今回のように、大きな地震やサイクロン、ハリケーン、台風、あるいは気候変動…などにより、私たち人間もあるいは色んな経済活動も被害を受けるのだが、農作物もまた甚大な被害を受ける。
決してこれらの自然現象とは無縁ではない。
もし、世界中でこのような災害や気候変動などがあちこちで発生したことにより、食糧・食料生産が大きくダウンしたらどうなるか。
輸出国各国でそうなったら……。
おそらくは輸出に回す分を大幅に減らし、国内消費分の確保策をとるだろう。
となると、食料自給率がカロリーベースで39%しかない日本なんかはたちまち食の危機に陥ることになる。
もし仮に、完全に食料の輸入がストップしたらどうなるか。
今の日本人の平均摂取熱量はひとり1日2,548kcal。うち国内生産だけでまかなうことができるのは996kcalとなる。
ではその熱量で、国産品だけで1日の献立を作るとどうなるか。
朝食(295kcal)……ご飯150g(約0.5合)
野菜汁→かつおだし150g、食塩、ダイコン40g、ニンジン20g、ゴボウ20g
冷やしトマト60g(約1/2個)
昼食(348kcal)……ご飯150g
野菜煮→カブ45g、ニンジン10g、ブナシメジ30g、煮干し5g、上白糖、食塩
ふかしサツマイモ40g(太さは中くらい、厚さ約2㎝)
夕食(353kcal)……ご飯150g
焼き魚60g(中くらいの大きさのアジ1/3尾)
ホウレンソウのおひたし60g(1房ちょっと)
酢の物→キュウリ60g、生ワカメ10g、米酢、上白糖
……とまあ、こんな感じのメニュー。
写真が載せられないのが残念だが、大体イメージとしては……いずれもおおよそ半サイズ、と思ってくれたらいい。
大豆は5%しか自給してないから味噌や醤油も使えない。
また、肉や卵は、飼料が輸入頼みだから使えない。
だから、あまりバランスがいい献立とはいえない。
しかしこのメニューでも、3食ともコメにしているので、たんぱく質は成人女性の1日必要量の6割ほど。
コメって、やっぱり素晴らしいね。
で、じゃあ実際にこのメニューを1日だけ体験した、ある30歳の事務職女性のレポートから。
8:40朝食をとる。始業は9:00だが、そのときには既に空腹感が……。
12:30昼食。いつもはお弁当を購入し、この倍くらい食べるそうだ。
通常は階段を上り下りするのだが、この日はつらかったそうだ。
15:00には目の前が遠くなるような……感じがしたという。
終業後の18:15夕食。「お!さかな!」と言ったとか。
この日は1日、ゆっくりとしか歩かないように心がけてたとのこと。
早く移動したらお腹が減りそうだったため。
さらに上り坂もいつもより長く感じたとか……。
帰宅後24:00に就寝したら、翌朝は4:00頃空腹で目が覚めたそうだ。
ほぼ毎日こういったメニューでは……大変だと思う。
けれども、現実に食糧・食料危機は、刻々と迫ってきている。
こういったメニューにならないようにするには……どうしたら良いのだろうか。
じっくり考えてみたい。