origenesの日記

読書感想文を淡々と書いていきます。

ジョルジュ・シムノン『メグレ間違う』(河出書房文庫)

2008-02-27 19:26:55 | Weblog
警察小説の金字塔であるメグレ警視シリーズの一作。
11月の寒い日、パリ17区のあるアパルトメントの一室で娼婦が殺害される。彼女の恋人が犯人だと疑われるが、メグレは娼婦に金を出していた医者やその妻らを捜査していく。
なかなか面白かった。24歳まで辛い生活を送り、ようやく豊かな生活が送れるようになったら、殺されてしまう。娼婦の人生は悲劇そのものであり、メグレは彼女の生に哀れみを覚える。はぐれ刑事純情派のようなプロット。もちろん、こちらが先だが。

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