先週から腰痛が出て、あまり練習ができなかったのですが、
昨日、腰痛ベルトをしてレッスンに行きました。
ラヴェル「水の戯れ」。
おかげさまで、前回のレッスンのおかげで例のアルペジオの箇所は弾けるようになり(予想外に時間はかかりましたが^^;)、
ひとまずは安心。ですが、なんだか全部を弾き通すのが巧く流れないな・・・
なんだか弾きづらい感じも・・・。というのがここのところの私の気がかり。
今回のレッスンでは、ズバリその部分を徹底的に指導していただきました。
今回のポイントはズバリ、テンポ感とタッチ。
出だしから、テンポ感が悪くなっていました。
その原因がタッチでした。
タッチ、と一言で言っても、その意味するところは非常に深いです。
入り方、打ち方、抜き方、それに加えて指のポジショニング、などなど・・・。
私は、ポジショニングが良くなくて、それで出入りがそろわず、特に最初の十六分音符6つの後の三十二分音符4つがくっついて聴こえるようになっていました。
出入りがそろわないので弾きにくく、弾きにくくなっていることで気持ちでは
「早く弾かなくては」と言う意識があって、よけいあわてていてテンポ感が狂って・・・。完全に悪循環だったんですね。^_^;
テンポ感が狂っていることで、最初の6つと次の4つが別物のように聴こえ、
わずか一小節の半分のなかで音楽がもうバラバラになっている、という状態になっていました。
先生から、まず鍵盤に対しての指のポジショニングをアドウ゛ァイスを受けました。
そうしたら、なんと!ほんのちょっと、それまでの私の指の状態からわずか数ミリと言う違いなのに、
俄然指が動きやすくなりました。そうしたら、乱れていた粒もそろった!?\(◎o◎)/!
弾きやすくなり、粒もそろうとテンポ感も調い、それでつながりも良くなり、音楽表現も良くなる・・・。
すごいです。うわ~、ほんの数ミリ、鍵盤の位置や、指の入り方、曲げる角度、そういったことがほんの少し違うだけで、こうも出てくる音楽が大きく変わるとは・・・。
驚くとともに、自分が何がなんでかわからず、どうも息苦しいと感じていた原因が分かり、目の前の霧が晴れた気持ちになりました。感動!!
そして、次には先生から、息のことも言われました。
落ち着くべきところ、次からがらっと音符の数が変わったりするところ、
そういう前での息の大事さを教えていただきました。
いずれも私は、全然できておらず(楽譜に「息」と書き込んでいたりするのに^^;)、落ち着くべきところで飛び込んで行ったりして
自分で自分の首を絞めるようなことを・・・。^^;
これもまた、息と言っても、その場その場でどのような音楽になるかで、
長さや勢いなど息の仕方も全く違ってくるわけで、
先生から一つ一つ、細かく具体的な説明を受けながら、その場にふさわしい息をするようにして弾いて行くと、これまた音楽的にとても落ち着いて来たのでした。
つまり、これまた、ダイレクトにテンポ感を調えてもいる訳ですね。
なるほどなあ、と自分の変わりように大いに納得したのでした。
今度はテンポ感そのものを調える重要さを教えていただきました。
この曲は今までも何度も言ってきたとおり、とにかく細かい音符が多いです。
その細かさも多様に変化、そしてなんと言っても、リズムそのものが多彩に変化します。
なので、そのことにとらわれすぎると、テンポ感が狂いがちになります。
案の定、私は左手のバスがたっぷりと入り、安定しやすいところではきちんとしたテンポを刻んでいるのに、両手とも細かい音符になって(しかも両方で数の合わないリズム)のときは、走りがちになっていました。
つまり、テンポ感の統一がないので、バラバラなものに聴こえ、フレーズが大きく作れない原因に。そのうえ、テンポ感が狂っているので弾きにくくもなっていました。
ここは素直にテンポ感を調えること、ということで
先生がすぐそばで大きく指揮をしてくださり、(^_^;)
それに乗っかって行くと、なるほど、弾いていても自然に流れやすくなり、
その先にあるグリッサンド(山)の部分まで一気に持って行け、なおかつ、自然に盛り上がれたのです!すごい!(*_*)
先生がいつもそばで指揮をしてくださらないかしら(^^ゞなどと、
虫のいいことを一瞬考えましたが(アホですね)、
テンポ感そのものを統一できて弾いたときの、自分の弾き心地の良さや、
音楽のスムーズな流れ、といったものをこうしてレッスンで実際に味わえたのですから、
それを思い返し、自分自身で頭にいつも先生の指揮を浮かべて
練習して行こうと思います。
単純にミスなく弾く、とか、指がよく回って早く弾ける、とか、ではなく、
音楽として、どう作って行くのが、この曲にとってふさわしいのか、
そういうことを本当に詳細に具体的に教えていただけるレッスンを
受けられることは、心底ありがたく幸せなことと感じます。
今回もたくさんのいいことを、教わりました。また地道にやって行きます。(^_^)