【人生を開く東洋思想からの伝言】
第121回
『不易流行(ふえきりゅうこう)』(松尾芭蕉)
松尾芭蕉は、江戸時代の俳諧師として、かなりの俳句を生み出した
そのほとんどが、現代においても通用し、多くの人たちを楽
以前、ブログでもご紹介致しましたが、そこに至
一筋縄ではいかないものばかりだったようです。
*第57回「旅を栖(すみか)とす」(松尾芭蕉) 参照。
では、それだけヒットセラー、ロングセラーのものを生み出した原
いかがなものだったのでしょうか?
そこには、芭蕉独自の創造論が
その芭蕉の創造論の核となっているのが、「不易流行」というもの
不易とは、「原理原則」になります。新しいとか古いとかを乗り越
時代を越えた美しさ、素晴らしさのことになります。
一方、流行とは、「変化」であり、時代の流れや感覚になります。
現代なりの
この陰と陽、不易性と流行性の二つが和して、
「風雅の誠」という
芭蕉は、次のようにも言っています。
「風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす」
風雅の誠とは、この世の道理、真理です。
芭蕉の言う、詩心、歌心
そして、同時に、四時とは、四季の変化になります。
常に変わり続
その新鮮な感覚のことです。
それらを同時に感じる心を、芭蕉は大切にしていたのでしょう。
私が、この東洋思想を探究しながらも、
常に現代の事象、現象、新
まさにこの「
宇宙の真理である「不易」と、現代起きている「流行
常に同時に感じて生きていくなかで、本質がみえるのではと感じるから
これからも、「不易流行」の感覚を自分の得意な領域で、
研ぎ澄ま
参考資料
『東洋からの経営発想』田口佳史著 悠雲舎