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おいしいんですよ、これが。ビクトリアの海波農場から届く大根。農場を経営する菅波さんと海野さんが、朝、まだ明けきらぬ息も凍るような時分に、手で一本一本丁寧に抜き取り、手が切れるほど冷たい流水でこれまた一本一本丁寧に洗い上げてくださったもの。自然な甘みと大根特有の香りが豊かでみずみずしく、季節の料理には欠かせません。千切りにして大根サラダにしたり、おでんにしたり、ブリや豚肉、鶏肉と一緒にことこと煮て、しっかり味のしみた大根もたまらないおいしさですが、他にもおいしい食べ方はたくさんあります。丸ごとおいしく食べきれる、大根一本勝負の始まり~!
<あっさりおいしい~大根チャンプルー>
油を入れて熱したフライパンに、豆腐一丁をくずして入れ、水気をとばしながら炒めます。水気がなくなってきたら、千切りにした大根を加え、塩・醤油で味をつけ、火が通ったら葛でとろみをつけてできあがり。
<コクのあるお味が魅力~大根ステーキ>
厚さ2センチに切った大根をさっと蒸すか茹でるかして、酒・醤油・ごま油のタレにしばらく漬け、フライパンにバターをひとかけ落として両面焼きます。にんにくのスライスを一緒に炒めてもいい香り。
<自然な甘さ~大根とこんにゃくの炒め煮>
大根とこんにゃくを太めの千切りにして、油で炒めたあと、出し汁と醤油を加え、味がしみるまで煮ます。大人向けには唐辛子を加えてピリ辛にしても美味。
<油との相性が抜群~揚げだし大根>
厚さ2センチに切った大根の水気を布巾で取り、油の温度を低めにしてじっくり揚げます。揚げたてに醤油をかけ、鰹節とおろししょうがをのせましょう。天ぷら風に衣をつけて揚げてもおいしいですよ。
<冬の鍋の定番~大根しゃぶしゃぶ>
皮むき器で広く長く薄くそぎ切りにして、水炊きをしている鍋の端でしゃぶしゃぶっと茹で、ポン酢で食べます。消化を助けるので食べ過ぎた時の味方です。
<味噌マヨが意外~大根と豆腐のサラダ>
さいころ状に切った大根と人参を透きとおるまで茹でて冷まし、同じくさいころ状にした固めの豆腐と合わせます。味噌とマヨネーズ、ごま油少々を合わせて、大根・人参・豆腐をあえます。
<日系移民の味~簡単たくあん>
大根1本を短冊切りにし、広口瓶にきつく詰めます。砂糖1カップ、塩1/4カップ、酢1/8カップと水半カップを合わせ、煮立てて冷ましてから瓶に注ぎます。3日目ぐらいからが食べ頃です。
<栄養たっぷり~大根葉のふりかけ>
大根の葉をみじん切りにして、熱したフライパンに入れ、からいりします。水気がなくなってきたら、しらす干しを加え、塩、ごまを入れます。できるだけ水分をなくしておくと長持ちします。
<常備菜に最適~大根葉と油揚げの煮つけ>
大根葉は長さ3センチに切り、油揚げは湯通しをして短冊切りに。鍋に水、酒、砂糖、塩、醤油を入れ、まず油揚げを弱火で煮ましょう。味がしみたら大根葉を加え、水気が出てきたら醤油で味を整えてください。
<皮だって立派な一品~大根の皮のきんぴら>
鍋に油を入れて熱し、千切りにした大根の皮を入れて炒めます。火が通ってきたら、唐辛子、砂糖、酒、醤油を入れ、最後に塩で味を整えましょう。
<風邪をひいたら~大根あめ>
さいころ状に切った大根を保存瓶に入れ、蜂蜜を加えて一晩置きます。喉が痛い時に漬けた大根を食べたり、漬け汁をお湯割りにして飲むと、痛みや咳がおさまります。
大根おろしを網で受けて、下に溜まった汁に蜂蜜を入れても、咳止め、たん切り、解熱に効果的。このほか大根葉はさっと茹でて水気を切り、みじん切りにして冷凍しておくと、チャーハンやお好み焼き、餃子、春巻き、かき揚げの具に重宝します。
(石川まりこ)
オーガニック・ライフ・サークル会報
2002年10・11月号(No.48)掲載