岐阜/医大生が指導する明光義塾長良教室&芥見教室

医大生が個別指導する全国でも珍しい塾が明光義塾長良地区、芥見地区に登場。山県市、美濃市、関市からも通塾されています

★太宰 治と桜桃忌

2014年06月01日 16時49分03秒 | 日記

★20数年ぶりに彦根市に帰りました

 1948年6月13日、この日は太宰治が山崎富栄と玉川上水で入水自殺した日であります。彼の遺体は何故か発見されず見つかったのは6日後の彼の誕生日だったそうです。三鷹市の禅林寺に埋葬されたということで6月19日は太宰治を忍び『桜桃忌』が催されます。

 こう云った催しと云いますか名がついているのは三島由紀夫の憂国忌、芥川龍之介の河童忌等が有名です。

 しかし、太宰治の小説については人気はいまだ衰えず私も学生時代にむさぼるように読んだものです。特に『人間失格』の最初の部分の「第一の手記」のところが非常に好きな一節です。

「恥の多い生涯を送って来ました」

 これが非常に彼のすべてを物語っているように思われます。評論家で小説家でもある臼井吉見氏はあとがきで『人間失格については3月8日に取りかかり5月11日に書き終えている。この作品は作者が自身の文学の最高の形で書き上げた遺書であり、自画像である』と評しています。そして1カ月後に彼は死を選んだのです(後に遺書らしきものは発見されています)。

 しかしながらもう一つ云っておきたいことがあります。有名な『斜陽』です。最後の部分に出てくるスープをすくいながら話をする親子は『太田静子』という女性がモデルでした。その子が太田治子と云う訳なのですがこの太田治子は太宰は認知したようですが瀬戸内晴海(寂聴)が彼女が書いた『手記』という本を『斜陽の子』として川端康成とともに絶賛しています。現在もご健在で活躍中です。

 さて、もう一つの話は昨日5月30日(土)から31日(日)にかけて彦根市に行って来ました。凡そ20数年ぶりのことです。この街には四国の徳島から赴任しまして約2年間お世話になりました。今でも市役所の前に会社の建物が残っています(所有者は変わっていますが・・・)。それにしても随分と変わりました。湖岸道路や米原駅周辺は本当に変わり昔の面影は余りなかったです。所謂飲み屋街で袋町と云いますがこの変貌には驚きました。徳島は徳島で秋田町という飲み屋街があります。岐阜で云う柳ヶ瀬であります。

 この彦根市で私は某住宅メーカーの所長で赴任しました。当時の住宅業界ではNO.1でその時の所長の平均年齢は53.8歳でした。当時私は35歳と10カ月で最年少と云うことで自慢ではないですが一躍有名人となったのです。しかし、会社もその時点から境に転落をしSハウスやDハウスに抜かれていったのですがお話はこの彦根の店にいた頃の社員のことです。
 実は社員は20名位の小じんまりとした店でした。工事店や下職を集めますと500人位はいたように思います。今からお話しするのはその頃の社員の話です。

 その社員は男性でUさんと云います。私は彦根市の大藪と云う所に住んでいました。比較的近くにUさんは住んでいまして公私ともにお世話になったものです。特に雪国ですので『雪は遊びではなく戦いです』と教えてくれたのも彼でした。

 その彼のことですが数年前に亡くなったと風の便りに聞きました。彼は不動産業を営んでいましたが住居は転々としていましたのでなかなか消息が掴めなかったのです。そして私は本当に死んでいるものだと思っていました。
 彦根の飲み屋街袋町に元彦根の事務員をしていましたM女史が経営している居酒屋があります。一緒に仕事はしたことはありませんが他の社員はよく知っていますのでよく通ったようです。私も何度かお邪魔したことがあります。

 そこで昨夜工事店ご夫婦と元総務課長と私の4人でその店を訪れたのです。そこで知ったことはUさんは元気ですということで驚きました。奇しくもその日は実家では中学時代の同窓会が実施されていたのですが(私が帰郷する前提で催してくれたものなのですが・・・)そちらは体調が今一でしたので彦根になったのですが彼女が携帯で電話をしてくれて彼と話をし繋いでくれました。声を聞いただけで私だと分かってくれたことも感動的でした。20数年あっていない人の声を私より年上の彼が一発で言い当てるのですから驚きです。そして待つこと20分ぐらいすると彼が来ました。私は握手したものの気持ちが高揚し涙が恥ずかしいほどボロボロ出て来て話にならないのです。反面彼はどうしたのか全く事情が分からずきょとんとしていました。

 そんな訳で楽しい苦い一夜を過ごした訳です。そして、OB・OG会をお願いして分かれましたが本当に驚きそして歓喜の声を上げたものです。

 凡そ人間と云うものは私のように転勤を数多くしますと意外と忘れよいのですが最初の所長職の店と云うことでがむしゃらに働いて赤字の店を2年で一気に黒字転換しそして私の役目は終わり岐阜の所長へと変わっていったのですが、人間は心が離れてしまうともうみんな忘れますが心の繋がりや思い出と云うものはいつまでたっても覚えているものだということが本当によくわかります。人に恨まれるようなことはしてはいけません。正直私がもっと出世が出来なかったのは云いにくいことをズバズバ遠慮なしに云ったこと。そのことが仮に正しいにしても敵を作り結局は厭気をして自分から身を引くしか無くなってきたのです。

 人間ですから長所短所はあります。しかし、そのことで短所を責めていたのでは人は育ちません。そう云う私にしても完璧でありませんから完璧でなければ不足している処を補ってくれる人材を育成するしかないのです。全体的に雇用統計を見て見ますとリーマンショック時まで回復していると岐阜新聞含め多くのメディアが云っています。しかし、正規社員は減って契約雇用が随分増えている訳です。これは正規雇用の数字は民主党政権時より下がっています。また人材の不足の地域には全くの人手不足で平均賃金が安い、また辞めてしまったなどそれぞれの理由があります。どちらにしても残業代も無くしようと云っています。高額所得者はいいですが低所得の方の場合は残業も生活費に計算には入っていますから問題です。

 ワーキングプアと云う言葉を知っているでしょうか・・・。これは貧困層以下で生活をすることです。平均賃金の約34%で都市部では280万円、郡部では230万円以下を云います。ですから株価は現在14,000円程でヨコヨコになっていますが米国は金融引き締めに入っていますので円高が再び襲ってきます。また日本、中国の関係がうまくいけばいいのですが未だに首脳会談が実現できないというのは異常事態です。安倍政権は積極的平和主義と云うことをよく云いますが必ずその裏側に軍備が入っているのです。ですから積極的軍事平和主義と云うのが一番正しいのかもしれません。ともあれ集団的自衛権については全くの反対を云いたいと思います。

 そんなことでもうすぐ中間テストが始まりますがこの4連休は色々と考えさせられる時間をたっぷり頂きました。私もこの休みを通し色々考えるいい時間が取れたと思っています。

<今週の言葉>
『これが青春なんだ。汚いところに美しいものを見つけるのが本当の青春なんだ』
                             織田作之助
<今日のYouTube>
永井龍雲の『桜桃忌』を選びました。
http://www.youtube.com/watch?v=RL_xqCtz63I

期末テスト受付中!
入会の時期はありません!
<詳細>

http://mm.visia.jp/dozan/

長良教室 058-210-1730
芥見教室 058-244-0170


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