にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

市民記者編集委員のお仕事とは

2007-06-20 | オーマイニュース



上の表はオーマイニュース(以下OMN)における5月までの市民記者賞受賞者の一覧です。(順不同・敬称略・特別賞受賞者を含む)

先日発表された元木昌彦編集長の就任挨拶の中に、計画段階とはいいながらも市民記者編集委員の設立が含まれ、有資格者を市民記者賞受賞者としていたので抜き出してみました。複数回受賞している市民記者もいますので、開設から9ヶ月での受賞者は39名。計画通りに話が進むとなると、定員は6名ですので一見何とかなりそうな人数に思えます。

とはいうものの結局は内容次第なわけですが、あとは硬い言い方をすれば業務内容と対価、市民メディア的に言えば「OMNのためにここまでならやれる」というやりがいが各市民記者の意識にどれだけマッチしたものになるかが焦点です。例えば、任期中に1度だけでも東京のOMN本社に日を決めて出向かなければならない会合があるようならば、地方や海外在住の市民記者にはハードルが高いものになりますし、専門性を求められたらこれだけの人数では人手が足りなくなる可能性も出てくるでしょう。これは、実際に韓国OMNの市民記者編集委員募集で起こっている事で、日本では参考にしていないと思われますが紹介(NAVER翻訳)しておきます。

そういえば、OMNの東京偏重傾向に触れたので思い出しましたが、地方行脚に積極的だったはずの元木元代理なのに、札幌カフェ以降その話がとんと聞かれなくなったのは残念です。全国47都道府県を月に1ヶ所回っても4年かかるペースの壮大な計画だったはずですが、いつの間にかなかった事になってしまっているのでしょうか?

話が逸れました。他に求められるものはOMN業務全般と変わりありませんが、透明性と公平性でしょう。前述の地域や専門性だけではなく、資格を持つ希望者全員が公平に手を上げられるような仕組みづくり。誰がどのような理由(自薦・他薦程度でもかまいません)で選ばれたかがはっきりわかるアナウンス体制。任命したからには、OMNにとって都合の悪い内容でも紙面批評を最小限の編集で掲載する勇気。多選に関する明確な規定の作成等がOMNには求められます。

あと、これだけはやってはいけない事を書いておきましょう。

市民記者編集委員を、市民記者と編集部双方の架け橋として利用する事です。

何が問題なのかと思われる方もいるでしょう。ですが、OMN編集部のアナウンス不足は発足当時からの課題で、今でも全く解消されていない問題です。好意的に見てようやくその兆しが出てきた段階だと思われます。風通しの悪さはOMNの問題で、殆どの場合市民記者の側に非はありません。

この時点で一部の選ばれた市民記者がアナウンス係を務めたとしても、ボランティア的なOMNに対する協力業務としては負荷が高すぎるように思えますし、現在経営陣や編集部に向いている非難の矛先が変わるだけで、該当市民記者がその的になる危険性は十分にあります。これは1週間も前にレナード氏がコメント欄で指摘している点と一部重複しますが、本来自由であるべき市民記者が、中立を求められる編集部の業務に関わるのは、大変微妙なバランス感覚を求められるのではないでしょうか。

本来なら、その際市民記者編集委員をサポートし、守るのはOMNの経営陣や編集部の仕事ですが、一般の市民記者を炎上の渦に巻き込んで後は放置する現状の編集部の姿勢は、市民記者の保護者としての成熟度が著しく欠けていると言わざるを得ません。

では、一体市民記者編集委員は何をやればいいのか。日々の紙面チェックや紙面批評とは別に、一般市民記者の声を吸い上げて編集部に届ければいいのではないかと考えます。双方向ではなく、市民記者から編集部への声を一方通行で伝える弁のような存在でいいのではないでしょうか。編集部から一般市民記者へのアナウンスは、編集部の仕事だという事です。

市民記者編集委員と編集部との間には既に一定の信頼関係が築かれているはずですから、編集部の耳に痛い意見をしても黙殺される事はないでしょう。自分も含めて人の耳というのは都合がいいもので、褒められたり賛同されたりする声は他の誰かから指摘されるまでもなく耳に入ってくるのに、叱られたり批判されたりする声はノイズ扱いしたりして、どうにか軽んじよう、無視しようという傾向があります。

大きなメガホンを持って、編集部のそばから意見する人

この程度の位置付けなら、応募する市民記者賞受賞者の人達にとってもプレッシャーを感じることなく「やってみようかな」という気にさせるのではないかと思います。


レスポンスはあった方がいい

2007-06-19 | オーマイニュース

【お詫びと訂正】
昨日のエントリ「まさか出るとは思わなかった」において、一部不正確な記述がありました。

(誤)夏至までに配れるのは最大2000万部です。
(正)6月7日時点で配布の見通しが立っているのは約2200万部です。

2000万部という数字は、5月31日付のてんつくマン氏の日記からとったものですが、6月7日付の日記に「まだ、後800万部はあるので、ご注文下さい。」という記述があるのを見落としておりました。お詫びして、当該エントリを訂正いたします。


---------- これより本文 -----------

昨日のエントリで問題視したオーマイニュース(以下OMN)の記事のコメント欄に、軸丸靖子記者本人の回答がありました。3000万部という数字の訂正こそありませんでしたが、配布部数の現状と現時点での資金の集まり具合について述べています。「取材しています」というコメントタイトルは、拙ブログでの挑発的な表現に対する返答に見えなくもありませんが、OMNが双方向性を謳ったメディアである事を考えると、コメント欄で出された疑問に素早く対応する姿勢は評価に値します。

その上で軸丸記者の回答を見ていくことにします。(引用部分はイタリック体で表示)

号外の部数ですが、取材では3000万部を印刷しており、すでに2300万部を各地に配布していると聞いています。

なるほど、タイトルにも本文にも3000万部を配布すると断言している表現はありません。本文でも

ハイライトとなる夏至の6月22日金曜までに、およそ3000万部を配っていく計画だ。

このように書かれていますし、計画なのだから達成できなくても問題はないという解釈も可能です。この記事は3000万部を印刷している事実と、号外の配布が始まった事実を伝えているわけですから、現時点で3000万部配布できる可能性が低くても問題はないという事なのでしょう。非は、この記事の内容を3000万部の号外を夏至までに配布するというようにミスリードをしてしまった私にもあるわけです。

軸丸記者によれば、今日になって事務局にあらためて確認したということですので、この数字に間違いはないのでしょう。ただ、聞かれてから答えるのであれば、最初から記事に掲載して欲しかった項目ではあります。また、てんつくマン氏が残り1000万部と言ってから1週間で200万部増加した配布予定部数が、その後ほぼ10日間で100万部しか増えていないことには違和感を覚えるのですが、OMNにも事務局にもそれぞれの事情があるのでしょう。

次に、資金面についての説明です。

ちなみに資金ですが、19日現在で9000万円超が入金されているとのこと。25日までに集められるだけ集めて、残りは発起人の方々が何とか頑張るとのことです。

昨日の記事では約8000万円となっていましたので、こちらの方は軸丸記者の取材が不足していた可能性が高いと思われます。これは昨日付の赤旗に掲載されていた記事ですが、この中に集まった募金は約8600万円との記述があります。なお、19日現在で9000万円超という金額ですが、これはてんつくマン氏が当初の予定を変更し、元々6月25日までに入金すればいいとなっていたものを、資金のめどを立てるためにここまで集まった募金を15日に一旦入金するよう依頼した結果の数字です。当座の手持ちを振り込んだ資金ボランティアの人達による資金面の上積みが残り1週間弱でどれだけ可能なのか、果たしてミラクルは起こるのかを注目していきたいと思います。

そして、不足分が出た場合の扱いについて表現をぼやかしているのは何故でしょうか?

こちらは言いだしっぺであるてんつくマン氏と、OMNの高橋建吉広報担当とつながりの深い辻信一氏同様にNGO「ナマケモノ倶楽部」の世話人でもある中村隆市(株)ウインドファーム代表の2人が毎月50万円づつの返済計画で返済していくと言明しています。100万番長が不足分を立て替えなければならない点と、裏番長が宣言金額を集められなかった場合に自腹を切らなければならない点は以前にも書きましたが、それでも資金が不足する可能性が高いものと思われます。

それをてんつくマン氏と中村氏を発起人と言い換えて名前を出さず、具体的な返済計画まで述べているものを何とか頑張ると表現しているのは、どうにも腑に落ちません。てんつくマン氏の説明によれば、8000万円が9000万円になったところで3000万部の号外を配布するには、どちらにしても資金が足りません。この記事にはネガティブな内容を書いてはいけないという縛りがあるのかもしれませんが、軸丸記者にはコメント欄でも言いたい事をはっきり言えない事情でもあるのではないかと、疑うわけではありませんが、つい考えてしまいます。

いずれにしても夏至まであと3日しかありません。公称3000万部の号外のうち、実際に家庭や人の手に渡ったものはどれだけあるのか、OMNと軸丸記者には是非追跡取材をしていただきたいと思います。ここまで見る限り、TEAM GOGOのいう配布数とは印刷所の倉庫から虹の天使と呼ばれる配布部隊のリーダーに渡った数字を上げているように推測されるフシがありますが、記事によれば1万5000人の登録ボランティアの配下に、更に配布を手伝うボランティアがいるのだとか。末端に行けば行くほど実態がつかみづらくなっていますが、そこは記事のほかにアスレポまで使ってキャンペーンのフォローをしてきたOMNの事です。部外者には思いもつかないルートで実配布部数を報告してもらえるものと期待しています。

配っただけでお終いではこのキャンペーンも浮かばれませんが、どれだけ配ったかもわからないままお終いでは、末端で真剣に活動していると思われる、多くの無名のボランティアが浮かばれません。夏至が過ぎたら1部10円となる期間限定のフリーペーパーの行方がどうなるか、むしろその後のてんつくマン氏他関係者の動きが注目されます。勿論、資金面についても同様です。

OMNは、夏至が過ぎてもきちんと追跡調査をしましょう


最後に、川田龍平氏が100万番長から降りた事を報告しておきます。こちらが5月27日現在の一覧、こちらが本日の一覧です。登録番号44番が欠番になっている事がおわかりいただけるかと思います。


まさか出るとは思わなかった

2007-06-18 | オーマイニュース

【おことわり】
不正確な記述があったため、記事の内容を修正しました。(2007.6.19 18:40)


オーマイニュース(以下OMN)が事実誤認(嘘の)記事を掲載しました。

以前から拙ブログで問題視していたTEAM GOGOによる号外をばら撒いて余った分は有料販売するプロジェクトの件です。まず、事実誤認部分を転載します。(転載部分はイタリック体で表示)

ハイライトとなる夏至の6月22日金曜までに、およそ3000万部を配っていく計画だ。
日本人の4人に1人には行き渡ることになる。

はい、ここが間違いです。てんつくマンの日記を見ましょう。夏至までに配れるのは最大2000万部です。6月7日時点で配布の見通しが立っているのは約2200万部です。5月31日の日記には、残り1000万部については夏至以降にも配れるように文面を変更したと書いてあります。また、資金面も無茶苦茶です。以前に掲載された記事では1億2000万円の資金が集まる見通しが明るいように書かれていましたが、今日掲載された記事によれば集まった資金は約8000万円。前回のヨイショ記事掲載から約1ヶ月で1000万円しか集まっていません。

ここまで来たら、高橋(建)広報だけではなく関連記事を全て書いている軸丸靖子記者にも「どうなっているのか?」と問わねばならないでしょう。事実を確認せずに記事を書いていることが明らかになったからです。一連の記事を高橋(建)広報に書かされているのか、軸丸記者本人の意思で書いているのかを確認しなければならないようです。

残念な事に、この記事には市民記者以外のコメント欄がありませんので、こうやってブログに書くしか方法がありません。メールで意見する方法もありますが、高橋建吉広報担当とつながりの深い辻信一氏が絡んでいるイベントなので、編集部にメールしても握りつぶされる可能性が非常に高いからです。

とはいっても、この事実誤認部分については文面を一部修正してOMN編集部にメールします。

いい加減にこの怪しげなイベントとは手を切って下さい


オーマイニュースはオーマイニュース

2007-06-18 | オーマイニュース

夏至は近いしオーマイニュース(以下OMN)は次々と新機軸を打ち出してくる。正直言って、拙ブログで24時間OMNとTEAM GOGO関連エントリをアップし続けようかとも思う今日この頃ですが、物理的に事情が許しません。こういう時に拙ブログのタイトルは便利だなぁと上から目線で語るつもりでいましたが、最近の動きには周回遅れになっているのか、2周回遅れになっているのか、3周回遅れになっているのかわけがわかりません。

とりあえず周回遅れには違いないという事で、お許し頂きたいと思います。

正式な編集長就任から2週間弱、遅きに失した感は否めないものの、元木昌彦元編集長代理の挨拶がサイトに出てからもうすぐ1週間が経とうとしています。本家韓国OMNのこの記事と比較すれば少ないものの、削除された拙ブログのurlも含めて、コメント欄では活発な議論が繰り広げられています。

のべ40件以上を超えるコメントには、今回の方針転換について説明を求めるコメントが多数ついています。コメントに対するコメントについても同様です。

しかし、元木元代理がコメント欄に降臨して自身の見解を述べる事はまずないでしょう。

それは、OMN編集長が元木元代理だからではなく、OMNの体質が元からそうなっているからです。

拙ブログが開設してから半年を越えますが、それからもOMNに対して何かやったら説明をしなさいとくどいくらいに言い続けてきました。ブログを始めたきっかけが、西野浩史元デスクへの怒りにあることは否定しませんが、何があっても説明をしようとしない体質は鳥越俊太郎初代編集長の時代から何も変わっていません。拙ブログの開設はOMNの発足から約3ヵ月後ですが、発足から何も変わっていないのは間違いのないところです。

振り返ってみれば、西野元デスクは発言内容の是非はさておき、自身の見解をコメント欄できちんと説明していました。感情的な発言が多かったとはいえ、議論に参加し、市民記者に対して自ら議論をふっかけるだけの事はしていました。自分の信念に基づいた発言をコメント欄でしていた数少ない編集部員だったといってもいいでしょう。

当然、感情的な発言に対しては市民記者や当時在籍していたオピニオン会員から容赦ない反論が出ます。

ですが、西野元デスクはそれを恐れているようには感じられませんでした。

結果的に、西野元デスクは「市民みんなが記者だ」というOMN発足当時のキャッチフレーズを体を張って示していた編集部員ではなかったかとすら思えます。文句があるならいくらでも来いやという姿勢は、OMN編集部が検閲しない限りOMNと市民記者・オピニオン会員とフラットな関係を築く土台になりえたのではないかと思うからです。結果的に、それが原因でクビを斬られたのかもしれません。

さて、ここで今になって元木元代理に説明を求めるようになった市民記者の皆さんに質問します。

元木元代理の方針が気に入らないから文句を言っているだけではないのですか?

確かに、鳥越初代編集長ならこのような方針転換はありえなかったかもしれません。しかし、鳥越氏についていくつもりでOMNに参加した市民記者はOMNを去ればいいだけの話です。これは個人の考えですから私が強制するわけにはいきませんが、今になって元木代理に説明を求めている人に対しては、元木が気に入らないから鳥越時代と同じ編集体制を維持しろと主張しているようにしか思えません。

編集部員の交代こそありましたが、編集長が変わったところでOMNはOMNに変わりはありません。オヨンホ代表が全ての指揮権を持ち、資金面は孫正義氏が支える企業に違いはないのです。オヨンホ氏に文句が言いたかったら、ハングルか英語でメールを出せばよろしい。そしてリアルで話をすればよろしい。実際に、日本のOMNでオヨンホ氏と近い場所にいるのは彼と直接対話が出来る人達です。それができずにコメント欄で文句を言っても何も始まりません。少なくともオヨンホ氏には何も通じていないはずですから。

朴哲鉉記者が時に市民記者として記事を書き、コメント欄でスタッフとしての意見を述べていますが、日本のOMNが組織としての一体感がみられない現状では、必死に頑張っている朴記者ですら、オヨンホ氏、または孫氏に踊らされているように感じられてなりません。韓国人同士の会話は理解できませんが、朴記者がオヨンホ氏に心酔しているのは理解できます。ただ、日本で忠臣と言われてきた人は、自分の仕える主人に耳に痛いことを言える人だという事をここで朴記者に伝えたいと思います。

朴記者がコメント欄に出てきて真摯なコメントを返したときに、ガス抜きだとしか思われないのが今のOMNの実態です。言葉の壁もあるでしょうが、オヨンホ氏が表に出てこない、オヨンホ氏が指名したはずの元木元代理がコメント欄に出てこない現状では、朴記者が市民記者として記事を書き、コメント欄に真摯なコメントを返すのは逆効果だと言わざるを得ません。

実権を持つのがオヨンホ氏、金主が孫正義氏である限り、OMNはどこまでいってもOMNです。

今頃になってOMNに説明責任を求める一部市民記者の思い通りになるようなメディアではありません。当然、自分が都合のいい展開になりそうな時に黙り込む、あるいはOMNを無闇に擁護していた市民記者に至っては何をかいわんやです。

拙ブログでは、OMNが何かやったら説明しなさい、都合の悪いことでも公表しなさい、上から目線で知らしむべし、よらしむべからずの姿勢を改善しなさいと主張し続けてきました。しかし、残念ながらOMNは一般市民記者・読者に対しての姿勢は発足以来変わっていません。市民記者が何を言っても、OMN編集部から見れば下々がうるさいことを言っているとしか思っていないのでしょう。

ですから、私は外からOMNをウォッチし続けます。


話さなければわからない

2007-06-17 | オーマイニュース

オーマイニュース(以下OMN)は、ここ数日の間に、元木昌彦元編集長代理(スミマセン、この方がしっくりくるんです)と編集部名義で1周年に向けての方向転換を明らかにする記事を立て続けに掲載しました。OMNは何をそんなにあがいているのだという気持ちがありますので、拙ブログでは当然のことながらその一つ一つにツッコミを入れていくつもりでいます。

ただ、その前にOMNが既に舵を切っている。言い換えれば、先に動き出しているのではないかと思われる記事がありました。

これは先週の月曜日にメディアウォッチのコラムに掲載されたものですが、マイニュースジャパン(以下MNJ)の要約記事であると明記されています。過去120本の同コーナーの記事を確認したところ、MNJの要約記事がOMNのコラムに掲載された例はありません。先日は山岡俊介氏へのインタビュー記事が掲載され、これはOMNに山岡氏が記事を書く前兆かと思いきや、これも山中登志子記者によるMNJの要約記事でした。

見出しで勝負して読んでみたら大したことはなかったというのは、元木元代理もよく知っているように週刊誌がよくやる手法です。これがイエロージャーナリズムになると、見出しの時点で眉につばをつけるのが、それなりの信用がある週刊誌との違いです。

OMNがいろいろ新機軸を打ち出すのも結構ですが、すでにMNJとこれまで以上に親密な関係を築く事を決めたのであれば、まずその事を発表していただきたいと思います。やると決めたんだから一般の市民記者や読者は察しなさいという姿勢は通用しません。何度いってもわかってもらえないようで、OMNには聞く耳がないのだと判断せざるを得なくなります。OMNが何かするときにアナウンスをしましょうというのは、拙ブログ開設以来言い続けていることです。

あえてもう一度言いましょう。

OMNが黙って何かをすると、周囲から不要な憶測を呼びます。

アナウンスをする事は、余計な憶測を封じる効果があるのです。


こうもはっきり言われると

2007-06-16 | オーマイニュース

今朝アップしたエントリに「市民記者の呼称変更は重大な問題ではないか?」というコメントがつきました。今回、オーマイニュース(以下OMN)は一度にいろいろな提案をしたので、その中で何が特に重要かは把握しきれていませんし、例えばOMN経営陣と編集部員、一般市民記者と読者等立場によっても違いがある問題だと思います。この問題はキャッチコピーの変更も含め、創刊宣言のあり方に関わってくる事でもありますので、もう少しじっくり考えてからエントリをアップしたいと考えています。

さて、今回のタイトルは、高橋建吉広報担当が企画したアスレポの参加団体であるアムネスティ日本のスタッフブログから取りました。このブロガー(ライター?)は何の気なしに書いたのだと思われますが、正直この部分を読みますといい気はしません。(引用部分はイタリック体で表示、フォント拡大と太字、色変更は筆者)

オーマイニュースの方は頼まれただけで、あんまりニュースをアップしていない。
それでもイベントなどあげたことがあるが。

勿論、高橋(建)広報が直接この人に執筆を依頼したわけではないでしょう。アムネスティ日本という団体がアスレポ掲載に手を上げて、適当な人物に執筆を依頼したと考えるのが普通ではないかと思います。

しかし、一般の市民記者の中に頼まれて記事を書いている人などいるのでしょうか?

最近はあまり見ませんが、ときどき「これはPR記事ではないか?」という指摘をコメント欄で受ける内容の記事は確かにあります。ですが、編集部の掲載基準をクリアしているから問題はないと考える事ができますし、そのような記事でも市民記者本人が記事を書きたいと思って書いていると、私は信じています。それなのに、このブログの記述には「頼まれたから仕方なくやっている」感がひしひしと伝わってきます。

今後のOMNがどのような方向に舵を切るのであっても、編集部発と編集部に依頼された一部のプロライターの記事を除いては、記者が書きたい事を書く。この方向性だけは失って欲しくないと考えます。この例外にアスレポの記事は含まれません。

アスレポが広告費節減の為に利用されたり、コメント欄が無いのをいいことに言いたい放題の記事が出たり、どこかから依頼された記事を掲載する場になっている現状をOMN経営陣と高橋(建)広報、良識ある編集部員と市民記者には改めて考えてもらいたいと思います。広告目的といえば、タグを使っている例も見受けられます。「A」 「SEED」 「JAPAN」がそれぞれニュースの言葉に入っているのは、該当アスレポ掲載団体が広告目的でやらかした以外にどのような可能性があるというのでしょう。

アスレポはリニューアルされたOMNの機能を悪用した最悪のコーナーです。


即刻廃止しましょう


関心のあるうちに

2007-06-16 | オーマイニュース

昨日は恒例の休載御詫すらアップできませんでした。こういう日もあるんですね(と、自分には甘い)。

ところで、6月12日と15日に、オーマイニュース(以下OMN)から新しい方向へ舵を切ると表明した受け取れるメッセージが続けて掲載されました。記事IDを見ますと元木昌彦編集長の就任挨拶よりも先にキャッチコピーコンテストの告知記事が書かれていたようですが、編集長就任挨拶はそれでも遅いくらいですし、コンテストは締め切りまで余裕がありますから、単に掲載のタイミングを計っただけで他意はなさそうです。

コメント欄がないコンテストの告知は別にして、元木編集長の就任挨拶には掲載から3日ほどで20件を超えるコメントがついています。内容が挨拶だけではなく、今後の方針も含まれているからでしょうが、この記事が市民記者にとって関心のある話題だからコメントが集まっているのでしょう。これまでの傾向から、OMN編集長以外の業務も多忙な元木編集長がコメント欄に出てきて意見を述べる確率はかなり低いと思われますが、コメントを書いている市民記者の皆さんもそのあたりはわかっているようで、それを期待したコメントは今のところなさそうです。

さて、元木編集長の就任挨拶の中で、市民記者編集委員の設立が発表されました。そのハードルはかなり高いですし、そもそもこれまで月間市民記者賞を受賞した記者が何人いるのかなど、個人的にツッコミを入れたい部分もありますが、それは別にして、周囲の関心があるうちに新しい企画をぶち上げ、市民記者を直接の当事者として巻き込んで行こうという姿勢は評価に値すると思います。

日本のOMNが参考にしたかどうかはわかりませんが、時期を同じくして韓国のOMNでも市民記者編集委員が募集されていました。日本と違い任期が1年で、求められている役割も異なるのかもしれませんが、募集期間を延長しても希望者が集まらず、やむを得ず追加募集を開始するとの事です。日本の場合はこれから詳細を決定する段階ですから、市民記者編集委員を集める為にはどうすればいいかは今後の議題になるでしょう。拙ブログでも、その行方を見守っていきたいと思います。


アスレポを広告に使う人

2007-06-14 | オーマイニュース

まず、これを見て下さい。今日のオーマイニュース(以下OMN)トップページです。本来広告が入るべき場所で、OMNが夏至に行うイベント告知をしています。このイベント告知の前は、世界市民記者フォーラムへの参加告知がこの場所を占めていました。

今回行われるイベントの申し込み期限は6月20日正午ですから、あと5日程度はこの場所に告知が載り続けるものと思われます。貴重な広告スペースにしては、随分ともったいない使われ方をしていると思います。最近ではこの場所に某映画試写会の告知が出ていた記憶もありますが、その時はOMNの単独開催ではなかったので、映画の配給元等から掲載料が出ていた可能性もゼロではありません。しかし、OMN単独のイベントにOMNが掲載料を支払う可能性はゼロです。

そんなOMNで一見広告のように見えるコーナーが、高橋建吉広報担当の企画だというアスレポです。参加企業・NGO・NPOは市民記者規約に同意して記者登録をしているとの事ですが、市民記者規約に抜け穴があることは先日指摘したとおりですし、実際に、自分達の活動のPRが記事の殆どです。ひどいものになると、アスレポを使って個人の主張をし、自らの活動を紹介する、要するに一般の市民記者が書く記事と何ら変わりのないものが掲載される事すらあります。

アスレポにはコメント欄がなく、記事への質問や意見がある場合はOMNにメールで行わなければなりません。誰がどのような質問をしたかは表に出ないというわけです。そして、1日に30本前後の記事が掲載され、一般の記事のタイトルがトップページに掲載されている時間が24時間を上回る為には「読者が選んだ注目記事」欄にピックアップされるしか方法が無い一方で、アスレポ掲載記事は3本先の記事が出るまで、トップページの目立つ場所に掲載されています。

好きなように自分(たちの団体)の主張が行えて、コメント欄でそれを批判される事もない。アスレポとは掲載している人達にとっては天国のような場所でしょう。しかも、NGO・NPOに至ってはアクセス数に比例した原稿料まで支払われます。掲載から1週間限定ですが、自分の記事をワンクリックすると、その度に1円の収入です。額は少なくてもクリックするのは楽しいだろうと、ケチな私はつい考えてしまいます。

とは言っても、アスレポに記事を掲載している各種団体の中で、最もこのコーナーを有効活用していると思われるのはNGOでもNPOでもなく、株式会社大地であると思われます。記事を読む限り、この団体は企業なのか環境NGOなのかよくわからないのですが、直近の記事では100万人のキャンドルナイトを大々的に宣伝しています。しかも、記事の中には高橋(建)広報とつながりの深い辻信一氏が世話人を務めるNGO「ナマケモノ倶楽部」の紹介まで含まれている念の入り様です。

キャンドルナイトのイベントは昨年の冬至にも行われました。当時のOMNトップページには、かなり長い間サイトへのリンクバナーが貼られていました。ちょうど、今現在イベント告知が掲載されているあたりだったと思います。あれが広告なら(OMNがこのイベントに協賛しているという話を聞いたことはありませんし、広告でないはずはないのですが)かなりの費用がかかっていたはずです。ある編集部員が掲載した2本の関連記事も、スポンサー絡みのイベントならば納得できます。

ところが、今回は「アスレポ」での記事掲載です。企業からの投稿部門である CSR REPORT については「原稿料を支払わない」とあるだけですが、この文面からはおそらく掲載料も取っていないものと思われます。PR記事にはPRと明記するのは、過去の例からしても当然の事です。

広告スペースに自社イベントの告知を出し、アスレポに一部社員と親しい団体のPR記事を掲載するようになったOMNの収益構造は、一体どうなっているのでしょうか?