人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第136回『縄文人の知恵』

2024年04月29日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第136回


『縄文人の知恵』


縄文時代とは、今から約1万6500年前から2300年頃(時代区分は諸説あり)に至る、

表面に縄目の文様を付けた土器を創り、使っていた時代の事をさしています。


おひさまと大地、祖先を敬いながら、助け合って暮らしている人々。

して、いくさのない時代を1万年以上にわたって続けてきた人々。

本当にすごいことですよね。まさに、平和で愛の心に満ちていた人々。

それが、私たちの遠き祖先、縄文人と言われいる人々なんだと感じます。


その血は、脈々と受け継がれ、今もわたしたち日本人の中に生きています。

私が東洋思想のことに興味をもっていろいろと学びながら、

理想的で共感するのが縄文時代の人たちの在り方と関係性です。

まさに、仲良く平和に自然と調和しながら生きている感覚に、

尊敬の念と、なつかしさを感じます。

もともとの古神道的な発想や在り方の源流は、

この縄文時代の人々から受け継がれたものかもしれません。

最近は、縄文ブームがきているそうです。とてもいいことだと思います。

現代を生きている我々も、色々と模索をしながらも、

このような縄文時代の意識や在り方を謙虚に学び、意識をしていくと、

より世界が平和になっていくヒントがたくさん隠されているのように感じています。



参考文献『縄文からまなぶ33の知恵』はせくらみゆき著 徳間書店




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第135回『湯の原理』

2024年04月22日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第135回

『湯の原理』


二宮尊徳は、日本を代表する偉大な農政指導者でもあり、

日本の経営者にも多大な影響を与えた、素晴らしい方でもあります

第106回『積小為大』(二宮尊徳)


その、二宮尊徳が天の原理として、多くの方々に伝えていたお話が

今回の「湯の原理」になります。


「仁というものは人道の極致であるが、

儒者の説明はやたらに難しいばかりで、役に立たたない。

身近なたとえを引けば、この「湯ぶね」のようなものだ。

これを手で自分の方にかき寄せれば、

湯はこっちの方へ来るようだけれども、みんな向こうの方へ流れ帰ってしまう。

これを向うの方へ押してみれば、

湯は向うの方へ行くようだけれども、やはりこっちの方へ流れて帰る。

すこし押せば少し帰り、強く押せば強く帰る。これが天理なのだ

仁と言ったり、義と言ったりするのは、向うへ押すときの名前であって、

手前にかき寄せれば不仁になり不義になるだから、気をつけねばならない。

人として生まれたからには、他人のために押す道がある。

それを、わが身の方に手を向けて、自分のために取る事ばかり一生懸命で、

先の方に手を向けて他人のために押すことを忘れていたのでは、人であって人ではない。」


という逸話を残されています。それを端的に下記のような言葉でまとめています。

「奪うに益なく譲るに益あり、譲るに益あり奪うに益なし」


これが天理なのだと、二宮尊徳はこの教えをわかりやすく

誰でも人生で活かせるように伝えてくださっているのが

本当に素晴らしく、有難いですね。

この言葉をかみしめて、今後の人生で活かして、お伝えしていきたいと思います。


参考資料
『13歳からの生き方の教科書』 藤尾秀昭監修 致知出版社

 


寒川神社

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第134回『先人に学ぶ』

2024年04月15日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第134回

『先人に学ぶ』



私は古典が大好きです。

日本にもともとある古典とは、
私は東洋思想と申し上げておりますが、

儒教、仏教、道教、禅、神道など
すべてがミックスしたようなもので、

それぞれが影響をうけあって、熟成して
発酵してきたような思想のことになります。


沢山の先人が、その思想とともに、自分の人生と向き合い続け、活かしてきました。

その先人の方たちの残してくださった、気づきなどを
読むのがとても好きで、

毎朝、そのような方々の本を読みながら
心の中で対話をし続けています。

何千年の歴史で、数多くの方々が培ってきた大切な遺産です。

日本の知的遺産と
言ってもいいと思っています。

少しでも、私がこのようにご紹介することで、

一人でも
多くの次の世代に繋いでいく、

そんな役割の一助を担えたら幸せだと感じています。



参考資料
『信じ切る力』 栗山英樹著 講談社 
『運命を開く』 安岡正篤著 プレジデント社

 


鎌倉宮

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第133回『天上天下唯我独尊』(仏教)

2024年04月08日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第133回

『天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)』(仏教


お釈迦様の誕生日である4月8日に実施される仏教のお祝いの行事のことを、

花まつりといいます。

花まつりでは「天上天下唯我独尊」と言葉を発したときのお釈迦様の像(誕生仏)に

甘茶をかけてお祝いをします。

 

お釈迦さまは生まれるとすぐに立ち上がって、

七歩歩き、右手の人差し指を天にさしあげ、左の人差し指は地を指して、

「天上天下唯我独尊」と言いました。

その意味は、「天の上から下までの間に(この世に)

我(私)という人間は一人しかいない、まことに尊いことだ」ということになります。


みなさま、この世にあなたという人間は一人しかいない尊い存在なのです。

だからこそ、共に命を称え合い、お互いに共創していけるように

生を輝かせていきたいものですね。



参考資料
『ポケット般若心経』 大栗道榮著 中経文庫(KADOKAWA) 

 

 


善光寺(長野県)

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第132回『二十四節気(にじゅうしせっき)』(日本の暦)

2024年04月01日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第132回

『二十四節気(にじゅうしせっき)』(日本の暦)


最近、改めて日本の暮らしや、暦ついて、いろいろと学びを深めています。

本当に深い世界があるんだなと、改めて先人に畏敬の念が湧き出てきます。


日本では、古くは六世紀に中国暦が導入され、

以降1873年(明治6年)に太陽暦(新暦)が採用されるまで、

太陰太陽暦(旧暦)を使ってきました。

太陰太陽暦とは、月の運行を基にした太陰暦と、

太陽の運行を基にした太陽暦を組み合わせたものになります。

月の満ち欠けの周期は、29日半ほどになります。

これをひと月とすると、12ヵ月で354日になります。

太陽暦の1年間より11日ほど短くなり、季節と日付がずれていってしまいます。

そこで、32~33ヵ月に一度、閏月(うるうつき)を設けて、

その「ずれ」を解消していました。

もともと、日本の暦は、この月の満ち欠けを、とても大切に扱ってきていました。

月の満ち欠けは、自然での植物の生長や動物の行動と密接に関係しています。

そんな意味で、農業や漁労に従事する人にとって、

毎月一日が新月で、日付と月齢が同じ太陰暦は重宝かつ重要でした。

それでも、太陽暦のように毎年同じ季節に同じ日付となることはなかったので、

不便な部分もあったようです。

そこで、二十四節気や七十二候を太陰暦に組み合わせて使っていました。


今日の本題の、「二十四節気」になります。


二十四節気は、古代中国でつくられたものになります。

旧暦を使っていた当時、季節の目安にされていました。

二十四節気は、太陽の運行を基にして1年を24等分したもので、

それぞれの長さは約15日間となります。

最初のスタートは、まず冬至(とうじ)なり、そこを起点としています。

冬至と夏至(げし)で、1年を2分割にして、「二至」となります

さらに春分と秋分を4分割にして、「二至二分」となり、

さらに、「四立(しりゅう)」(立春、立夏、立秋、立冬))で8分割して、

「八節」となります。

この「八節」は、それぞれ約45日間、これをさらに3分割して、「二十四節気」となります。

今年(令和6年)の暦でいきますと、3月20日に春分(しゅんぶん)を迎えましたが、

その後、清明(せいめい)、穀雨(こくう)と続きます。

5月5日に、立夏(りっか)となり、小満(しょうまん)、芒種(ぼうしゅ)と続きます。

6月21日に、夏至(げし)となり、小暑(しょうしょ)、大暑(たいしょ)と続きます。

8月7日に立秋となり、処暑(しょしょ)、白露(はくろ)と続きます。

9月22日に、秋分を迎え、寒露(かんろ)、霜降(そうこう)と続きます。

11月7日に、立冬を迎え、小雪(しょうせつ)、大雪(たいせつ)と続き、

12月21日に、冬至(とうじ)を迎えます。小寒(しょうかん)、大寒(だいかん)となります。

そして、2月4日に立春(りっしゅん)を迎え、雨水(うすい)、啓蟄(けいちつ)なり、

また、春分を迎えるという流れになります。


補足ですが、それに加えて「七十二候(しちじゅうにこう)」というものもあり、

それは、二十四節気のそれぞれ15日間を、さらに3分割した、約5日間ずつの候になります。

5日ごとに移ろいゆく季節を細やかに表していて、先人の智慧に感動を覚えます。

その漢字をみると、まさにその感覚だと思います。

これも、同様に古代中国でつくられた七十ニ候ですが、

二十四節気と違い、日本独自に少しずつ改訂を繰り返してきたようです。


参考資料
『にっぽんの歳時記ずかん』 平野恵理子著 幻冬舎

 

 

 
義母の折り紙作品(さくら)

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