Organic Life Circle

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風邪かな?と思ったら…くすりを使わない風邪のなおし方

2007年11月17日 | 健 康

外は、冷たいみぞれ混じりの雨。凍てつくような風が吹きすさび、すっかり葉の落ちた木々を激しく揺さぶる。こんな日は家にいて、あったかいお茶でも飲みながら、本でも読んで過ごしたい……と思いつつ、子供のサッカーゲームに付き添って、びしょ濡れになりながら、早く試合が終わることだけを祈り続けるのが私の現実。試合が終わったら、子供と一緒にガチガチ震えながら大急ぎで家に走って、お風呂場に直行です。


<ひきかけた風邪には足湯が一番>

体が冷えると抵抗力が落ちて、風邪をひきやすくなります。背中に悪寒を感じたら、ひき始めのサイン。そんな時にはすぐ、足首まで入る深めの洗面器に熱めのお湯を張り、椅子に座って、その中に足をつけます。熱さに慣れてきたら、また熱湯をそそいで常に温度を一定に保ち、全身にうっすら汗をかくまで15分間ほど足を温めます。全身浴よりも体に負担をかけずに血液循環をよくするので、病後や疲れている時にも最適。冷え性の方も、寝る前に足湯をするとよく眠れます。うちの子供たちも体がぽかぽかして気持ちいいので、寒い戸外から帰ったら必ず足湯をしたがります。


<のどがいらいらしたら大根あめ>

風邪退治はひき始めが肝心。ちょっと喉がいがらっぽい、咳が出てきたという時には、これ。とれたての秋冬大根を、皮つきのまま薄切りして保存瓶に入れ、上から純粋な蜂蜜をたっぷりかけて冷蔵庫で1日置きます。大根がしなしなになったら取り除き、喉がいらいらした時に透明な液を小さじ1~2杯ほど飲みます。また、咳がひどい場合は、大根おろしに蜂蜜としょうが汁を少量加え、熱湯をそそいで飲むとおさまります。


<熱っぽいときには寝薬に梅干しを>

熱っぽいかなと思ったら、無添加の梅干し一個に、長ねぎの白い部分をたっぷり刻み入れ、熱々のお湯をそそいだものを飲んで休みます。にんにくのみじん切りを入れるともっと効果的。寝ている間にたっぷり汗をかくので、枕元に着替えを用意しておきましょう。また、梅干しをほぐして、熱い番茶をそそぎ、天然醸造醤油を2~3滴落とした梅醤番茶を毎日飲むと、病気に対する抵抗力を高めることができます。もし子供で梅干しの酸味が苦手なら、代わりに、ねぎのみじん切りに味噌を小さじ1杯弱加えて、熱湯をそそいだねぎ湯でも十分な発汗作用があります。


<免疫抵抗力を高めるエキネシア>

エキネシア Echinacea は北米に自生する赤紫色の花。19世紀頃から免疫機能を高める薬草として知られ、その効果は現代医学でも証明されています。風邪の季節には Traditional Medicinals 社の薬草茶 EchinaceaPlus がおすすめ。私は1リットル入りの魔法瓶にティーバッグをひとつ入れて熱湯をそそぎ、蓋をして一晩そのままにしてから、翌日3回に分けて飲んでいます。これなら薬用成分がたっぷり出て、しかも経済的。また、エキネシアの有効成分をソフトジェル・カプセルにした Natural Factors社の Echinamide もあり、どちらも自然食料品店で販売されています。


<腸の乱れは風邪のもと>

私たちの腸内には無数の微生物が棲んでいて、健康体なら有益菌が優位に立って、一定のバランスが保たれています。でも、腸内環境が悪化すると、病的なバクテリアが有益菌を抑えて繁殖し始め、ウイルスに形を変えて血液中に入り込み、それが全身をめぐって肝臓や腎臓、喉の粘膜に炎症を起こします。だから、風邪をひくのは、たいてい過食して腸が弱ったり、不規則な生活が続いて疲れている時。つまり、ほとんどの風邪の原因は腸機能の乱れにあるのです。冬になるといつも風邪気味という人は、腸内で異常発酵する肉類や、腸の消化機能を衰えさせる糖分を控えて、玄米、緑野菜、海藻、豆・いも類、納豆・味噌などの発酵食品、梅干し・アンズ・プルーンなど整腸作用のある食品を常食し、体質改善に励みましょう。


<風邪をひいたらあつあつ野菜スープ >

ひき始めにいろいろ試しても、しっかり風邪をひいてしまったら、消化吸収がよく滋養もある温かい野菜スープを飲んで、早めに寝るのが一番。ニンジン、玉ねぎ、じゃがいも、キャベツ、しょうがなど冷蔵庫にある野菜をなんでも適当に刻んでことこと煮て、自然塩と醤油で薄味にし、仕上げに吉野葛で少しとろみをつけます。熱いところをふうふうしながら食べてすぐベッドに入れば、回復が早くなります。

(石川まりこ)

オーガニック・ライフ・サークル会報
2001年12月・2002年1月号(No.43)掲載

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