最近、とても大事だと思うのは「歌心を育てる」と言うこと。
その為には、レッスン生さんとセッションする時間を多く持つことだと感じます。レッスンと言う体裁の下、フレーズ集や資料を渡すことも大事だけど、それを弾くことで、誰かの心を動かすだろうか?と言う気持ちは大切だ、と僕は思います。
さて、最近レッスンで行うのが、1つの弦だけで演奏してみるセッション。これには色々やり方があって、やり方次第ではとても、表現力に対する視点が広がると僕は感じています。
ブルースやR&B的なセッションが、おおよそ「これがペンタトニックやねん。で、これを上手いこと上がったり下がったりしてみい」「ここらの音だけでも、チョーキングやスライドやハンマリング、プリンクオフ使ったら、それ風になるやろ?」みたいなことが上達の鍵だと思うのですけど、
ジャズも基本「上手に音階を上がったり下がったり出来て、切なかったり、嬉しかったり、悲しかったりすることを表現したらいいねん」からしか始まらないと最近僕は思うんです。
このところ、二胡(中国の弦が2本しかないフレットのない弦楽器)と共演することが多いのですが、彼らは、弦が2本しかないから、スライド、ポルタメント、ハンマリングが音を運ぶときに必ず入る。そうすることで、必ず音符に表情が生まれる。そして、人の声のようで、まず選ぶのは、滑らかに繋がる隣の音。そこに鍵がある気がします。
ジャズのレッスンにしても、ブルースやR&Bと同じように、初心者が音楽を身近に感じる教え方はあるなあ、と思う。そして、そう言うドレミの遊びを自由にする寛容さが、先生にも、生徒自身にも必要な気がします。そこから、本人の歌心も個性も始まる気がする。
トータルな人生における音楽の財産は、上手くなる効率を求めてYoutubeやコラムを探し、おおよそ良さそうだ、と天秤にかけどちらかを選ぶことが最も良いとは、どうも最近思えない。
そこにあるのは、よく整った8割がた悪いとは思わないが、眩しいほどキラキラした人生が透けて見えるほどではない何かなんです。
あれだけ恥ずかしがって何も弾けなかった人が、気がついたら僕は30分伴奏している、みたいな時、僕は幸せだなあと思うんです。
高校生に帰ったみたい。
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