東京築地 おかみ丼々和田 ブログ

東京都中央区築地のひとりでもほっとできる、ご縁をつなぐ、食材にこだわるからだに優しい家庭料理の店

三周年を迎えて その三

2015-09-23 22:27:52 | おかみ丼々和田 日記


△吉柳満氏のデザイン


おかみ丼々和田の建物は、建築家吉柳満氏のデザインです。

吉柳先生は、博多の屋台ブームに貢献された方ですが、
多くはビル建築がメインで、そのほか有名な俳優の方の自宅や茶室なども設計されるなど、
それは幅広い建築家でいらっしゃるのですが、
博多の屋台の次に小さい建物が『おかみ丼々和田』だそうです。

この『おかみ丼々和田』という屋号も、吉柳先生が名づけ親でいらっしゃいます。

おかみ丼々和田は細部にわたり、こだわりの「吉柳哲学」に基づいた「和の空間」としてデザインされています。

おかみ丼々和田は「劇場」で、おかみには照明が当たっており、
どこからでもおかみを見ていただけるようになっております。

こだわりは、見えるところだけでなく、
おかみが舞台の袖(両サイド)に入っても
動きが想像できるような空気感を持たせています。



△最初の創業計画書


吉柳先生に引き合わせてくれたのは、おかみの友人です。
彼は、おかみ丼々和田のコンセプトやブランディング、マーケティングまですべてにわたり、
おかみ丼々和田全体のデザインに力を貸してくださっています。

おかみ丼々和田は、京都大阪屋とこのお二人の存在なくしては
起業することはありえませんでした。



△「おかみ丼々和田」極小6坪店舗のブランド構築へのチャレンジ


おかみ丼々和田のコンセプトは
「からだにやさしいおふくろの家庭料理×『おかみ』を媒介としたお客さま×おかみの居心地良い交流の場」

このコンセプトに基づき、和(京都風)をベースにした洗練されたデザイン空間を作ってくださいました。

おかみを中心に、おかみとお客さま、お客さま同士を繋ぐインタラクション

おかみ丼々和田は、すべてが奇跡的な「ご縁」によって支えられ、生み出され、歩んでいます。

飲食業、わけもわからないおかみのために
このお二人の素晴らしい経験、哲学、コラボレーションが『おかみ丼々和田』となったことを
ひとつひとつ振り返ることができ、改めて心からの感謝を捧げます。

ありがとうございました。今後ども引き続きどうぞよろしくお願いいたします!!






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三周年を迎えて その二

2015-09-22 20:15:14 | おかみ丼々和田 日記


おかみ丼々和田の原点はなんといっても、京都の大阪屋です。

おかみが前職を終わらざるを得ない事態になり、新しい道を模索していたとき、「出汁を教えてやるから、丼屋をしたら」と言ってくれたのは、ゆきちゃん(おかみの同級生のご主人)です。



思いがけない言葉に甘えて、ひとりで回す店、秘伝の出汁を伝授していただくために、京都に通い、住み込みの修業をさせていただきました。

どんなにお世話になったかは、はかりしれません。

大阪屋は夫婦だけで五十四席を回すオベレーション。
店主のゆきちゃんが、厨房と洗い物をひとりで。
店内はおかみのともちゃんがひとりで回します。
無駄のない動きがお客様に伝わります。



西本願寺前に店を構え、三十年という長く愛されてきた歴史は、ゆきちゃんとともちゃんの二人三脚によるものです。



おかみは京都にたびたび通ううちに、ふたりから、商売の楽しさ、年齢に関係なくずっと働くこと、そして、四季折々の心震える美しい京都と生活を感じさせてもらってきました。



店の食材の調達から、何から何までお世話になり、それがおかみの力となり、築地で京都を少しは味わっていただけたかと思います。



心から感謝を伝えたいと思います。

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三周年を迎えて その一

2015-09-22 13:00:07 | おかみ丼々和田 日記
おかみ丼々和田は、9月27日に三回目の誕生日を迎えます。

起業した時は全くの素人で、初めて飲食店を構える大変さをほとんど認識できなくていたのだと思います。

なんとか開業できたものの、本当にお客様によくついて来ていただいたものだと思います。

いちばん体も気持ちも大変だったのはと振り返ると、それぞれにいつも大変だと言っていたような気がしますが、この三年を迎えるまでのここ一年間、この直近のひと月がもっとも乗り越えるのに厳しかったように思います。

背中を押されるようにスタートした一年目は、毎日回すことだけに夢中でした。自分の意識や気持ちを整理する間も無く毎日やってもやっても終わらない長く働く時間が過ぎ、心身ともに疲れていて、自分をいろいろな形で奮い立たせて、店を開けることに必死でした。

1年目は知り合いの応援ご来店も多く、またテレビで取り上げられたことなどから、開店景気で貸切も多く、今日は早く閉められたり、お昼もやめ、コースだけで楽だなあと思い出したことが結果として経営的にもとても苦しくなったのです。

先日三周年記念で、おかみ丼々和田を設計してくださった建築家の吉柳満先生がこのように仰ってました。

「全くの素人で始めて、二年目までは本当にもがき苦しんだことだろう。

実際に電話で『もう出来ません』と泣きついてきたこともあった。しかしもがいてもがいて苦しんだことで、『志』が出てきた」

そうなんです。
ここまでたどり着くのにどんなにひとりで泣いたかしれません。

開業時に言葉に出した『志』が、いちばん大切なお客様へのおもてなしの気持ちが本当にわたくしの『志』となって行くまで、「店を構えてひとりで起業する」ということがどういうことなのか、わたくしの心と体が納得できるまで、三年間という時間がかかったのだと思います。

自分のプライベートな生活とこの仕事が分けられないこと、すべての生活が気持ちがここに向かっていなければ、特に飲食業は、起業できないのだと、お客様に来ていただけないのだと、腑に落ち覚悟させられたのです。

いつも笑顔でお客様の前に立ち、最良のものをご提供し続けるいうプレッシャーにあっぷあっぷし、ぎりぎりのところでこの三周年を迎えました。



この三年間立ち上げから、ずっとお世話になってきた方、今も変わらず心を寄せて事あるごとに心にかけてくださっている方、ふらっと立ち寄り自分の意思で常連さんになって応援してくださっている方たちなど一部の方にお集まり頂きました。

危なっかしい挑戦者のおかみを、こんなふうにお客様が応援してくださっており、暖かく支え、そして通って育ててくださってきたか、改めて三年間という感謝に満ちた時間を確認し、引き続き歩む勇気をいただくことができました。



当日は人数の限りがあり、もっと多くの応援してくださっているお客様にもお声をかけられず心苦しい思いでしたが、改めて別の機会に感謝をお伝えしていきたいと思っております。

取り急ぎ、皆様にこの場を借りて心から三年間の感謝を申し上げます。

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