔し始める。
 Oさんに、またTELをする。


 「香久山の中で、女の子拾った」





つづく


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