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ニューヨークデザイン情報

NY発信のデザイン情報

クールジャパン?

2014年10月27日 | デザイン
今、日本の政府が必死で進めているのが『クールジャパン』でもつきるところ箱物への助成金に変わりがない。。別に漫画でも、アニメでも、カラオケでも、なんちゃってファッションでも悪いとは思わない、、でも現実にお金が出ているのはこういった大衆受けする物に対してであって、本当に国を代表出来る様な音楽、絵画、ファッションに対して理解出来ているとは到底思えない。官僚がどれだけ叫んでみても、美的な感性がない人たちには分からないのが現実なのだろう。。彼らに分かるのは漫画、アニメと行った興行的に成功している分野でしか理解する事が出来ないのだろう。。。

テマヒマ展

2012年05月08日 | デザイン
知り合いの紹介で三宅一生美術館の「21_21』のてまひま展を見て来た。ミュージアムは安藤忠雄の設計であるが、地下のスペースを有効に使うと言う意味ではパリのルーブル美術館の小型版みたいな感じだった。東北の食べ物と実際に使う道具がメインになっているが、6ヶ月間も雪の中と言う地域では、如何に食べ物を蓄えるかと言う手段が大切か思い知らされる感じがした。。展示の棚は木工の大工さんが作った物らしく、展示会とは思えないくらいにしっかりと作られている。展示もグラフィックアーティストっぽく上手く陳列されている。影の使い方もとても印象的だった。物造りをする人たちの映像も流されているが、各個人が一回ごとで完結されているので始まりも終わりもない感じで流されていて上手い編集だと思った。映像も映画監督が撮った様なレベルの高い物だった。驚いたのはリンゴを穫る時の鋏を鉄から作り上げているシーンであとでその商品が12000円で売られているのには驚きだった、、余りにも安く感じたからである。。あれだけに時間を費やして12000円!!『手間』『暇』の『てま』は理解出来たが、何故か『ひま』にはしっくりと来るもながなかったが、調べてみると『暇』と『隙』では意味が異なるようで、『隙』の方は大事な隙間の時間、空間を意味するらしい、、そうだったらテマヒマの意味も分からなくはないかな!

お金でも癌に勝つ事が出来ない、、

2011年10月07日 | デザイン
アップルの最高責任者のスティーブジョブ氏が昨日亡くなった。色々な人がコメントをしているが、どれもどれだけ彼がすばらしい天才であったかの話に終始している。彼が存在しなければ競争相手のマイクロソフトもこれだけ大きな会社になっていなかっただろうし,全ての世界に多大の影響を与えたと思う。しかし、彼の一番の功績はデザインの重要性を徹底して商品に取り入れた功績だと思う。大学で学んだフォントデザイン(文字のデザイン)を最初のアップルコンピューターに取り込んだところから始まっている。機能だけでは飽き足らない新世代を大きく取り込んだ戦略が成功の要因だと思う。しかしこれだけの成功者でも膵臓がんに勝つ事が出来なかった。。彼の大学の卒業式での最後の言葉、「stay hungry, stay foolish!』と言う言葉は言い換えると、『決して満足するな!』、『決して賢くなるな!』とも聞こえる。

有馬温泉

2011年08月06日 | デザイン
有馬温泉に最近できたエクシブ離宮という宿泊施設に行って来た。メンバーが権利を買い取って年間26泊の権利をもらえる。一つの部屋を13人で買い取る形となっているが、、ホテルという形式ではなくリーゾートマンションにサービスがついている形態をとっている。又レストランは和、様、中と全てそろっている。値段は最低でも7500円のコースしかないが、レベルはかなり高い。温泉は大きな谷間と遠くにゴルフ場を展望出来る露天風呂があり最高に雰囲気が良かった。ただ一つ文句があるとすれば、全てのイメージが昔のバブル絶盛期の名残りがあることである。それ以外はすばらしい施設だと思った。。

csとos?

2011年02月16日 | デザイン
久しぶりに連休返上でホテルの改装のプレゼンを2件作っていたので忙しくしていた。その一件は大手ホテルの女子トイレの改装であった。現状のトイレは僕の様な男性が見ても使いたくない様な、暗くてプライバシーのない状況である。今回のプレゼンのコンセプトはPRMというテーマにした、これはprivacy, relax, motivation の頭文字からとったものである。しかし、ここでふと思ったのが、日本では何でもかんでも頭文字ですまそうとする傾向が大いにある事だ、、今回のプロジェクトはCSではなくてESですと、コーディネーターの人にいわれて最初全く意味が分からなかった、、実は、consumer satisfaction と employee satisfaction の頭文字の省略形なのである。まあ英語が得意でない人には省略の方が分かりやすいのかも知れないが、、

ポコラート3331

2011年01月30日 | デザイン
『障害を持った人間によるアート』というと何となく偽善めいた響きになって良くないのだが、この公募展に出ている作品はそのほとんどにアートを意識していない純粋な創作意欲がみなぎっていた。依然、山下清の個展で失望した旨のブログを書いたが、今回の展覧会は全く異なった印象を持つ事が出来た。ただ単に各創作者の持った極端な程の集中力、持続力と言ったものではなく、無防備なまでの創造にたいする純粋さだと思った。昨年もこの湯島近くの小学校跡を利用したこの施設での個展を見に来た事があるが、益々内容が良くなって来ている様に感じた。

ドガ展

2010年12月09日 | デザイン
久しぶりの絵画鑑賞に行って来た。横浜美術館の『ドガ展』である。百数十点に上る作品は圧巻であった。特に時代ごとの作品の特色がよくわかってとても楽しかった。初期の知人達の肖像画から始まり踊り子の連作への流れ、特に有名な『エトワール』は思っていたより小さくて、ブルーで、繊細だった。。僕が気に入ったのは肖像画の中で2名姉妹の一人が中々描ききれなかったこと、それにこの姉妹の一人のスケッチだった。又、その少し後の時代に描いた浴槽の裸婦だが画面の1/3がテーブルで切り落とされたこの構図は、この後に世に出てくるボナールの浴槽の裸婦の構図、色彩が僕の頭をよぎった。

芸術家とは?

2010年06月15日 | デザイン
これは一生の課題であろうと思うが、ある映画監督と俳優が先か?ストリーが先か?で論争になってしまった。僕はあくまでも商業デザイナーである為に、仕事優先となって活動している。その中で、自分の意見を80%通す事が自分の与えられた使命だと思っている。後の20%は客の要望をうまく取り入れて行く事がある、それはある意味で妥協なのかも知れない。したがって、僕にとって、俳優があってそれに当てはまったストーリーをつくることも全く問題がない。しかし監督には、それは出来ない、自分のストーリーがあってそれにあう俳優を選んでいくからだと言う。問題はアーティストは作品が売れなくても描き続ける事は出来る、したがってピュアーな考えでも創作に没頭出来るだろう。要は何らかの方法で食えさすれば、作品はつくり続けられる。しかしコマーシャルアートは客があっての作品造りである為に個人の力だけでは造り上げる事が出来ない。。作品がつくられて初めて評価を受ける事が出来る。作品のない商業芸術家は評価にも値しないのである。クリエーターはその矛盾の合間に浮き草の様に漂い、現実と理想の間の煩悩の世界で葛藤するのではないのだろうか?

佐々木耕成の世界

2010年05月24日 | デザイン
佐々木耕成氏の展覧会の最終日になんとか間に合って見に行って来た。偶然知り合いから、元ニューヨークに在住したアーティストと言う事で聞いたので、なんとか最終日に見ることが出来たのだが、81歳とは思えない力強さとその鮮烈なカラーは真っ白でグロッシーな白の会場のペンキの色と巧みにバランスがとれ60年代のアートの再来を感じた。彼の芸術のスタートは前衛主義にはじまり、60年代に盛んだったハップニングと呼ばれる即興芸術、そしてヨーロッパから始まったダダイズムとの融合等を経て,前衛アートのメッカであるニューヨークへといろいろな現場を経験しながらも80年代に創作活動を停止、そして帰国、その後ヨーロッパを放浪して、スペインのガウディの作品に遭遇、感銘を受ける。又アメリカのキースへリングにも共感を持ち、創作活動を再開、今でも群馬県の赤城山麓のアトリエでその活動を続けている。今回この展覧会を共催した『3331arts chiyoda 』なる場所にも興味を持つことが出来た。。もう少し、内容を知りたいと思っている。

和と洋のデザインの根本的な違い?

2010年04月05日 | デザイン
週末に新宿御苑へ桜見物に一人で出かけてみたが、余りの人の多さにびっくりした。なんと日本人は桜という花に多大な関心を持っている物だとつくずく感心させられた。桜の花の派手さ,一瞬の美しさと散り際の潔しさが日本の心をとらえるのだと思う。
ぶらぶらと見て回った御苑は後楽園よりもずっと大きな敷地に数多くの種類の桜が咲き誇っていが、後楽園程は庭園としての凝縮度はなかった様に感じた。日本庭園も一部にあるがこれも後楽園の庭園程の美しさは無い様に思った。ただ、見ながら感じた事は日本庭園、建築が西洋のそれらと比較して大きく違う事は西洋の幾何学的に計算されたデジタルな様式とは異なり、あくまでも感性に頼る超アナログな職人技であることだと思う。試行錯誤の繰り返しから生まれる「美」が如何に難しいかはデザインに係わる人間ならよくわかると思うが、偶然に出来る最高の結果を、幾度も繰り返し作り直す手探り作業で作り上げる、それには多大な経験と知識が必要になってくる。。