20INCHERS

RIDING LIFE

不気味な境界線

2014-07-04 20:29:39 | Weblog





2014 4th
直結背面スミス



巨匠Day Smithが産み出した名作を畏れ多くも拝借した訳だが、約20年ほど前のトリックでも未だにスミス系の中では最上級の難易度に抜きん出ている。
朧気な記憶を頼りに思い出すとすれば、名作4130WEST COASTか、鬼才Ells BellsのStaticに収録されていたような気が‥

そんな僅かな印象のみで、例により始めは当然本気ではなかった。



そういや昔Dayがこんなんやってたなー‥



程度の気持ちで真似事をし遊んでいただけに過ぎなかったのだが、実用化を目指し仕切り直したのにはある切っ掛けが。

少し前から坂元君を筆頭にかつての戦友、旧友との深夜におけるライディングセッションを皮切りに、埼玉シーンの再燃を目論んだ通称「復活祭」が月1恒例?になりつつある。
そんな折、前回の復活祭にはなんと我々の世代一同憧れの的、それは今もなお続いているのは言うまでもない、あの本多啓介君が降臨したのだ。







本多君のスミスにいたく惚れ込んだライダーは数知れず、自分もその一人である。
あれから長い年月がたった今も、結局1ハンドスミスやストール(頂点で何秒耐えられるか)などは足下にも及ばない。それに加え、この日初めて見るバージョンもちらほら。
「トリックを自分のものにする」とはまさにこのことだ。

それを見てから自分のスミス熱も温度が上昇し、無性に打ち込みたくなり以前にかじっていた背面スミスを思い出すことに。







‥しかし、本気で取り組み始めると前代未聞の恐怖感が全力で自分に襲いかかってきた。
Day以外で、やっているライダーを見ない理由が垣間見えた。


この怖さに勝てれば‥


怖じ気付いている自分が恨めしかった。
危ないのは百も承知、あと少しだけ後方へ体重を乗せられれば、着地点のリヤペグは射程圏内に入る。
理屈では整理できるが‥実際には見えない背後に生死の境界線がある。
乱暴な動作をし、一線を越えてしまえば後頭部強打、突起物の多いマシンの上にバックドロップ、etc‥

既に嫌な画が見え始めている最中の、ぎりぎりのポイントの見極めは背後が猛烈に気持ち悪い。




そんな攻防を繰り返すも幸い身体に大きなダメージはなく、今週に入りいよいよ念願の初メークが見え隠れし始め、毎回のライディング毎に必ず未知の領域に踏み込める上達感がたまらなかった。
イメージが現実味を帯びる、至福のひと時。フロントを高く上げ過ぎず、且つペグに乗せる右足を曲げないように気をつければ、きっと体重は乗せられる!


悟りを開いてからものの数分後、






初メーク!!




従来型のバックライディング軌道からの戻りよりも数倍綺麗に戻ることができた。
トリックをものにするにあたりよく思うのは、核心の部分より、そこまでのアプローチの方がリスクを伴っている場合が多い。
ともあれベースは完成だ。

ここから自分なりにどうアレンジしようか。夢は膨らむ一方だ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Still waters run deep. | トップ | イースターの夜 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。