薬膳 Yakuzen Salon 八仙花

~国際中医薬膳師、野菜ソムリエのoguriが旬の食材の
薬膳的効能、知恵etc.について書いています~

「焼き枝豆」でビールが進みます!

2008-06-30 16:32:12 | cooking
ビールの美味しい季節がやって来ました!

「ビールといえば、枝豆」と、何気なく食べている枝豆ですが......食育・食生活へ
体の「潤い」を補いながら利尿効果もありますので
体内の水分代謝を良くする働きがあります。

また、豆類には総じて「補気」作用がありますが
枝豆には加えて「補血」の働きもあります。

暑さによって消耗された「気」「血」を補ってくれる
頼もしい食材です。




茹で立てのもの、ももちろん美味しいですが
今日は塩を多めに振りかけて天板で焼いて「焼き枝豆」に。

香ばしい風味でまたビールが進みます!


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「以臓補臓」(いぞうほぞう)

2008-06-29 14:22:35 | 薬膳理論
薬膳には「以臓補臓」(いぞうほぞう)という理論があります。

これは、ある「臓」に不調をきたした場合は、動物の同じ部位を
食べることによってその「臓」の働きを補うという考え方です。

具体例を挙げると、「肝」は血を貯蔵する「臓」なので
「貧血のときにレバーを食べる」は「以臓補臓」の理論に適っています。

今日はミノを使って「以臓補臓」......食育・食生活へ



ミノは牛の第一胃。
効能は、もちろん「補虚健胃」
胃の虚弱を補い、消化を促進させる働きがあります。

合わせたのはきゅうり。
きゅうりの効能は、同じウリ科のシロウリとほぼ同じで
体内の「熱」を冷ましながら渇きを潤し、
尿の出を良くする働きがあります。


上ミノに塩を振り、網で焼いてスライス。
斜めに薄切りにしたきゅうりと和えて
ごま油と塩で味付け。

ビールの肴にぴったり!!です。


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「清熱利尿」のシロウリを使って...

2008-06-28 14:33:08 | cooking
いよいよ蒸し暑くなってきましたね。

この時期には、体は「暑」と「湿」の邪気の影響を受けやすく
体の中に「熱」と「湿」がこもりやすくなります。

そこで、お奨めなのが「シロウリ」......食育・食生活へ

シロウリの効能は、「清熱利尿、生津解毒」
「清熱利尿」は体内にこもった「熱」を冷まし
尿の出を促進させること。
「生津」は体の「潤い」を増やすこと、
「解毒」は毒素を分解する働きです。

体内に「熱」が生じると、体の「潤い」が消耗されます。
シロウリには、「熱」を冷ましながら
消耗された「潤い」を補う働きがありますので一人二役。

また、胃腸に活力を与える働きもありますので
この季節の変わり目にも有難い食材です。



シロウリを大葉の刻んだものと和えて。

大葉の効能は、「行気寛中」
胃腸の気を巡らして、消化を促進させる働きがあります。

薄切りにしたシロウリに塩をして10分。
出てきた水気を絞り、刻んだ大葉と和えて
熱した油をジュっとかけて出来上がり。

お味的にも、効能的にも、さっぱりお腹に優しい一品です。


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懐かしのポテトグラタン

2008-06-26 19:55:09 | cooking
和食屋を営む両親の下に生まれた私。
晩ご飯といえば、お造りに煮物、和え物、焼き物etc. 和食三昧....

子供の頃は、洋の食べ物にとてもとても憧れ、
お友達の「週末にファミレス行ったよ!」のお話が
うらやましくて仕方ありませんでした...。

そんな我が家に唯一登場した洋食が「ポテトグラタン」
これが食卓に並ぶ日は、兄妹3人揃ってはしゃぎました!
この味は忘れません!!.....食育・食生活へ

*先日lovelyeveさんとご一緒したかっぱ橋で購入したグラタン皿。
ブログで知り合った方とお会いするのは初めてでしたので、ドキドキ☆の1日でした。


メインはもちろん新ジャガ。

ジャガイモの効能は、「調中和胃、益気健脾」
「調中和胃」はお腹の調子を整え、胃の食べ物が
正常に下に降りるよう促進すること。
「益気健脾」とは、五臓の一つ「脾」の「気」を補って
「脾」の働きを活性化させることです。

「脾」の働きとは、食べ物から吸収した栄養分や水分を体全体に運搬すること。

逆に言えば、「脾」の働きが弱まると、栄養分が各臓器に行き渡らずに
他の臓腑の働きも弱まったり、
体に余分な水分(湿)がたまってしまいます。

むくみやすい、疲れやすい、胃がもたれる、食欲がないetc.の
症状がある方は、「脾」が弱っている可能性があります。
「脾」を強くするおジャガを食べて、調子を整えましょう!

「利湿」作用のあるとうもろこしもパラパラ散らして相乗効果。


昔は、「たまの外食=寿司屋」の両親にゲンナリ...だった私。
今ではとても感謝しています♪

おかげさまで、年齢の割には物の味の判る人間に育ったようですよ。


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トウモロコシのすり流し

2008-06-23 21:43:24 | cooking
店頭にもトウモロコシが並ぶ季節となりました。

日本人に馴染みの深い「身土不二」の理論に相応しく
トウモロコシはこのジメジメした季節に適した食材です......食育・食生活へ

その効能は、「補中健胃、除湿利尿」
「中」はお腹のこと。
「補中健胃」とは、お腹の「気」を補い、胃を健やかにする作用。
胃腸の調子を整えます。

「除湿利尿」は文字どおり、体内の「湿」を尿から排出する働きです。
ジメジメ対策にぴったりです!



今日は爽やかにすり流しにしました。

蒸したトウモロコシを出汁と一緒にプロセッサーにかけて
裏漉しし、すりおろした長芋と混ぜて
塩、こしょうで調味。

浮き身はオクラ。

明日はお天気になるとのこと。
今日のジメジメとはおさらば!?でしょうか?


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「五味」を摂る

2008-06-22 13:17:16 | 薬膳理論
昨日に引き続きホワイトアスパラ。

アスパラガスに「清熱生津、利水」の効能があることは
昨日もお話しましたが、
アスパラガスには「平肝」(ヘイカン)といって
「肝」の高ぶりを抑える働きもあります......食育・食生活へ

「肝」は「血」と関連の深い臓ですので
「肝」が高ぶって熱が発生すると
高血圧や動脈硬化といった症状が引き起こされます。

アスパラガスにはこうした症状に効果があるとされています。




使用したお野菜はホワイトアスパラ、甘唐辛子、トレビスの三種類。
三杯酢で和えてさっぱりと。

薬膳では食材の味を「酸」「苦」「甘」「辛」「咸」の5つに分類します。
これを「五味」と呼びます。

五味で分類すると、アスパラガスは「苦甘」味。
甘唐辛子は「辛甘」味、トレビスは「甘苦」味となります。
お野菜で「辛」「甘」「苦」の3つの味を採ることができます。

上記のお野菜を三杯酢(出汁、しょうゆ、酢)で和えましたので
「酸」味と「咸」味が加わり、
この一皿で五味をバランスよく摂ることができます。


ご参考にまで、「五味」それぞれの効能は以下のとおりです。
●「酸」味は引き締める作用。
 多汗、下痢、頻尿etc.体から水分が出過ぎるのを抑える働きがあります。

●「苦」味は下へ降ろす作用。
 熱を下げ、余分な水分を尿から排出させる働きがあります。

●「甘」味は補う作用。
 気血を補い、体内を潤す働きがあります。

●「辛」味は発散の作用。
 発汗させて、気血の巡りを改善する働きがあります。

●「咸」味(しょっぱい味)は潤して柔らかくする作用。
 代謝異常によってできたしこりや硬い便を取り除く働きがあります。


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旬のホワイトアスパラ

2008-06-21 20:28:52 | cooking
ホワイトアスパラが美味しい季節ですね。
甘みがあって歯ごたえシャキシャキ......食育・食生活へ

アスパラガスの効能は「清熱生津、利水」
「清熱」は体の中の熱を冷ます作用。
「生津」は水分を補って潤す作用です。

「利水」は余分な水分を尿から排出する働きのこと。
今のようなジメジメした季節には、体内に湿(余分な水分)がたまりやすいので
アスパラや冬瓜、とうもろこしetc.「利水」作用のある食材を採るようにしましょう。



旬のホワイトアスパラそのものの味を楽しみたいので、1本のままでソテー。
付け合せは半熟玉子。
上から粒こしょう、パルメザンをぱらぱら。

アスパラガスと半熟玉子の組み合わせは最高です!


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Yakuzen Salon 八仙花

2008-06-20 21:01:20 | お知らせ


「八仙花」はアジサイ、正確にはアジサイに似たお花 瓊花(けいか)のこと。
5弁の白い花が8つ集まって咲く姿を仙人にたとえて「八仙花」と呼ばれています。
そんな八仙花のように一人の力だけではなく、皆さんと向かい合って
薬膳の普及に努めていきたいと思っております。

ところで、「仙人が八人揃って、八仙人といいます。日本は七福神といって、
仙人が七人になっていますが、それは、中国から日本へ来る途中の台湾で、
一人乗り遅れたからだそうです。」       (参考 「中国茶読本」 島尾伸三)

おもしろいですね。