言わずと知れたS600。
V型12気筒DOHCで6,000cc.
最高出力 394ps(290kw)/5200rpm
最大トルク 58.2kg・m(570.7nm)/3800rpm
凄いスペックです。
でもそんなのはあまり大事じゃないかも知れません。
メルセデスの凄さ。
年間不幸にして交通事故でお亡くなりになる方が7000人弱です。
10年前と比べて70%に減りました。
それがこと、歩行者の交通事故による死者は相対的に見て減ってないのは何故か。
飲酒運転の轢き逃げは後を絶たず、テレビのコメンテーターはその度にヒステリックに糾弾する。
これは僕もそうですが。
でも気を付けなければ行けないのは「自分達も当事者」何だって言う意識かも知れません。
8000万人の免許保有者の中の一人としていつ「被害者」「加害者」になるかも知れない事実。
衝突安全ボディ、エアーバック、シートベルトプリテンショナー(字、合ってる?)、スライド防止装置。
いくら安全だって言ってもそれは乗員に対する安全であり。
過去メルセデスはAクラスを発表しました。
これはもともと電気自動車として発売される予定でした。
なのであの腰の高いボディがあるんです。
シャシーとフロアーの間に電気系を収める為に。
その計画が頓挫。
仕方なくその仕様のままエンジンカーに。
これがドイツの雑誌のセーフティテストでひっくり返った。
ありえない速度域、シチュエーションで。
でもそのシチュエーションが日常の中で絶対にないか?と言われれば「あるかも知れない」と。
因みにコレを当時の日本車のミニバンでやったら殆どの車がアウトだったでしょう。
特に僕の現在の愛車、デリカとかなら尚更。
で、失敗作と酷評され。
メルセデスは殆ど「乱暴」とも言えるテストの中の評価でさえ真摯に受け止めました。
それからのメルセデスが凄かった。
直ぐに販売を中止し熟成に取り掛かる。
そして再販。
Aクラスの成功。
バックオーダーを抱えるまでに。
幸いだったのは「失敗」とされた時はまだ日本に入ってきてなかった事でしょうか。
メルセデスを語る上でいくつものストーリーがある。
長い間ル・マンに出場しなかった理由。
命名の由来。
他にも数え切れない程の。
前にも書きましたがメルセデスの本質は「優しさ」です。
乗員だけでなくって万が一跳ねられた被害者の事も第一に考えて。
衝突安全性も乗員だけでなくその外にも向けられています。
もっとこんな車が増えれば。(勿論今はメルセデスだけではないです)
環境問題に関しても凄いです。
この秋発売のE320 CDIの評価の凄い事と言ったら。
まだ当然乗った事はありません。
3000ccV6 DOHCターボ
4000rpmで211psのアウトプットの出力はそう驚くに値しません。
ディーゼルです。
特筆すべきはそのトルク。
1600rpmで55、1kgm!!
実用車としてはもう文句無しのトルク特性とトルクそのものの厚さ。
こりゃ凄い。
試乗、是が非でも行かねばと思ってます。
だ~って当分誰も知り合いは買わんだろうからさ。
因みに日本はPM(浮遊粒子状物質)やNOXが環境問題の中で優先されます。
欧州ではCO2が環境問題の中で優先されています。
局地的に見れば日本の考え方が正しいです。
地球全体から見れば欧州の方が正しいです。
で、この数年劇的な変化を遂げた欧州のディーゼルがかなりの勢いで彼の地では売れ続け何と去年の販売での割合は49、8%がディーゼルと。
国によっては70%以上。
日本は悲しい事にヒステリックにディーゼルを悪者扱いしてしまって(これはスケープゴートですよね)その進化の可能性を閉ざしてしまいましたから。
ここからディーゼルで巻き返すのは至難の業でしょうね。
ハイブリッドがありますが単に燃費が良けりゃあってものでもないのが世の常。
実は燃料を精製する上でガソリンを製油する方が遥かに軽油を精製するよりも環境への負荷が大きいから。(これはまた次回にでも書きます)
ハイブリッドのイメージの強いトヨタも実は欧州などではアベンシス、RAV4、レクサスISにはディーゼルを設定。
そしてホンダも。
ヨーロッパの人達がPMの問題やNOXの問題にけりを付け、クリーンになったディーゼルに乗る。
そんなに欧州の方々は環境問題に敏感なのか。
実はそうではないと。
何が彼らをディーゼルに引き付けられるのか?
それは「走り」らしいです。(この数字は上の方に書きましたが)
とにかく燃費も良くて素晴らしく速いらしい。
もうガソリン車を凌駕する日も近いのではないかとさえ言われてるんです。
実際ル・マンでアウディはディーゼルで優勝してますし。
そして燃費。
メルセデスのE350(ガソリン)とE320(ディーゼル)
その日本国内を実際に走った実用燃費は
E350がリッター8,3(それほど悪くはないですよね、272psですし)
E320がリッター10,9
新潟から東京まで寄り道しながら走ったそうですが
ガソリンと軽油との違いもあってかなり支払い時の差が出たと。
これは当たり前ですよね。
でもこの当たり前の如何に重要な事か。
それぞれこの燃費でこのガソリン代(まだ上がるとか言われてますが)で10万km走ったら。
E320は約109万円分の燃料代。
E350は約186万円分の燃料代。
その差77万円程。
これは結構大きいですよね。
そしてこれで走るのが楽しければもう言う事はないでしょう。
早く乗って(試乗ですが)みたいです、E320。
かように人と環境に優しい車も作れる。
それがメルセデスなんです。
因みにこっちはあくまでもパフォーマンス重視のメルセデス。
(オーナーさんはまだ23歳と駒田と同い年の同級生。
穏やかなはにかみ屋さんです。)
こんな車からそんな車まで。
メルセデスの進化のスピードは物凄いです。
それにしてもこれは流石に大きいですね。
カメラに収まりきらなかったです。
一度はこんな高級車に乗ってみたいですが「似合わねー!」って皆から言われるので。
自分でもよ~く解ってます。
ジャガーのボトムレンジ、Xタイプの中でいつも聴いてるのはブルーハーツのベストですから。
最初、マドンナとかビヨンセとか聴いてたんだけど何かブルーハーツがあの車にはしっくりと来る。
いや、ピストルズならもっと良いかも。
キングクリムゾンとかも。
デフ・レパードやブラック・サバスも良いかも。
何でかなぁ。
やっぱり流石は英国育ちって事でNWOBHMなんだろうか。
パンク発祥の地でもあるし。
野蛮でジェントル。
英国車はやはり不思議。
メルセデス乗ってるとこんなのは聴かないんだろうな、多分。
※今回のこの数値、NAVI詩を参考にさせて頂きました。