■ヤテの田の字
205系と言えば、やはり最初に投入された山手線をモデライズすることは定番ではないでしょうか。
6扉車を組み込んでスカートが装着された形態での編成は以前製作しましたが、ここはぜひ第1編成から第4編成までの初期仕様の編成にこだわってみたいと思います。
何が一番の特徴かと言えば、窓が二段式のユニットサッシとなっていること。
二段の2連窓から通称「田の字」。
何のことはない201系の窓です。
第5編成以降は一段下降窓に変更されましたが、これにはエピソードがあるそうです。
205系を製造している東急車輛に視察に行った国鉄幹部が、工場内の横浜市営地下鉄の車両を見て下降窓が気に入ってしまったそうで、このタイプに変更せよとなったそうです。
国鉄としては、157系で下降窓に懲りていたのですが、ステンレス車体となった205系では雨水の侵入があっても大丈夫となったと判断したのでしょう。
この方が東急車輛に赴かなければ、205系は203系のように全車田の字窓ということになっていたのでしょうか…
さて、そんな一時代前の形態を残す初期編成がこれです。
残念ながらヤテ時代の画像ではありませんが…
▲ケヨの205系トップナンバー編成
そして問題の田の字窓がこれ。
▲ユニットサッシの外枠は連続している
さて、Bトレでどう表現するか…
究極、サッシをどう表現するかということですかね。
ガラスパーツをマスキングし、直接シルバーを塗装してしまおうかとまず考えましたが、中央の間柱とのバランスや立体感に欠けると考え、却下。
次に考えたのが、シルバーを印刷したステッカーを細切りして貼る事。
でも直線に貼るのは以外と難しそうだし、色がはがれてしまう危険性もありそうです。
シルバーではなくグレーでの印刷となってしまうし。
ということで、これも却下。(実はインクジェットプリンターが故障中という最大の問題があったのだが…)
あとは薄いプラ板かケント紙を細い短冊状にカットして貼る事。
まぁ、これが一般的と言えばそうなんですが。
腰があるので、ステッカーよりはるかに貼りやすいと思うのですが…
今度は逆に極力薄いものを使わなければなりません。
そして、たまたまいいものを見つけました。
▲0.14mm厚しかも0.5mm幅にカットされたプラ素材
このプラストライプを使って、ちょっと試作してみました。
サッシの縦部分は実車写真を見ても分かるとおりほとんど見えないので、あえて無視。
サッシの横部分は、下窓の下端はそのままの幅の0.5mmとします。
下窓と上窓の重なり部分は若干細くなっているので、0.3mm程度の幅にカットしたプラストライプを使用。
上窓の上端も同じく0.3mm幅のものを使用。
▲貼った状態
長めにカットしたプラストライプの端に流し込みタイプの接着剤を軽く塗布し、それを間柱に押し付けるように当て、そのまま降ろすようにして接着。
そして余分な部分をカット。
写真は接着後にフラットアルミで塗装。
側面に付けるとこんな感じに。
▲なかなかいい感じに
細かいことを言うと、サッシの外枠の形状がもう少し大きく、角ばっていますが、
まぁこれは無視とします
窓枠があることだけでも“よし”としないとね
205系の小窓車は現在手に入れるのがなかなか難しく、組み立て済み中古を以前から探してポツポツと入手していました。
必然的に先頭車は余り気味なので、その1両を使って一旦ばらして試作しています。
再度組んで様子を見ると…
▲それなりに雰囲気出ている… かなぁ~
この工法の課題は、約0.3mm幅にカットする作業。
はっきり言って目検討での作業なので、10両分均一にカットできるかがポイントとなりそうです。
続く…