私感・雑感

平和、平穏。

安全、安心。

でもそれらを脅かすものは許さない。

……音……

2009年05月10日 | 日記

先に嗅覚のことについて書いたけど、聴覚はどうなんだろう。

突然の物音にビックリすることがしばしばある。
あるいは、突然の振動、何らかの軽い衝撃でもそうだ。
また、ときどき、他の人には聞こえない音や声が自分には聞こえたりして不思議に思うことが何度かあった。振動も音も仲間だからきっとそうなんだろうな。

えっと……昔は、トラックやダンプが近くを通ったりしても、なんとも思わなかった。うるさいなあ、ってくらいで。
だけれども、ここ最近はどうも……低い音のうなりに過敏に反応するようになったような気がする。

人はどうやら年齢とともに、高音部が聞こえにくくなっていき、つまり可聴音域が狭まっていくようだ。一般に、ヒトの可聴域は約20Hzから2万Hzと言われるが、年齢や置かれた音環境などによって若干差があり、より高音部が聞こえる人もいれば、より低音部が聞こえる人もいる。
試しに自分の可聴域がどのくらいか、無料ソフトがあるんでDLしてテストしてみた。

どうやら約60Hzからおよそ14,000Hzくらいのようだ。

本当はもう少し私の可聴音域は広いものと思っていたけれども……実際やってみないと分からないもんだな。
若者がたむろして困っている店用に、若い世代にしか聞こえない高い音を出して追い払うモスキートなんてスピーカーがあるけど……俺にはどうやら平気のようだな。

低音域が嫌いになったのは……阪神淡路大震災以来だ。トラウマといえばトラウマかもしれない。
その約1ヶ月くらい前、たしか年末に、小さな地震が相次いでいた(猪名川群発地震)。ゴ~っていう、地面の底から小さな振動とともに聞こえてくる音。何か大きな地震が来るんじゃないか、と予感させるものだった。
しかし何度も小さな揺れがあっても、本当の大きな揺れは来なかったんで、とりあえずは……少し、ホッとしていた。

久し振りにその、良く似た地のうなるような音を聞いたと思えば、またその類か、と思っていたら……冗談じゃない、その数秒後には……

ババババーン、ドガドガドカーン……

文に表せないような、激しい音と振動に襲われた。
当時住んでいた公団の建物は築40年だったが結構堅牢な造りで、建っていた場所は洪積層に近い沖積層だったが倒壊はしなかった。だがしかし恐らく建物壁面内部に小さな見えないクラックが多数発生しただろうことは推測に難くない。外から見ても分かるヒビもあったからね……。

その後すぐ隣の社宅の建て替え工事のため、ダンプやトラック、工事用車両が頻繁に行き来したが、その度に建物が共振するような気がしたのは、強いトラウマかそれとも本当にかすかに揺れていたのかは今となっては定かではないが……。
だがしかし震災前に比べて大型車の走行音や振動が気になるようになったのは確かだ。でかいバイクもそうだ。

ブルンブルンブルン……

っていうやつ。
14年経っているからか、大分軽減しているが、若干のトラウマとして残っているといえば残っているんだろうな、きっと。

震災後に今の所に引っ越して来た。数年後にテレビがおかしくなって、画面が真っ白け、その次に今度は中央部に白線が横に走る映り方になり、あっという間に音声しか聞こえないという状態になった(メーカーさんに来てもらって直ったので今は健在だけどね)。その初期段階、真っ白けのとき、

キ~ン、キルキルキル~……

っていう、異様に高い変な音が聞こえてきた覚えがある。おそらく私の可聴域ギリギリの、推測14,000Hz以上の音だったろう、でも家族の誰もその音は聴こえないと言ってた。
もし今テレビが同じ状態になっても、その音は私に聞こえるかどうかは疑問だ。

駅に着いて電車に乗るときに、以前は上り下りが聞き分けられなかったが、最近は電車の走る音で方向がかなり分かるようになった。なぜかは分からないけど。

晩秋から春先の間だけなんだけど、季節風の向きとかにも依るのかも知れないが、グワ~ン、というか、ブオ~ンというか、どう形容しようか……金属製のパイプの中を風が抜けるような、不思議な共鳴音、とでも言おうか、が聴こえるときがあって、電線のうなる音という説もあるけど、正直、その正体はわからない。その音、あまり好きじゃないんだよな。

誰だってそうかも知れないが、大きな音はどんなのでも苦手。
学生時代には空前のバブル経済のときだったんで、いわゆるディスコなんかにも行ってみたりしたけど、あの大音量ははっきり言ってストレス以外の何ものでもない。1度しかよう行かんかったわ。因みに祇園マハラジャ。
工場のラインのバイトに行ったときは、常に一定のリズムで鳴り響く金属音の大きさに耐えられなかった。

音全般が嫌いなわけじゃない。好きなジャンルだってちゃんとある。
けれども、どうも好き嫌いが激しいのかな、音を聴きながら、っていうか音楽を聴きながら本を読むとか勉強するってのは苦手だったな。日本語の歌なんか、聞き入ってしまったりするもんな。
小中学生の頃、ヤンタンとかヤンリクとかFMとかを聞きながら勉強するのが流行った時期があったけど、そんな器用な真似はできんかった。ラジオに集中すると勉強がお留守になるし、勉強に集中しようとするとラジオは邪魔。
なんでみんなあんな器用なことが出来るんだろう、って不思議で仕方なかった。
「ながら勉強」「ながら読書」って、上手く時間を活用していることになるのかな。私にとってはそうはならないな。
あ、でも歌詞が入っていない音楽なら大丈夫だろうと思う。ジャズやイージー・リスニングなどをそれも軽めの曲を音量下げて聞きながらならはかどるかもね。
クラシックでもいいんだけど、古典派以降やロマン派以降よりバロックの方が好み。

最近はカセットテープとかはあんまり聴くことがないけど、学生時代はレコードやCDをテープにダビングしてよく聴いていた。上から被せて録音すると、ときどきかすかに元の音が残っていたり、あるいはモノによってはテープの音がテープに移ったり(接している面で磁気情報が少し移ってしまうんだろう)したのが気になるときもあった。

どんな音が好きなんだろう。というか、どんな音に神経質で、どんな音にアバウトなんだろう。

重低音が苦手だから敏感なのは前述の通り。
高音域で、苦手なものってあったかな。

黒板を爪で引っ掻く、ってよく言うよね、あれ、俺も駄目だ。思い出しただけでウギャーっとなる。
蜂の羽音、蚊の羽音も駄目だな。ゴキブリらしきカサコソ音も駄目。
虫の音全般が駄目なわけじゃない。好きな虫の音も沢山ある。

初夏の頃になると、丁度今頃かな、ジージー虫っていうのかな、その声が聞こえると、妹の誕生を思い出す。と同時に、これから暑くなるぞ、ってサインにも聞こえる。
夏の終わりに、ツクツクホーシやカナカナが鳴くのを聞くと、秋が待ち遠しくなる。
秋の虫の大合唱より少し前に、カネタタキの声を聞くとなぜか気分がホッとする。
ミンミンゼミの声を聞くと、田舎に来たなぁ、と実感する(注;都会にミンミンゼミがいないのは近畿以西の現象らしい。以前ニュースを視ていて、東京では六本木ヒルズでもミンミンゼミが鳴いていてビックリした)。
スズムシとかもいいよね。

最近は季節がずれてしまっているんで、少し感覚が狂うときもあるけどね。

ハトとかカラスはそれ自体が嫌いだからその声も少し嫌だ。
でもウグイスの鳴く声、スズメの鳴く声、トンビの鳴く声も好き。

小川のせせらぎ、滝の水音、寄せてはかえす波の音、これらは好きだ。
なんだろう、水の音が全般的に好きなのかな、かつてよく山歩きしてたけど、沢の音や渓流の音、滝の音を聞くとホッとしたものだ。

カミナリの音は駄目。屋外にいて、2km以上離れていても3kmより近いと逃げ出したくなる。元々苦手だったけど、数十mのところで落雷をまともに見ていて、それ以降一層苦手になったようだから、これもそのトラウマかもしれない。

カミナリ音って、真空を空気が押しつぶすようなもんだから、そりゃあ大きいよね、まぢかで聞くと。
で、そんなときは振動も凄い。

振動で思い出した。中学時代の修学旅行で信州に行ったときのこと。
富士山麓にオウムなく……じゃないや、富士山麓の確か三島って駅から、遠鉄バスで河口湖、蓼科、野辺山高原、浅間山、志賀高原……確か長野駅まで、ずっと4日間ほどバスで移動した。長野からは夜行列車で車中泊。途中、塩尻でスイッチバック(列車の前後が入れ替わる)したと思う。
当時はもうとっくに乗り物酔いは卒業していたが……帰阪してから数日間は、体が常に揺れているような、なんていうんだろうな、歩いていても、地に足着かない、っていうか……いつでもグラグラしているかのような錯覚に悩まされた。授業中座っていても乗車中のような揺れがあるような気がしてしょうがなかった。

あ、感覚を引きずったといえば他にもある。
大学1回生のとき、私はE・S・S(英語学研究会)に所属していた。春と夏の長期休暇を使って、5泊6日の合宿(サマキャン、ハルキャン、と言ってた)があった。
合宿期間中、最初の昼食開始から最後の昼食開始までは、英語しか話してはいけない、というルールがあった。サークル内ではこれをKeep English Onlyと言ってたな。

で、もしうっかり日本語を喋ったりすれば、なんと罰金。まあ、可愛いもんだけどね。
英語訳1語につき10円。だからもし誰かがうっかり……例えば「お早う!」なんて日本語言おうものなら Good morning! だから、たちまち Wahahaha!!Pay20yen!!(しかもごていねいに指2本立てて……)の合唱。
……私は最初の合宿、確か十津川村(当時)だったと思うけど、そこで280円をサークルにペナルティとして支払った。これはこの合宿での最高額(笑)!ちなみに最少罰金者の支払額は確か同回生の0円だったと思う。まあ、やたらよく喋ろうとしたから……これは言いわけかも……。
そんな私も春キャンでは……雪の琵琶湖畔、近江八幡(当時)で、どうにか100円以下に抑えることができた。みんなは驚いて You improved!!って言ってたけど……ちょっとだけズルをした。喋るのを少し抑えたんだよな……ハハハ。

いかんいかん、感覚の話だよな。

日本人の日本語の、大阪人の大阪弁の会話が英語に聞こえたんだよな~!
そう、夏キャンの後、近鉄で八木から上本町まで帰ってくる途中、関西人の会話……特急に乗ったせいか、乗客はそんなに多くなかったし、従って会話自体もさほど気にならなかったんだけど、そのときから「あれ、何かおかしいぞ??」ってのはあったんだけど……
御堂筋線に乗り換えてからが……ラッシュ時に差し掛かる直前だったこともあって、結構人が多くてさ、で、関西人同士の会話が……こんなことありえへんと分かってはいるんやけど……みんな、ホンマにみ~んな、英語で話しているように聞こえるんだよ~(@@)

たとえ日本人同士の英語とはいえ、ずっと英語漬けの生活してたからだと思ったけど、これにはビックリしたな。まあ、これは数日以内で直ったけどね。
で、春キャンのときは……それはなかった。

他にももっと色々あるのかもしれないが……これもまた延々続けていくとエンドレスになりそうな気がするんで、もう大分長いし、この辺で一旦終るね。
視覚と触覚はまた後日に……。

コメント
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