東京築地 おかみ丼々和田 ブログ

東京都中央区築地のひとりでもほっとできる、ご縁をつなぐ、食材にこだわるからだに優しい家庭料理の店

三周年を迎えて その一

2015-09-22 13:00:07 | おかみ丼々和田 日記
おかみ丼々和田は、9月27日に三回目の誕生日を迎えます。

起業した時は全くの素人で、初めて飲食店を構える大変さをほとんど認識できなくていたのだと思います。

なんとか開業できたものの、本当にお客様によくついて来ていただいたものだと思います。

いちばん体も気持ちも大変だったのはと振り返ると、それぞれにいつも大変だと言っていたような気がしますが、この三年を迎えるまでのここ一年間、この直近のひと月がもっとも乗り越えるのに厳しかったように思います。

背中を押されるようにスタートした一年目は、毎日回すことだけに夢中でした。自分の意識や気持ちを整理する間も無く毎日やってもやっても終わらない長く働く時間が過ぎ、心身ともに疲れていて、自分をいろいろな形で奮い立たせて、店を開けることに必死でした。

1年目は知り合いの応援ご来店も多く、またテレビで取り上げられたことなどから、開店景気で貸切も多く、今日は早く閉められたり、お昼もやめ、コースだけで楽だなあと思い出したことが結果として経営的にもとても苦しくなったのです。

先日三周年記念で、おかみ丼々和田を設計してくださった建築家の吉柳満先生がこのように仰ってました。

「全くの素人で始めて、二年目までは本当にもがき苦しんだことだろう。

実際に電話で『もう出来ません』と泣きついてきたこともあった。しかしもがいてもがいて苦しんだことで、『志』が出てきた」

そうなんです。
ここまでたどり着くのにどんなにひとりで泣いたかしれません。

開業時に言葉に出した『志』が、いちばん大切なお客様へのおもてなしの気持ちが本当にわたくしの『志』となって行くまで、「店を構えてひとりで起業する」ということがどういうことなのか、わたくしの心と体が納得できるまで、三年間という時間がかかったのだと思います。

自分のプライベートな生活とこの仕事が分けられないこと、すべての生活が気持ちがここに向かっていなければ、特に飲食業は、起業できないのだと、お客様に来ていただけないのだと、腑に落ち覚悟させられたのです。

いつも笑顔でお客様の前に立ち、最良のものをご提供し続けるいうプレッシャーにあっぷあっぷし、ぎりぎりのところでこの三周年を迎えました。



この三年間立ち上げから、ずっとお世話になってきた方、今も変わらず心を寄せて事あるごとに心にかけてくださっている方、ふらっと立ち寄り自分の意思で常連さんになって応援してくださっている方たちなど一部の方にお集まり頂きました。

危なっかしい挑戦者のおかみを、こんなふうにお客様が応援してくださっており、暖かく支え、そして通って育ててくださってきたか、改めて三年間という感謝に満ちた時間を確認し、引き続き歩む勇気をいただくことができました。



当日は人数の限りがあり、もっと多くの応援してくださっているお客様にもお声をかけられず心苦しい思いでしたが、改めて別の機会に感謝をお伝えしていきたいと思っております。

取り急ぎ、皆様にこの場を借りて心から三年間の感謝を申し上げます。
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