絵じゃないかおじさん

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仮想はてな物語 信楽焼 (2/3)

2015-12-19 07:15:11 | 仮想はてな物語 
copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
                       


 そのなかの一匹が、
 サヤカの荷台につけてある土産物を指差して、
 何か言っているようだったが、
 私には、何のことだか分からなかった。


 それは近江八幡で買った水茎焼のコーヒーカップであった。
 Oさんへの大事なお土産である。
 ヤツがそれを引っ張り取ろうとする。

 渡してなるものか!

 私は必死で押さえる。
 ヤツらが、次々と私に襲いかかってきた。
 こちらは、革ジャン・革ズボン・革手袋にロングブーツで、
 身を固めている。
 夏と言えども夜間用にいつでも持っているのが幸いした。
 ヤツらも歯が立たないようだ。
 メットに飛び乗って滑り落ちるヤツもいる。

 私は、もうこうなったら何が何でも、
 これをOさんに手渡してやろうと意地になって、
 抱え込んでやった。
 そのうち、サヤカのバランスが崩れて狸ともども
 倒れてしまった。

 その時、

 [一同全員、ヤメー!!]

 ドスの利いた太い声が聞こえた。
 狸どもが離れてゆく。
 人の声が聞こえたので、ヤレヤレと思った。
 声のする方を見た途端、これまたびっくり。

 ナ、ナンダ!!

 一難去ってまた一難。
 どでかい大狸が、デデーンと道路そばの広場に、
 仁王だちに立っているではないか。
 あんなヤツに一撃されたら、ひとたまりもない。

 [これ、そこのオッさん]






つづく

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