絵じゃないかおじさん

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仮想はてな物語 香久やま姫 3/27

2018-09-03 06:49:52 | 仮想はてな物語 


      
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絵じゃないかおじさんぐるーぷ


 ここで、季節は初夏から夏休みに移る。
 それも、お盆前。
 こんなに飛ばすから、光陰矢の如しなどという諺が生まれるのだ。

 しかし、何でもスピード化の時代。
 飛ばすもこれ時代の流れ。
 流れに乗るのが。
 オッさんの義務の一つのような気もする。

 そのうちに、乗り落ちて、
 あっちこっちで、痛い目に遭うような予感はしてはいるのだが・・・


 お盆前になると、妻のOさんは、
 子供たちを引き連れて実家に行く。
 その間は、私は一人になる。

 私も一緒に行きたいのだが、
 そうそう休みは、取れないので一人残る。
 その代りに、盆の終わり頃に、
 2~3日休みをとって、迎えにゆくのである。


 5人家族から一人になると何となく淋しくなる。
 1日も持たない。
 会社から帰って、真っ暗な家に入るのは嫌なものである。
 だから、玄関の明かりは電気代が勿体ないが点けてゆく。
 外食も昼・夜と2回も続くと、もう飽きて来る。

 下宿をしていた学生の頃は、それが当たり前だったのに、
 今では、すっかり忘れてしまっている。
 洗濯も面倒だ。
 スイッチひとつとはいうものの大層だ。
 干すのが邪魔くさいのだ。
 そんなことを数え上げてゆくと、Oさんの存在は大きい。
 大きいが、家族皆が当然のように思って、Oさんをコキ使っている。

 もちろん、コキ使い始めの張本人は、この私。
 一緒に暮らし始めた頃は、
 用事の一つひとつに、重みがあったのに、
 今では当然の事として、口からぽんぽんと飛び出してゆく。

 Oさんの都合など全く考えないので、時々、Oさんを怒らせてしまう。
 私も怒り返す。
 口争いが始まる。
 慣れのしっぺ返しもいい所だ。


つづく



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