白夜行

東野圭吾さんの「白夜行」を読んだ人は、多分このドラマ
ちょっとなぁと思う。
でも、テレビドラマとしては、原作のようなストーリー
では放映できないだろうし。物凄い内容ですから。

シナリオとしては女主人公を天使にそして男性を悪魔のよう
にすれば面白いドラマになったのかなぁ。

二十歳前に十分に親の愛情を得られなかった子供は様々な
苦しみを心の中に背負ってしまうと言われている。
「白夜行」はまさにそれがどんな問題を引き起こすか極端
に書いたもの。
心はあると思いながら、自分の心の中に砂漠を抱えその砂漠
の中にオアシスが欲しいと願いながら生きることがどれほど
苦痛か想像してみて下さい。そうすれば、ドラマ版だけでも
少し感動できると思います。

最近、言葉だけが誤解されて一人歩きしているアダルト
チルドレン。

これは心理学用語でも無く、子供みたいな大人を意味す
る言葉でもありません。
上に書いたような状態の人たちをさしており、心理学として
はPTSD(心的外傷後ストレス障害)と言う方が正解と個人的に
は思います。

「白夜行」は、このアダルトチルドレンをテーマにした小説
として私は読みました。
このドラマの脚本家がこのアダルトチルドレンという言葉の
意味を知っていたなら、違った脚本ができたのではとちょっ
と思ってたりします

そうそう、アメリカではアダルトチルドレンとはアルコール
依存症の家庭で育ち成人した子供たちを指すそうです。
(Adult Children of Alcoholics)
語源はこんなところにあるので、印象だけで判断するのは
危ないなぁと思う今日この頃