絵じゃないかおじさん

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あ@仮想はてな物語・芋峠の不思議・2/5

2022-06-25 08:06:29 | おぼけまみれ
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               絵じゃないかおじさんぐるーぷ

            (昭和の終わりころ~)



私は、ふと芋峠を走ってみたくなった。早朝の峠はきっと気持がいいぞ。私は、素早くツーリング用の服装で身を固める。夏といえども、最近では、革ジャン、革ズボン、ロングブーツの3点セットを身に着ける。



小さな事故を起こして怪我をして以来、特に神経が過敏になっている。だから、転倒することを前提にしてサヤカに跨がるのだ。いくら、不思議な能力を持つサヤカとは言え、マシンの100%の支配は出来てはいない。バイクに乗る時には、私とサヤカとマシンの、調和のとれた協力関係が必要なのである。



団地のはずれまで、バイクを押して歩く。休みの朝早く、バイクのエンジンの始動音は近所迷惑になるから、気を使っているのだ。風がサッと流れて行く。そんな服装でも外に出ると暑くは感じられない。



夜通しで空気がよどんだムンとした室内では、ため息つくほど気持悪いのだが、夏の朝の戸外はからりとしていて、まだ冷え冷えとする感じさえ受ける。


早朝の信号機が黄色や赤のまま、点滅している。交通量も、そう多くないので、3色に変える必要がないのだろう。香久山、石舞台、カヤの森から、芋峠へと向かう。



すがすがしい空気が歓迎してくれる。緑が猛々しい。道端に生えた山草が、腕やヘルメットや脚を打つ。道幅が狭くて、走りづらい。所々、刈り取られた道の端に出会うと、むさくるしい頭を散髪したようで、スカッとして気持がいい。




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