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タナゴの飼育 まとめ(2010年)

2010-09-24 22:35:11 | タナゴの飼育


2010年 タナゴの孵化もそろそろ終了します。
以下、今年、気づいた点や反省点をまとめました。

但し、あくまでも個人的な意見にすぎません。
科学的或いは理論的な根拠に基づくものではありませんので、参考程度とお考え下さい。
 

「目次」

1  タナゴの産卵時期
2  産卵用の二枚貝
3  二枚貝を水槽に入れる時期
4  産卵した貝は別水槽に移動したほうが良いか
5  親タナゴは水槽に何匹くらい入れるか。
6  親タナゴは何歳位がよいか。
7  親タナゴは稚魚を食べるか
8  屋内水槽と屋外水槽はどちらがよいか
9  水槽の大きさは稚魚の孵化に関係するか。
10 水の濾過方法
11 補助用濾過器は必要か
12 水槽内の敷砂
13 水の交換。
14 器具の清掃
15 水槽を立ち上げる時の注意点
16 使用する水
17 水槽に雨水が入っても大丈夫か
18 水温合わせと水質合わせ
19 暑さ対策
20 稚魚の管理
21 稚魚の移動
22 水草について
23 今年の反省点

1 タナゴの産卵時期(2010年 場所は都内豊島区)

今年は、ヤリタナゴとバラタナゴとも6月初旬に稚魚が生まれました。
(昨年より2週間遅れ)。ヤリタナゴの孵化は7月初旬で終了しましたが、バラタナゴは8月末まで産卵が続きました。

  
2 産卵用の二枚貝

カワシンジュ貝だけを使用し、一つの水槽に2,3個を投入しました。
新鮮な貝のほうが孵化率が高いように思えます。




カワシンジュ貝に興味を示すヤリタナゴ



3 二枚貝を水槽に入れる時期

産卵時期は、タナゴの種類、地域、温度、その他の飼育環境により異なりますので、いちがいには言えません。

今年に限っていえば、都内(豊島区、屋外水槽)では、稚魚の孵化が6月初旬でしたので、バラタナゴとヤリタナゴについては、5月頃に二枚貝を入れれば十分と思います(4月頃に貝を入れましたが、早過ぎた感があります)


4 貝の移動

貝を水槽内に放置すると産み付けた卵が多くなりすぎて、時には貝が窒息死してしまうと言われています。
また、水槽に放置したままにしておくと、生まれた稚魚がエサと間違えられて親に食べられてしまう危険があります。

そこで、ガラス水槽では、メスに産卵管が出た頃に貝をいれ、産卵管が短くなったのを見計らって貝を移し替えるようにしました(卵を産み付けるとメスの産卵管が短くなると言われています)。

産卵管が見えない池などでは、二枚貝を入れて1,2週間してから、貝を別の水槽に移動し、新しい貝と入替ました。

順調にいけば、移動後1か月以内に稚魚が貝から出てきます。





産卵管が長く伸びたバラタナゴ




5 水槽内の親タナゴの数は何匹くらいが良いか。

2ぺーアーの親タナゴを入れた水槽(屋内の45センチ水槽)から、現在までに100匹近くのバラタナゴが孵化しました。
タナゴの数を少なくするか、オス数匹に対し多数のメスを入れた方が(いわゆるハーレム状態)、なわばり争いが少なくなりますので、孵化率が高いように思います。

また、親の数が少ない水槽では、同じ親からの孵化をさけるために、親タナゴを時々入れ替えています。




この水槽から100匹のバラタナゴが孵化しました。



6 親タナゴは何歳位がよいか。

親タナゴの大半は、作年又は1昨年に生まれたタナゴです。
年とったタナゴは、産卵に向かないと言われていますが、何歳がダメなのかはハッキリとしません。
少なくともメスに産卵管が出なくなると繁殖は無理です。


7 親タナゴは稚魚を食べるか

タナゴがウジャウジャいる水槽内に貝を入れっぱなしにしましたところ、何匹か稚魚が生まれましたが、数日すると姿を消してしまいました。
多分、親タナゴに誤って食べられてしまったのではないかと思います。

ただ、1.5トンの池では、バラタナゴの稚魚が数十匹孵化し、元気に泳いでいます。
これは、池の場合、水量が多く稚魚が隠れるスペースがあるため、稚魚が生き残れたのではないかと思われます。

  
8 屋内水槽と屋外水槽はどちらがよいか

屋内外どちらの水槽からも稚魚が生まれました。

ただ、屋内水槽は暑さ管理が難しいため、大半の水槽は直射日光があたらない、風通しの良い屋外に置いています。


9 水槽サイズと水深は孵化に関係するか。

関係しないと思います。
30,45、60,90センチ水槽、1.5トンの池、イケス等を使っていますが、稚魚は水槽に関係なくまんべんなく生まれました。

昨年は、水深を浅くした水槽から多くの稚魚が生まれましたが、今年は、どちらかというと逆で、浅い水槽からはあまり生まれませんでした。

結局、水槽の大小、水深の深さ、水槽の場所(屋内外)は、稚魚の孵化にはあまり関係がなく、寧ろ、水質管理、二枚貝の種類、親タナゴの数・年齢、貝とタナゴの元気度合などが孵化に大きく影響するように思えます。





90センチ水槽 この水槽からヤリタナゴが60匹生まれました。
水槽のタナは、ニッソーの90センチスチール棚、結構頑丈です。



10 水濾過方法

次の理由から、殆どの水槽を床面フィルター(同時に敷砂を大磯砂利)に変えました。
水作フラワーを大磯砂利に埋め込んでつかうこともあります。






床面フィルター これにホースを繋ぎ、砂利の下に敷きます。






水槽に床面フィルターを設置した状態

(床面フィルターを使う理由)

自然環境に一番近いと言われていること、また、多くのショップが床面フィルターを使っているため信用性が高いこと

水質管理も時々汚れた水を交換するだけで比較的簡単

フィルターが砂利に埋もれているため稚魚が吸いこまれる心配がない。

大型のエアーポンプ(業務用ブロアー)を使うと、20個近くの床面フィルターを一挙に作動させることが出来るので、上部濾過器を使う場合に比べると、電力代が節約できて経済的。

床面フィルターの値段も1個1000円以下と廉価。

 





10連管をつけた浄化槽用のブロアー
1台あると、沢山の床面フィルター等に強力なエアーを送れます。



11 補助用濾過器具

一つが故障しても酸欠にならないように、床面フィルターの補助として、スポンジフィルターや投込み式フィルター(水作など)を殆どの水槽に設置しています。





スポンジフィルター(2連)





水作フラワー



  
12 水槽内の敷砂は何を使用するか。

大半の水槽を、大磯砂利(1分 細め)に代えました。

その理由は、床面フィルターとの組み合わせには大磯砂が比較的向いていること(田砂などを直接使うとフィルターが目詰りします)、さらに人人工的なソイルは1,2年すると劣化しますが、大磯は砂利のため半永久的に使用できます。

細めの大磯(一分)をメインに使ったのは、二枚貝が砂に潜れるようにするためです。

大磯砂利の量は、厚さ5センチ前後を目安にしました(60センチ水槽で10キロ少々)。


13 水換えをする頻度は

今年は、猛暑が続きましたので1週間に1度位の頻度で、3分の1程度の水換えをしました(全部は交換しません)。
水を交換してはいけない(追加するだけ)という人もいますが、交換したことで、特に不都合は出ていません。


14 器具はどのように清掃するか。

水を交換する際、交換する汚れた水を使って、その水で器具(スポンジフィルターや水作フラワーなど)を清掃します。
水道水でジャブジャブ洗うようなことはしません(水道水で洗うとバクテリアを洗い流してしまうと言われています)。


15 新しく水槽を設置する時の注意点

まず、床面フィルターを置き、その上に良く洗った大磯砂を5センチほど敷き詰め、水を注入します。
その状態で1週間ほど床面フィルターを作動させます。
その後、水を全面的に入れ替えて、さらに、数日経ってからタナゴを放流させるようにしています。
真偽や根拠も不明ですが、新しい大磯砂を使うと水質が変化すると聞いたことがありますので、そのようにしています。


16 水槽にどのような水を使うか
  
水道水を大きなバケツに汲み置きし、数日、日光にあてカルキを抜いてから使います。
カルキ抜きをいれてすぐに水道水をつかうことはしません。
汲み置きした水はタナゴに良くないとの意見もありますが、今までに、特に不都合は出ていません。





大型バケツに水道水を汲み置きして使います。



17 水槽に雨水が入っても大丈夫か

雨が降ったあと、池のヤリタナゴが何匹か浮上することがありました(今年は、そのようなことはありません)。
因果関係はわかりませんが、都心では酸性雨の影響も考えられましたので、屋外水槽は、全て、軒下に置くか、屋根をつけるかして、雨水が直接入らないようにしています。





木の下に置いたイケス、屋根をつけています。


18 水温合わせと水質合わせの仕方

タナゴの移動寺には、必ず水温あわせと水質あわせをやります。

水温差がある水槽にタナゴを急に移動させると、病気になったり、時にはショック死することもあると言われています。
そこで、タナゴを水と一緒にビニール袋に入れて、移動先の水槽にしばらく浸しておきます(この時、酸欠にならないように注意します)。
30分から1時間ほどして水温が一致した段階で、今度は移動先の水槽の水を少しずつビニール袋に流し込みます。
水質に慣れた頃を見計らって新しい水槽にタナゴを放流します。面倒ですが、必ず行います。

二枚貝にもタナゴと同様、水温あわせをやるようにしました(必要か否かは不明です)。


19 暑さ対策

タナゴは比較的寒さに強いが、暑さには弱いと言われています。
今年は梅雨明け以降から異常とも言える猛暑が続いています。
二枚貝はタナゴ以上に暑さに敏感です。

そこで、水温対策には次のようにしています。

① 直射日光対策

ガラス水槽に直射日光があたると、すぐに水温は上昇し、タナゴ、二枚貝に致命的な影響を与えてしまいます。
まず、水槽はできるだけ屋外の涼しい場所に設置するか、どうしても直射日光があたる水槽にはスダレをかけて水温が急激に上昇しないような工夫をしています。
しかし、クーラー等の機械は一切使用しません。

② 蛍光灯

水草用に蛍光灯を使う場合も、水温の上昇をさけるため、タイマーを使って夜の涼しい時間帯に蛍光灯を点灯するようにしています(自然のサイクルが狂うことで、タナゴに悪影響が出るかわかりません)。

③ 水の補充

水を補充する場合も、急激な水温変化が生じないように、補充する水をバケツにいれて暫く水槽の近くに置いておくか、或いは、日光があたらない早朝に水を補充するようにしています(汲みおいた水に日光があたると、日陰にある水槽の水とではかなりの温度差が生じてしまいます)


20 稚魚を管理する注意点

生まれたてのタナゴの稚魚は、針先位の小ささ。
扱いには細心の注意が必要です。

① 水流

水流が強いと稚魚に余分な負荷がかかります。
床面フィルターのエアー圧を弱くし、さらに、水流の出口をガラス面に向ける等して、できるだけ水流を弱める方法を講じています。
また、水を注入するときも、ホースなどを使ってソーッと流し込むようにしています。
さらに、上部濾過器等を使用する場合は、吸い込み口に必ずスポンジフィルターを付けて、稚魚が吸いこまれないようにしています。





バラタナゴの稚魚


② エサ

稚魚用に、時々、ベイビーフライングシュリンプという極小の冷凍エサを与えます。
このエサは高価なので、普段は、金魚用のベイビーフードや、或いはフレーク状のエサ(テトラフィンなど)を細かく砕いて与えています。
また、他のメーカーのエサを複数使い、同じエサだけを与えないように注意しています。




ベイビーフライングシュリンプ(冷凍)



21 稚魚を移動する方法

稚魚は小さいため、大きくなるまで原則移動しないようにしています。
移動するときには、網で救うと網からこぼれ出る水圧でもストレスがかかると言われていますので、透明なビニールカップなどを使って水と一緒に稚魚をすくって、他の水槽に移すようにしています。


22 水草について

水草は、酸素の供給、水質浄化、タナゴの隠れ場所にもなりますので、必ず水槽に入れています。
今年は、定番のアナカリス等のほかに、比較的育成が容易なセキショウモを植えました。





セキショウモ




23 今年の反省点

① 
タナゴの産卵時期は、毎年違います。
今年は4月初旬に二枚貝を入れましたが、少し時期が早過ぎた感があります。


約3月間、タナゴが産卵した全ての二枚貝を、水槽、時期を区別せずに、別の同じ水槽に移し替えたため、どの貝から稚魚が孵化したのか、わからなくなってしまいました。
来年は、貝を、水槽、時期(例えば、5月用、6月用とか)ごとにわけて、別々の水槽に移そうと思っています。

そうすれば、貝を移動した時期がわかりますので、産卵が終わった二枚貝をまた使用することができますし、どの水槽から稚魚がうまれたのかも区別することができます。


今年は、リスクを分散するため小型水槽を沢山使用しましたが、管理が非常に面倒でしたので、来年は、90センチ水槽などの大型水槽にタナゴを集約し、産卵時期だけ小型水槽を使おうかと考えています。


猛暑で二枚貝の多くが口をあけてしまいました。
暑さを乗り切る方法がわかりません。

⑤ 
ヤマトヌマエビなどを苔対策にいれていますが、苔を取り除くことができず、見栄えがよくありません。来年は何とかキレイにしたいと思います。


24 終わり

以上が今年感じた点です。参考程度に考えて下さい。


山古志村 (新潟県) の棚田

2010-09-19 02:20:08 | 国内風景


山古志村(陽の出前)

2010年9月18日 新潟県にある山古志村
に行きました。

山古志村へは、新幹線の長岡駅から車で4,50分程

ホテル(長岡駅)を午前4時に出て、5時前に現地に着き
お昼頃まで山古志村を車で走り廻りました。




陽の出前

水は、棚田ではなく、錦鯉を飼育するための棚池です。
棚田と棚池は、谷間に限らず、人が住んでいない山の頂上付近
にもあります。これが特徴ある風景を生み出しています。





空にうっすらと色がつき始めました。





赤い色に変わって来ました。





雲と山の間から 太陽が顔を出し、イッキに雲海の色が変わりました。





残念ながら雲海の色は直ぐに消えてしまいました。





地元の人の話では、条件が良いと雲海がピンク色に変わるそうです。
今回は、太陽が雲に入ってしまったためか、暫くすると辺りは
モノトーンになってしまいました。

多数のカメラマンは、三脚を折り畳んで帰り支度を始めました。





始めてきた山古志村の雲海 自分としては十分に感動的でした。





その後、金倉山展望台に向かいました。
途中には所々に棚田と棚池(錦鯉の養殖用)があります。





さらに、山古志村の高台を通っているメイン通りに沿って車を移動させ、
棚田を撮影しました。






山古志村付近のトンネル 

朝5時からお昼ころまで車を走らせましたが、この間
食事をとることも忘れていました(村にはレストランは
殆どありません)。

それほど魅力的な山古志村の風景でした。





これは、前日の夕方に下見に来たときにとった写真
当日は雨模様でした。