「グラス・ジェム・コーン」
これ知ってる?レア食材百科~虹色トウモロコシ・グラスジェムコーン~ 公開日:2018年01月07日
最終更新日:2020年02月03日
スーパーなどで黄色の中に紫や茶色、黒や緑の粒が混ざったトウモロコシを見たことはありませんか? これは、「グラスジェムコーン」と呼ばれるもので、日本でも「レインボーコーン」として注目を集め始めています。この珍しいトウモロコシは、誰がどうやって作ったのでしょうか。食べたらどんな味がするのか、どうやって調理するのかなど、この気になる食材について調べてみました。
カール・バーンズさんが独自の製法で開発!
「グラスジェムコーン」を開発したのは、アメリカ、オクラホマ州で農業を営む、ネイティブアメリカンの農家、カール・バーンズさんです。長年品種改良に取り組んできたバーンズさんは、遺伝子組み換えではない、自然交配の品種改良によって「グラスジェムコーン」を生み出しました。
その見た目からは一見、「食べられるの?」と思ってしまいますが、れっきとしたトウモロコシで、もちろん食べられます。身が固いため、サラダにしたりゆでたりするよりは、ポップコーンなどにするのがオススメです。見た目は虹色ですが、白いポップコーンになります。
日本では、2012年に種の販売会社がFacebookで「グラスジェムコーン」を公表して、話題になりました。現在ではアリゾナ州の会社が生産拡大に取り組んでいます。その製造過程は企業秘密とされていますが、開発後に死去したバーンズさんから製造の仕方を伝授されていた友人のグレッグ・ショーンさんが、「グラスジェムコーン」を受け継いでいます。
似ているけど一緒に栽培はNG!
「グラスジェムコーン」と普通の「黄色いトウモロコシ」の味は違うのでしょうか? 実は味そのものに大きな違いはないようです。なぜなら、「グラスジェムコーン」は「黄色いトウモロコシ」を品種改良したものだからです。ただ、焼いたり茹でたりすると、微妙に味が違うことがわかります。
食感が違うと感じる人もいるようです。「グラスジェムコーン」は硬いので、黄色いトウモロコシと同じように茹でて食べようとすると「うわっ、硬い!」となってしまうかもしれません。
味には大きな違いがない「グラスジェムコーン」と黄色いトウモロコシですが、栽培をするときには注意が必要です。同じ「トウモロコシ」だからといって並べて栽培をすると、お互いが影響し合ってしまい、「グラスジェムコーン」に色がつかず、反対に普通のトウモロコシに色がついてしまうことがあるそうです。
誰でも「グラスジェムコーン」の栽培者になれる
トウモロコシは、世界三大穀物とされているように、さまざまな土地で栽培しやすい植物です。「グラスジェムコーン」も、トウモロコシと同じく栽培しやすいのが利点です。
種はインターネットでも買うことができます。ただし「グラスジェムコーン」は品薄になることが多く、類似品も出回っているので注意が必要です。家庭菜園でも楽しめるので、マンションやアパートに住んでいる人は、ベランダでポットを利用するとよいでしょう。ちなみに、ポットを使うと発芽率が高いといわれています。
農家を営んでいる方や庭を持っている人は、ある程度の面積を確保して種をまくのがおすすめです。ただし、地面にまくと鳥や害虫などの被害に遭う可能性があるので、ホームセンターなどで詳しい人に相談して対策しましょう。
日本では「レインボーコーン」と呼ばれるこの作物、あなたも育ててみたくなったのではないでしょうか。開発者のバーンズさんのルーツでもあるネイティブアメリカンの間では、虹は幸福をもたらすといわれています。食べる以外にも、小さなものであれば乾燥させてオブジェとして飾ってもオシャレですね。
上記の情報は2017年12月18日現在のものです。
*https://agri.mynavi.jp/2018_01_07_15515/ より
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