カカポの庭

本を読んだり、お茶を飲んだり。

「ルピナスさん」

2005年08月09日 | 
この間会った友達の中のTちゃんは、細い体ながらガッツなお母さんだ。
彼女から届くメールは、とても忙しそう。
幼稚園の送り迎え、家族の食事の支度、幼稚園の役員、町内会の当番…。
そんな多忙な毎日にもかかわらず、木に花が咲いた、チューリップが咲いた、とか、梅干しを漬ける、とか、いきいきした報告もくれる。
ていねいな暮らしぶりをTちゃんは心がけている、それがすごい。

今日読んだ絵本は、作:バーバラ・クーニー 訳:掛川恭子「ルピナスさん」

ルピナスさんは、海をみおろすおかのうえにある、小さないえにすんでいます。
いえのまわりには、あおや、むらさきや、ピンクの花が、さきみだれています。
ルピナスさんは小さなおばあさんですが、むかしからおばあさんだったわけではありません。
世界中を旅行しましたし、「世の中を美しくする」ためにステキなことを思いつきました。
この絵本は一人の女性の人生の輝きを、ルピナスの花に託して、静かに語りかけてくれます。
画法で、詩情あふれる物語世界を作りあげています。

当たり前のことだけれど、毎日の積み重ねで歳をとる。
自分に対するていねいさが、歳をとった時にあらわれるのだと思う。
ルピナスさんのようにありたいなぁ。