もう15年も前の話。
その頃まだ、20代の私はある専門新聞社に勤めていた。
専門新聞とは、ある分野だけの新聞で、「農業新聞」などもそのカテゴリーに入る。
大学受験を一浪した後すべて落ち、やりたい事が何も見つけられずにいた時に入った会社が、そこだった。
入った当時は、記者1名、営業1名、事務1名、会計1名、非常勤1名、そして主幹で社長、私を加えても7名の小さな会社だったが、結構羽振りが良く、高級料亭など「取材?」と称し、連れて行ってもらい芸子さんから、都々逸なんかも習ったりしていた。(二十歳そこそこだったのに

)
その会社も、どんどんと業績が悪化し、社員が一人、また一人と居なくなり、とうとう私と社長の2人だけになってしまった。
それでも会社は存続していたが、会社に社長が出社しなくなった代わりに、借金の取立てやが会社に来たり、電話が鳴りっぱなしになったりした。
給料も「待ってくれ…

」の一言で滞り、半月は給料をもらっていない。(現在に至る

)
それでも私は、辞めずに居たが、出社してもやる事が無く、一人ぼっちで会社にぽつんと居た。(時々、取材に行ったりしましたが…)
27歳の時。やっと見切りをつけて会社を辞めたが、一人になってからは1年あまり虚しく過ごした。
本当に一人ぼっちはつまらないよね

。
今日午前中、一人で稲刈りをやりながら、そんなことを思い出していました

。