「じゅね餅」
主な伝承地域 南部地方
主な使用食材 かんなかけいもの粉、えごま(じゅね)
歴史・由来・関連行事
古来、冷害や飢饉に見舞われることの多かった南部地方では、米以外の雑穀で食文化を発展させてきた。「じゅね」とはえごまのことで、「じゅね餅」はえごまの実を炒って丁寧にすり、味噌と砂糖と混ぜ合わせてたれをつくり、薄く切った餅に絡ませてつくる。また、道の駅等では小麦粉やそば粉でつくった串餅にたれを塗ってこんがりと焼いた「じゅね餅」も見かける。家庭でおばあちゃんがじゅね味噌と串餅をつくり、子どもたちが囲炉裏やストーブで思い思いに焼いて食べるのが秋から冬の風物詩だった。
食習の機会や時季
昔、米の乏しいこの地域では夕食に粉のこねものや打ちものを主食にしていたため、はっとうやひっつみと並ぶ夕食の主役でもあった。どの家でも手づくりしていた味噌を使い、えごまをすって混ぜ合わせて食べた。質素ながらこどもたちの腹を満たす家庭で食べるふだんのおやつであった。
飲食方法
小麦粉でつくる「むぎもち」と、そば粉でつくる「そばもち」があり、それぞれ食感や風味が異なる。じゅね味噌にゆでた餅を絡ませて食べる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭でつくって食べる機会は減っているのが現状であるが、じゅね餅(串餅)はイベントや祭り、道の駅などの屋台で炭火で焼いて提供しているのが見かけられる。えごまは近年、美容や健康に良いとマスコミなどで取り上げられたため、若い世代からも注目を寄せられている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/jyune_mochi_aomori.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます