オペラ座の怪人な日々

オペラ座の怪人とドールハウス作りにはまっているミミルのページです。

「ラブ・ネバー・ダイ」に大号泣する日が来るなんて!

2019-03-11 17:00:00 | オペラ座の怪人
終わってしまいましたね、ラブネバーダイ。
私は、今回は気合を入れて、初日と千穐楽を含めて6回行ってまいりました。
思えば、初日と千穐楽の両方に行ったのは、このラブネバが初めてかも。
と思ったら、去年のエビータ、初日と千穐楽を含めて7回行ってました。テヘ(*^-^*)
でも、エビータはもっと行っておけばよかったと後悔しています。
ラブネバに関しては、だいぶいい感じの回数行ったかな、という感じですが、
欲を言えば、濱めぐさんをもうちょっと多くみたかったかも。

※ 以下、「ラブネバーダイ」及び「オペラ座の怪人」に関するネタバレを含みますので、ご注意ください。

さて、このラブネバですが、みなさんご存じのとおり、アンドリュー・ロイドーウェバー卿による「オペラ座の怪人」の続編とされています。
まあ、この作品自体については、前回いろいろ書いてるので、今回は、とにかく、2019年の日本公演について語りたいと思います。

いやあ、もうね、自分でもこの作品にここまで入れ込むなんて思ってもいなかったですよ。
ストーリーもさることながら、日本語の歌詞って、TIHYSを含めて、どうなんだろ?とも思っていましたし。
しかし、結論から言うと、もう、ドはまりでした。

とにかく、まず圧倒されるのが、ものすごい大がかりな舞台装置。
どっちがいいってことでもないですけど、劇団四季のオペラ座なんてほんとにシンプルですよね。
それに比べてこのラブネバの舞台は、これでもか!というほど、回ったり、上がったり、下がったり、めまぐるしく、そして絢爛豪華なサーカスのセットなど、ものすごい見ごたえなんですよ。
ファントムが冒頭にTIHYSを歌ったあと、サーカスが出てくるところ、あそこなんか、DVDだと、ファントムいないと思っていたんですけど、宙に吊られてずっと上にいるんですもんね。そんなの生の舞台でみなけりゃ知らずに終わっていたかもしれません。
(DVDでもよく見ると上にいるファントムが映っているようですが、よほど気にしないと気づかないかも)
そして、オーケストラ!生オケの舞台はもちろん何回か見たことありますが、
このラブネバは特にオケが素晴らしかったと思います。
素人なので、詳しいことはまったくわからないのですけど、とにかく、初日に観たとき、演奏が始まった瞬間、鳥肌立ちました。
この感覚は、以前、オーチャードホールでフィガロの結婚見たときにもあったんですけど、やはり、生の舞台って「肌」で感じることができるのが魅力ですよね。
ということで、とにかく生の舞台だからこその醍醐味がギッシリで、これはDVDとか見てるのと全然違うなと。「あー、この値段なら安かった!」ってホクホクして帰るクオリティですよ。
そして、この作品、まあ、大方のオペラ座ファンからはストーリー的に高く評価されてはいないじゃないですか。
だから、どうなんだろ?そりゃ、曲はいいけどさー。って感じで観に来ると思うんですよね、みなさん。
それが、ばーーん!とあの絢爛豪華な舞台装置と素晴らしい生演奏と演者さんたちの超絶歌唱を見せつけられて、テノヒラクルーってなるんですよ。いい意味で期待をまったく裏切られるの。
こりゃ、ハマりますわな。
そして、基本的に、やっぱりウェバー卿のメロディーがすさまじい。
どの曲もすべて耳に残るのです。水着の美女とか、家で振り付きで歌いまくりです(笑)
三文小説のようなしょーもない(失礼!)ストーリーも、ウェバー卿の音楽によって、なんだか崇高なものに昇華されていて、自分でもこんなにこの作品で泣くのか、と驚いたのですけど、3回目くらいからはラストのみならず1幕から号泣するに至りました。
以下、とりとめもない感想です。

・石丸ファントム、やばいです。
セクシーです。所作もいちいちエロい。
これまで、石丸さんて、題名のない音楽会でPONR歌っているのをテレビで拝見して、素敵だな、くらいで、生で拝見したことないし、特に思い入れはなかったんです。テレビでFNS歌謡祭とかで歌われているのも見てましたけど。
でもね、今回のファントムは本当に似合っていて、声もそういうテレビで歌う時とは違う、いわゆる私の好きな「ファントム声」を出されていて。石丸ファントムには、惚れました。
そして、そんなファントムなもんだからら、バリバリ感情移入してしまって、1幕終盤でグスタフが自分の子供だとクリスから告げられるシーンあたりは、もう号泣です。
生涯孤独だと思っていた自分に血のつながった息子がいたと分かったときの彼の気持ち、私には想像することしかできませんけど、とにかく石丸さんの演技にめちゃくちゃ泣かされてしまうのです。
石丸ファントムは、ラウルに対してもほんとにひどいんですけどね。
クリスが歌ったときに、反対側の袖にいるラウルに向かって、「それ見たか!」と言わんばかりに指さすの。鬼だー。市村ファントムはそんな動きなかったと思うのですけど。
あー、石丸ファントムには、オペラ座の怪人のファントムも演じてほしかったなぁ。
オペラ座の曲のメロディ歌うところとか、とてつもなく興奮してしまいましたよ。

・市村ファントムは、石丸ファントムほどエロくなくて、父性が強そうな感じでしょうか。
私的には、ちょっとはやり実年齢がいきすぎかな、という印象です。市村さんは実子さんもまだ小さいんでしょうけど、やはり一般的には、70歳ともなると、グスタフはもはや孫ですよね。なんか、おじいちゃんと孫、みたいに見えてしまって。
歌い方は、石丸ファントムが私のイメージどおりのファントムなのに対して、自由な感じで、ちょっと違うアプローチかと思います。

とりあえず、だいぶ時間がたってきてしまったので、
第一弾としてここまでで区切りたいと思います~




ラブネバーダイ(LND)に思うこと。

2019-01-23 17:00:00 | オペラ座の怪人

1月15日に開幕したラブネバーダイを見に行ってきました!
私は、この演目は初見です。
もちろん、オーストラリア版のDVDは見たことありますが、生の舞台は初めてなので、とても楽しみにしていました。

※ ということで、以下、ラブネバーダイ、またはLove Never Dies及びオペラ座の怪人に関するネタバレを含みますので、ご注意ください。

と、日本版の舞台の感想の前に・・・
この作品について以前、別の記事でも書いたのですが、もう一度、考えさせられましたので、まずはそのことを書かせていただきたいと思います。

2017年の横浜(KAAT)での劇団四季「オペラ座の怪人」を見てから、私は、オペラ座が大好きになってしまったクチです。それ以前にも、東京で2回ほど見たことあり、2004年の映画ももちろん見たのですが、横浜で観るまではそこまでハマってはいなかったのです。
それから、ラミンとの出会い(ただ25周年のDVDを見ただけですけど)とか、原作読んだり、ミュージカルとは関係ない映画版をいくつか見たり、スーザン・ケイの「ファントム」を読んだりとか、グッズを集めたり、っていうのが始まったんですけど。
その中でなかなかできずにいたことがありました。
そう、続編である「ラブネバーダイ」(以下「LND」といいます。)を見ることができずにいたんです。
ウェバー卿が作ったものであるし、ロンドンでの初演はラミン&シエラだったとも聞いているので、もちろん見たいと思っていたんですけどね、ネットなんかでちらっと見た限り、ちょっとストーリー的にオペラ座ファンには受け入れがたいかもしれないという噂なので、躊躇していました。
CDは聴いていて、ラミンのTIHYSはもうとんでもなく素晴らしいし、LNDやそのほかの曲も、バラエティに富んでいてドラマチックだし、ところどころにオペラ座のメロディが使われているのもオペラ座好きにはたまらんと思っていました。
でも、やっぱりオペラ座が好きであればあるからこそ、なかなかDVDを見られず、日本版上演の前には必ず見るようにしようとは思っていたのですが、ずるずると先延ばしにしていました。
しかし、思いがけず、早くに見ることになったのです。
それは2018年にラミンがソウルで出演したオペラ座の怪人コンサートがきっかけでした。
クリスティーヌ役がオーストラリア版でクリスティーヌを演じたアナ・オバーンだったのです。
そうなると、コンサートでアナさんを見る前に、やはりLNDの映像でアナさんの歌声をチェックしとかなくちゃ、ということになり、腹を決めてみることにしたのです。
DVDを見た結果の感想は、こちらの記事です。
いろいろと思うことはありましたが、日本版の舞台も見た今となっては見てよかったと思います。
音楽は素晴らしいし、セットなんかも豪華で、サーカスのシーンとか、生の舞台だと本当に見ごたえあります。
DVDの映像でも十分迫力がありましたが、生の舞台はやはり違いますね。

さて、このLNDという作品ですが、なんなんでしょうね?
ウェバー卿が元妻であるサラ・ブライトマンへの未練を断ち切れずに作られた、とか言われてますけど(MMS2018のトークショーのときにノーム・ルイスさんもそのようなこと言ってましたね。)。
本当にそうなんでしょうかね?
ウェバー卿が音楽の天才ということで自分とファントムを重ね合わせて、一度は失ってしまった歌姫クリスティーヌを10年という歳月を経て取り戻す、という願望から生まれたお話なのでしょうかね?
残念ながら、まだフォーサイスの「マンハッタンの怪人」は読めていないのですが、近日中に読んで、LNDとの共通点なども考えてみたいと思っています。

やっぱり、単純な続編としては、みなさんがご指摘のとおり、ムリがありすぎると思うんです。
ファントムとクリスがいつのまにか肉体関係持ってたとか(よくよく聞くと、ガラの後に初めて連れ去られたときではなくて、
その後、クリスが一人で忍んで会いに来た、とか言ってますよね!?)、本当はクリスはファントムを愛していたのに、ファントムが消えてしまったからしかたなく(?)ラウルと結婚したとか、やっぱり「オペラ座の怪人」からはそのような状況は不自然すぎて読み取ることができませんよねー。
今回、LNDの舞台を見る前々日に仙台で四季のオペラ座を見てきたんですけど、そのとき、やっぱりLNDを意識しながら、観ちゃったんですよ。
でも、どう考えても、このときにそんなことがあったとは思えないし、クリスはしっかりとラウルを選んでいるよなー、としか思えませんでした。
以前は、別のパラレルワールドで、もし何かが違っていたら起きたかもしれない世界、というように考えていたんですが、最近、それもちょっと違うかな、と思うようになりました。

最近、LNDを何度か見返したり、舞台を初めて生で観たりして、私の頭に浮かんだイメージは次のようなかんじです。
10年後(じゃなくても別にいいんですけど)とかにファントムが実はひとりでひっそりと死にかけていて、このLNDの物語というのはそのときに見た幻影というか、ファントムの願望の世界なんじゃないかと。いわゆる、夢オチというやつですね、はい。
クリスティーヌに恋い焦がれながらも会えない年月を過ごしてきて、ついに死にかけようとしているファントムが、クリスティーヌへの狂おしいほどの恋心をTIHYSとして歌い上げ(このあたりはまだ現実)、その後、空想というか願望の世界に突入していくというような流れというか。
ファントムの主観の世界だから、登場人物たちの人格も前作とはガラっと変わってしまっているのです。
無慈悲な殺人者だったファントムがめっちゃいい人になってるし、ラウルがあんなに落ちぶれてるのも、いわば「そうなってりゃいいのに」っていうファントムの願望っていうか、ひがみっていうか。
クリスティーヌが「あなたを愛していたのに!」なんて、絶対、オペラ座ではありえないですよ、やっぱり。この点も、あくまでもファントム様の妄想の世界と思えば、しっくりきます。
なんとなく現実離れしたサーカスや見世物の世界観も、夢か現か、といった表現なんじゃないかと。
ただ、あくまでもファントムの願望というか妄想なら、なんであんなバッドエンドなのか。
クリスティーヌが死ぬ必要はなくて、ファントムとグスタフと3人で幸せに暮らしったっていう話でもいいのかもしれませんが、そこはなんせ、夢を見ているファントム自身が死にかけているんですから、そのままみんなで生きていくっていうのは、ムリっていう潜在意識があるんですよ、きっと。だから、クリスを殺しちゃえー、と。
と、まあ、これはそれこそ私の勝手な妄想なので、みなさまはみなさまなりの解釈をお楽しみくださいね。
でも、私のこの理解を前提とすると、メグがあそこまで哀れに描かれる必要があったのか、という点が疑問なんですよね~。
ファントムのサーカス興行を成功させるために、メグが枕営業までしていたなんて・・・。
最初見たときは、あまりその点を理解していなかったのですが、日本語の歌詞は直接的だったような気がします。
オーストラリア版も、ラストのボロボロのメグの姿を改めてみたら、ものすごく悲しくて、哀れに思えました。そこまでしても、結局は、ファントム様は自分を見てくれない・・・、クリスティーヌにはかなわない・・・。
私は、凡人なので、クリスよりもメグの気持ちが分かる気がします。
LNDのクリスは、オペラ座のとき以上に共感できないんですよねー。
ラウルをだましてファントムの子を育てているとか、ファントムと再会して、最初だけ怒っていたけど、すぐにチューしちゃうし、そのあともチューするし。ラウルのこと軽んじすぎだよ!いくら飲んだくれで、借金まみれだとしてもさ。根は悪い人じゃないって。
クリスはオペラ座のときから共感度は低いけど、でも、オペラ座のときはもっと純粋でしたよね。
でもまあ、そんなキャラ変も、ファントム妄想説なら、スッキリしますよね。
自分の都合のいいようにクリスの人格も書き換えちゃってるってことですよ。
いくら10年という年月の経過が残酷だとしても、そこまで人の本質は変わらないと思いたいです。

さあ、いろいろと御託を並べてしまいましたが、百聞は一見に如かず。
みなさんもぜひ日生劇場に足をお運びください。
夢とも現実ともつかぬ世界があなたを待っていますよ!
日本版舞台の感想については、別キャストを見てから、あらためて書きたいと思います!


PS:私は、LNDオーストラリア→オペラ座25周年という順番で観ると、とても切ない気持ちになります。
なんだか、やるせないっていうか。
とくに、メグがクリスに「なんてすばらしいあなた!感激したわ!」っていうとことか。
だって、メグがクリス殺してしまうことになるなんて、このときは思いもよらなかったですよね(´;ω;`)

【更新】今後の観劇予定♪

2018-11-08 13:59:46 | オペラ座の怪人
劇団四季のオペラ座の怪人が仙台を最後に来年は上演されないことがはっきりしました。
なので、ものすごーく焦って、仙台を追加しまくってしまいました。
そのほか、浅利慶太追悼公演として、エビータやJCSなどが上演されるそうで、
来年半ば以降も忙しくなりそうです(^^)/
どこかで、もう1回ナゴパリも行っておきたいのですが・・・。

2018年1月
オペラ座の怪人@京都×3 ←済

2月
ジーザスクライスト=スーパースター@川崎 ←済

マイケル・ボール&アルフィー・ボーのコンサート@渋谷 ←済

3月
魔笛@横須賀(ミュージカルじゃないけど)←済

4月
ノートルダムの鐘@横浜 ←済

5月
オペラ座の怪人コンサート@ソウル ←済 

ノートルダムの鐘@横浜×2 ←済

モーツァルト!(山崎育三郎)@帝劇 ←済

6月
ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2018@渋谷 ←済

アンドリュー・ロイド・ウェバー記念コンサート@渋谷 ←済

モーツァルト!(古川雄大)@帝劇 ←済

ノートルダムの鐘@横浜 ←済


7月
エビータ@渋谷 ←済

ノートルダムの鐘@横浜 ←済

エビータ@渋谷 ←済
 
エビータ@渋谷 ←済

エビータ@渋谷 ←済

エビータ@渋谷 ←済

エビータ@渋谷(千秋楽) ←済


8月
ノートルダムの鐘@横浜 ←済

キャッツ@大井町 ←済

オペラ座の怪人@静岡 ←済

オペラ座の怪人@静岡 ←済

ノートルダムの鐘@横浜(千秋楽) ←済

ソング&ダンス65@川崎 ←済


9月
ケンヒル版オペラ座の怪人@渋谷 ←済

ケンヒル版オペラ座の怪人@渋谷 ←済

キャッツ@大井町 ←済

ジョン・オーウェン・ジョーンズ ソロコンサート(アコースティック)@よみうり大手町ホール ←済
 
ジョン・オーウェン・ジョーンズ ソロコンサート(フルバンド)@よみうり大手町ホール ←済

ノートルダムの鐘@名古屋 ←済

稲川淳二の怪談ナイト@東京 ←済

10月
キャッツ@大井町 ←済

11月
マリー・アントワネット(笹本玲奈×昆夏美)@帝劇 ←済

―――――いまここ―――――

マリー・アントワネット(花總まり×ソニン)@帝劇

キャッツ@大井町

オペラ座の怪人@仙台

12月
キャッツ@大井町

オペラ座の怪人@仙台 ×2(マチソワ)

2019年1月
Voice of WestEnd@オーチャードホール 

オペラ座の怪人@仙台 ×2(マチソワ)

ラブ・ネバー・ダイ@日生劇場

ラブ・ネバー・ダイ@日生劇場

ファントム@東京宝塚(もしチケットとれれば!)

2月
ラブ・ネバー・ダイ@日生劇場

ラブ・ネバー・ダイ@日生劇場

ラブ・ネバー・ダイ@日生劇場

キューティーブロンド@シアタークリエ

キューティーブロンド@シアタークリエ(もし当たれば)

キャッツ@大井町

3月
パリのアメリカ人@渋谷シアターオーブ 

4~5月

レ・ミゼラブル@帝劇×5(未定)

キンキーブーツ@渋谷オーブ ←New!

6月
アラジン@汐留 


ケン・ヒル版「オペラ座の怪人」とは・・・

2018-09-19 17:00:00 | オペラ座の怪人
※ ケンヒル版「オペラ座の怪人」及びALW版等に関するネタバレを含みますので、
ご注意ください。

(この記事、もっと早く書こうと思っていたんですが、すっかり遅くなってしまいました(^_^;))

昨年、劇団四季の「オペラ座の怪人」(ALW版)にはまってから、
一度は見てみたいと思っていたケン・ヒル版、思ったより早く生で見るチャンスがやってきたのです。
しかも、ファントムはなんとジョン・オーウェン=ジョーンズ(JOJ)という!!

さて、いろいろと噂を聞いていたケンヒル版ですが、いざ見てみると、
楽しかったです(^^♪





まず、のっけから、クスクスしてしまうようなお芝居の内容にALW版にはない、アットホームさ(?)のようなものを感じました。
字幕を見ないとクスっとくるのが分からないシーンもありますが(こんなとき、もっと英語ができれば!!)、
動作や衣装などだけでも笑えるシーンも多く、こういう笑いって国境や文化を超えるんだな、と思ったりもしました。
客席の雰囲気も緊張して見ているのではなく、みなさんわりとリラックスされていて、くすくす、とか、あはは、とか、ちょっとくだけた雰囲気でしたね。
キャストさんたちが客席を通って出入りしたり、客席に降りてきてクリスを探したりするシーンは、やはり距離感が近くて、
これはALW版にはまったくない要素だな、と思いました。

個人的には、メフィストフェレス兼ペルシャ人の役の方が演技がとても面白かったし、
歌もお上手で気に入ってしまいました。
特に、終盤でのペルシャ人のナンバーはとても素敵な声で、素晴らしかったです。

ストーリーとしては、原作ともだいぶ違っているように思います。
まず人物の設定として、ラウルは子爵ではなく、支配人リシャールの息子です。
そして、メグは出てこなくて、代わりにちょっととぼけたバレリーナのジェムという娘が出てきます。
マダムジリーが役柄としては、一番原作の設定に近く、5番ボックス担当の客席係です。
ペルシャ人はペルシャ人なんでしょうけど、ダロガ(警察長官)ではなく、なんとファントムの弟という設定。(この設定が明かされるのは終盤ですが。)
クリスティーヌはまあ、クリスティーヌですね。
でも、お父さんは、バイオリン奏者ではなく、なぜかハープ奏者だとか。なぜ??

ストーリーについては、ピーター・ストレイカーがファントム役をやったときのCDにわりと詳細なあらすじがついているので、
そちらも予習していきました。

とにかく、ファントムとクリスティーヌ以外の人たちが主役、のようなお話です。
ALW版以上に、ファントムに関する描写は少なくて、ファントムには感情移入がしにくい作りとなっています。
このへんは、ファントムが大好きでたまらない私のような人間からすると、ちょっと物足りなさを感じてしまう所以かもしれません。
ファントムの出番も極めて少ないのですよね。
ケンヒル版では、わりと序盤にクリスティーヌが父の墓に行くシーンがあります。
そこで歌われる「While Floating High Above」は本作の代表曲ですが、
なんと、それを歌うファントム様のお姿は舞台上には見当たりません。
声しか聴こえないの。あれって、裏のほうで生で歌ってるんだよね??
2回とも、もしかしたらどこかにいるのではないかと思って、めっちゃキョロキョロ探してしまいました。
お声は聴くことができるのだけど、やはり歌っている姿も見たいというのが人情。
ここはつらかったです。
(ここは、後日、ご本人がコンサートのときにおっしゃっていたのですが、
墓石の影でずっと身を縮めて不自然な姿勢で指揮者の映像を見ながら歌っていて、
それがつらかったそうです。)

でも、そうやって、観る者をじらす、というか、クリスティーヌ同様に声の主への興味をかきたてられる、
早くお姿を見せて!というか、そういう感じでしょうか。
ちなみに、歌い終わると、ちょっと姿を現すのですが、
客席方向に逃げていくJOJファントムは、だいぶドスドスと走っておられました(笑)
かわいらしいなぁ。

全編が既存のオペラ曲を使用しているものなので、
楽曲に関しては非常に重厚感があり、ファウストの場面で本当にファウストの曲が歌われるというのも、いいですし、
それ以外にほ、ラストのモーツァルトの曲とかも、いい雰囲気だと思います。
その雰囲気に反して(?)、セリフのお芝居の部分はほんとに軽妙なノリで(ときとしてばかばかしい)、
音楽の重厚感とお芝居のそのノリとのギャップも面白い点です。
最大のギャップといえば、ラストでファントム&クリスティーヌと支配人たち6人組+司祭&酔っ払い女が一同に会している場面で、
まわりがドタバタしてるところで一人大真面目なファントムが「サイレンス!」と2、3回叫ぶのがたまりませんでした。
あー、これじゃ、泣けないわってなる。
ファントムの死に方自体はけっこうかわいそうなのに、まわりがドタバタしてるからつい笑っちゃって、
こんなに涙もろい私でもぜんぜん泣けないの。
原作でも涙を誘われた私ですが、この原作からよくこのミュージカル作ったなあ、と思ったりします。

ラストはファントムの自殺(自己犠牲)によって幕を閉じますが、
みんなすぐに歌いだして、何事もなかったかのように終わります。
ラスト、まったくもってあっけないです(^_^;)
ファントムもすぐに復活してきて、カテコではみんなと一緒に歌います。
このとき、びっくりしたのは、ファントムの特殊メイクはぺりっと剥がせるようになっているみたいで、
(昔の天地茂演じる明智小五郎の変装みたいなやつね)
カテコではファントムが後ろを向いて仮面をはずした顔を他の出演者に見せて「ひゃー」って驚かせますが、
くるっと客席側に振りかえると、特殊メイクはとれていて、普通のJOJのお顔なんです。
こういう演出は、素直に面白いな、と思いました。

あと、個人的に面白かったシーンは、カルロッタが声が出なくなってしまったので、
代わりにクリスティーヌがピットで歌い、マルガレーテを演じるカルロッタが舞台上で口パクするというもの。
口パクするカルロッタの動作とかたたずまいが面白いし、
本当にピットで歌うクリスティーヌがすごく近くにいるので大興奮。
クリスティーヌはわりと難しそうな曲が多かったですが、ヘレン・パワーズさんは、とてもきれいな声で、とてもお上手でした。

そのほか、若返ったファウストの衣装がもう出オチ感満載で笑えました。
あ、あとね、あそこも好き。
地下を探索しているうちに、なぜだかマダムジリーとリシャール支配人がいい仲になってるの。
キスしようとして、ラウルに「続きは後にしてくれ」みたいに突っ込まれるところ。
この展開はまったく予想してなかった(笑)

とにかく、クスクス、にやにやして見られるミュージカルというのは貴重な存在かもしれませんね。
そして、言うまでもないことですが、JOJの歌声も素晴らしかったですよ。
それに、ファントムの出番は少ないですが、終盤ようやく出てきてからのJOJの存在感はやはりさすがだなと感じました。
あんなドタバタ喜劇の中でシリアスな演技を通すのもすごい!

でもねー、でもね、もっともっとファントム様の歌声を聞きたいのです、私は。
2,3曲じゃちょっと物足りないです。
この点は、JOJ自身も後日のコンサートのリハーサル見学会のときにも言ってましたね。
「最初にケンヒル版の話が来た時に、日本でやるっていうから、台本も見ずに即決しちゃったんだけど・・・、
いざ台本見たら、自分の出番が少なくて驚いたよ!」みたいなことを。

そして、やっぱりALW版が好きなんです。
いくつかのバージョンの「オペラ座の怪人」を観たり、読んだりして、よくわかりました。
私がいちばん好きなのは、ALW版なんだってことが。
いつの日か、JOJにはALW版で来日してほしいものです。

とはいえ、ケン・ヒル版、とても楽しめました。
今回は2回見て、わりと満足しましたが、数年後に再来日したら、また見に行きたいと思います。
SDでも、みなさんとってもフレンドリーでした。
ありがとうございました。





それにしても、今回思ったのは、私的に、JOJさんってほんとにギャップ萌えの人だなあ、ということ。
見た目普通の外国のオッサン(失礼!)じゃないですか。
っていうか、今回、SDで私服姿を拝見したとき、
X-MENのTシャツに短パン、白いアディダスの帽子かぶって、リュックしょって、ヘッドホン首にかけてたんですけど、
私はこの人を家電量販店のゲーム売り場とかで見かけても、ただの観光客の外国人のオッサンとしか認識できない自信があります。
世界的ミュージカルスターだとはとても認識できないと思うのです。
(それを思うと、ミート&グリートのときは、少しキレイめの服装をしてくださっていたのかな、とか勝手に思ったりします。)
でも、ひとたびステージに立って歌い始めると、あんな、あんな、とんでもなく素晴らしいお声だなんて、
もう、反則でしょーーー。
このギャップがたまらんのですよ、マジで。
(この点、ラミンはそのへん歩いててもテレビで見た雰囲気そのままだったなあ・・・。)

さて、そんな魔力の持ち主、JOJのソロコンサートはいよいよ今週末です。
JOJが夢に出てくるほど楽しみにしている私がいます。

ケン・ヒル版「オペラ座の怪人」でJOJに会ってきた!

2018-09-11 17:00:00 | オペラ座の怪人
※ ケンヒル版のミュージカル「オペラ座の怪人」のネタバレを含みますので、
ご注意ください。

先日、シアターオーブにてケン・ヒル版の「オペラ座の怪人」を見てきました。
昨年、KAATでの劇団四季のオペラ座にはまってから、
いろいろと調べたオペラ座の怪人ですが、
ケンヒル版については、DVDは発売されていなくて、網羅できずにいました。
CDは買って持っていましたが。
そんな折、なんと、ケンヒル版がシアターオーブに来日するというので、
さっそく先行発売当日にチケットを購入いたしました。
そしたらね、席が最前列のセンター近くだったんですよ(^_^;)
自分でもビビりましたがね。
ってか、字幕見えないじゃん、と焦りましたわ。
ALW版だったら、字幕なんてなくてもいい、というか、むしろないほうが好都合ですけど、
ケンヒル版は、映像もまったく見たことないし、初見なので、内容分からないじゃないですか。
ケンヒル版は1回観れば気が済むかな、という気持ちだったので、
もう1回ちゃんと字幕が見える席で行く、って選択肢もこの時点ではありませんでした。
それに、誰が出るのか分からないのに、最前列でもなぁ、と。

しかし、数か月後にファントムのキャストが発表されてビックリ仰天でしたね。
なんと、JOJとは!
これはちょっと最前列嬉しいかも、と俄然テンションも上がりました。
ただ、それでも、1回行けばいいかな、という気持ちはそんなに変わらなかったんですが・・・。
(JOJはソロコンのチケットも買っていたというのもあります)
先日、最速先行で買った人が抽選の対象となるというミート&グリートとやらに当選したというメールが来たんです。
そいうや、買ったときはファントムが誰だかも分からないからあまり気にしてもいなかったけど、
そんなのあったな、と。
で、それが9月1日のマチネ終演後に集合となっていたので、
どうせ土曜日にシアターオーブまで行くのなら、チケット追加しちゃうか、という気持ちになって、
買ってしまいましたわ。
それに、JOJと会ったときに、まだ見ていない状態ではなんか申し訳ないかなという気持ちもあって。
もともと持っていたチケットは9月4日だったんです。
うーん、こうやって自分の意志とは別の力が働いてチケット追加していっちゃうことってあるんだよな~

ミート&グリートは、当日券売り場前に集合し、その後、客席を通って舞台に上がらせていただきました。
そこで、しばらくJOJと待つことに。
その間、舞台のセット(屋上のアポロン像がありました)やシャンデリアの様子などを撮影することができました。




舞台から客席を眺める機会ってふだんないので、ちょっと新鮮でした。
割とすぐにJOJは出てきました。
ジーンズにシャツというラフな格好でいらっしゃいました。
JOJが出てきたとき、もっと拍手とか盛り上がった感じで迎えればよかったと少し後悔しています。
他のお客さんたちも割と物静かでしたし。
もしかしたら、ですけど、
先行発売のときにはJOJと発表されていなかったから、
ここに当選してきている人は、特にJOJがものすごく好き、という方々ではなかったのかもしれません。
もちろん私みたいに、思わぬラッキー、みたいな方もいたでしょうけど。

まあ、それはさておき、静かな感じでミーグリは進んでいきました。
サインは事前にNGと言われておりましたので、
プログラムを手に持って、JOJさんとツーショット写真を撮らせていただき、
握手していただきました。
一言二言簡単な英語で言葉をかけましたが、こういうとき、もっと英語を勉強しておけば!って思いますよね。
そんなのすぐに忘れちゃうんですけど(笑)
ちなみに、写真を撮るとき、背中に手を回してくれたので、思ったより密着してちょっとドキドキしちゃいました(*^_^*)
ありがとう!JOJ!

JOJさんとアポロン像↓

今度はSDでチャンスがあったら、サインもらいたいな。

本編の感想は別記事にします(^^)/