昔の望遠鏡で見ています

ウエイトは悲し

 



 
 天体望遠鏡の部品の中で、一番気を使われていないのは、ウエイトだと思います。他の部品は、防湿庫の中であるとか、ほこりのかぶらない場所とかに、大切に保管されているのに、良くて物入れの隅、普通は物置の床にごろごろと置かれているのが、多いのではないでしょうか。赤道儀のバランスを取るために必要にもかかわらず、「もっと軽いウエイトが欲しい」という人もいたりします?!二番目の画像は、左からニコン、五藤、タカハシが3列、五藤、タカハシが3列、最後がミザール(タカハシ互換)のウエイトです。




 そんな悲しい存在のウエイトの中で、私の一番のお気に入りは、タカハシD型赤道儀用ウエイトです。留めネジが、締めやすいクランプ状になっているのは、これだけです。この形状のものは、普及型のS型赤道儀には付かず、高級品のD型にのみ付属していました。天体写真を撮影するときには、動くと困るので赤道儀のクランプを、ある程度きつく締めるのは判りますが、ウエイトはふつう動きませんので、このクランプはデザインの一部なのでしょう。


 

 昔の天文ガイドに載っていたタカハシ65mm屈折赤道儀D型です。鏡筒径が直径77mmで、S型の68mmより太くなっています。セルはD型のは、ごつくて立派ですが、対物レンズは共に3枚玉セミアポで、直径65mmの焦点距離が1000mmですので、同じレンズを使用しているようです。全体的に、S型はスマートな印象ですが、D型はベアリングが入っているという先入観もあってか、精密機械という感じがします。

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