60代もあとラスト2日
ナニかアニバーサリー的なもの?
と考えてはみるが、結局、山登りくらいしか思いつかなかった。
今回のプランは、下の画像の鈴鹿山脈主稜線の裏側の尾根を縦走するというものだ。
そして体力次第で表の主稜線に乗り換えて往路の根の平峠に戻るという鬼のような大周回を目論んでみた。
これこそ60代最後のトライアルだ。
R306(サンマルロク)を左折してすぐの所で停車。鈴鹿のメジャーが水田に映える!
朝明渓谷に入るといつも止めさせていただく。この時期はまだ無人?なので無料駐車
千種街道登山口を6時43分に通過し、いくつかの堰堤越えと渡渉を繰り返しながらゴーロ道を進む。
御在所近辺の山の特徴は、美しい自然林と花崗岩のザレとゴーロ道であろうか。
約1時間後、根の平峠着 (7:30)
鈴鹿で人気随一の峠だ。左折すれば国見山、御在所岳へ、右折すれば鳩峰、釈迦ケ岳に至る。
峠を突っ切ると緩やかな自然林が展開される。
田部井淳子さんが、私の車の後部座席から「鈴鹿の上高地」といったことを思い出す。
上水晶谷(8:00)では岩の上をトントンと飛び越えて、
どこまでも続く美しい風景の中をテンポよく歩いて行くとコクイ谷出合に着いた。
ここで地図を見ると(ヤマップだけど)、どうやらイブネへの登山道を通り過ぎてしまったようだ。
左の谷がコクイ谷で、武平峠から雨乞岳を狙うハイカーの周回コースに組まれるルートだ。私もこのプランのエスケープルートとして考慮に入れている。
こんなに美しい風景にあって、同じ道を戻るのも能がない気がして、↓の神崎川を渡り左岸を戻ることにした。
渡渉後、広々とした明るい空間に身をおくと、葉を落とした木立が程よい間隔で立ち並び徐々に尾根に向かってせり上がっ
ている。私は適当な検討をつけて尾根に向かって登り始めた。余りの美しさに幻惑されたようで最後の斜面では勾配のきつ
さに閉口した。
尾根に達し、振り返る。画像では残念ながら斜度のきつさは読み取れない。
尾根上にはトレース(踏み跡)がなく倒木と落ち葉で歩きにくい。
しかしご覧のように裸木が視界をよくしてくれているので気分的に救われる!
細尾根の凹凸を繰り返す。ひときわ大きなコブをを越えた頃から古く危ういテープを時折目にするようになった。
右手に崩落地のむき出しの白い肌が見えてくると突然下りが始まり、そのコル(鞍部)付近にいくつかのテープが見つかっ
た。なんとそこには小峠との木札がぶら下がっていた。正規ルートとの合流地だった。 (9:05)
あとはイブネ北端に向かっての直登あるのみだ!
積雪で更に難度を増したこのルートを妻は難なく登って私を驚かせたのはもう20年以上昔のことか!?
激登の合間にはこんな素晴らしい出会いもある
イワウチワの群生地は多いが、このように咲いているのは2カ所のみだった。
雑木林の急登に加え巻道と岩場も何カ所かあるが、涼味たっぷりだ。壁に右手を突きながら細い道を通る。 (9:35)
小谷に出合うが、渡らず手前を右折しジグザグに尾根に向かう。手がかりのない斜度のある地面は難儀だ!
木の根岩角を手掛かりとして一つ一つ難路をクリアーして登り進む。 (9:53)
やがて水音が風に乗り届く。ほどなく谷芯に着く。初めての給水! (10:00)
正規ルートを少し離れてオプショナルツアーとして高昌山(1,125m)に立ち寄った。(10:30)
高昌山からの風景
御在所岳 三角点 御岳大権現 武平峠 鎌ケ岳
東雨乞岳 雨乞岳
イブネ イブネ北端
この美しい風景をスルーしてサッサとピークを目指すのも味気ないし、
つい道草を食ってしまうが、これが鈴鹿の山の醍醐味! もう道は合ってないに等しい。気儘に林間を歩く
イブネ北端はもうそこだ!
イブネ北端と風景
チョウシ クラシ
3山の集合体としてのテーブルマウンテンだ。ピークはほとんど見つからない。
4~50年前には全山クマザサで覆われていた。
酸性雨か、シカの大繁殖か、それともクマザサは60年周期で枯れるともいわれているが・・・?
さあ、雨乞岳に向かおう! まずは杉峠の攻略だ。
正面を下ると、佐目峠だ。遠く左側に覗くのは滋賀県の名山・綿向山だ。
佐目峠はだだっ広い尾根上にある。大きな岩に木札がついていて初めて分かる程度だ。
左下の神崎川からのルートとの合流地でもある。
美景だ。沢には雪が残る。いつまでもこの場にとどまっていたくなる。
ドンドン下ると人声が大きくなってきた。初めて会う人たちは中高年の大パーティーだった。
この枯れ木の隣に、数年前まで大杉が立っていた。
次回は、雨乞岳から御在所岳への縦走レポです。