edible chrysanthemum salad
葉の形が菊の葉に似て、特有の香りをもつ春菊は、ビタミンやミネラルを豊富に含む緑黄色野菜。神戸出身の私は、春菊のことを菊菜と呼んで、いつも「?」という顔をされてしまいます。
鍋物には欠かせないし、おひたしにしたりお吸い物の青味にしたり。ちょっと日当たりが悪いところでもけっこう育つので、庭の片隅に植えておくと重宝します。
夏野菜として育てると、8月半ばには花芽がついてきて、そのまま放っておくとやがて黄色い小菊のお花畑に。でも私はできるだけ長く収穫したいので、花芽を見つけると上から15センチくらいのところでチョキン。芽そのものはちょっと苦味があるので、まわりの柔らかい葉を茎からはずして料理に使います。
春菊の葉がたっぷりとれたら、冷水にしばらく放してパリっとさせます。しょうゆとレモン汁を1:1の割合で混ぜ、メープルシロップをひとたらし加えたものを、水気を拭いてサラダボウルに入れた春菊の葉に回しかけて、さっとあわせます。あとは、焼き海苔をたっぷり、指で千切ってのせるだけ。
しらす干しや、賽の目に切った固めの豆腐、先に咲いてしまった小菊の花びらを散らしても彩りがきれい。あまり具を多くせず、春菊を主役にしてシンプルに味わうのがコツです。
(石川まりこ)
オーガニック・ライフ・サークル会報
2001年9月号(No.41)掲載