公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

森 和俊博士 生命科学ブレイクスルー賞 (Breakthrough Prize in Life Sciences)

2017-12-07 08:58:34 | 日本人
医薬品機構出資事業 HSP研究所にも在籍した森氏。すばらしい!賞金はノーベル賞より高いぞ。
追補2023/01/27
柳沢 正史(やなぎさわ まさし、1960年5月25日 - )も2023年受賞した。

憧れに少しでも近づこうとする人と尊敬で終わる人では大きな違いが出る。森教授の場合は利根川進だったわけで、工学部から薬学に転部した。



『米科学賞に森和俊京都大教授 賞金3億4千万円

 米グーグルやフェイスブックの創業者らが出資する財団は4日までに、優れた科学研究に贈る「ブレークスルー賞」の生命科学分野に、森和俊京都大教授(59)を選んだと発表した。賞金は300万ドル(約3億4千万円)でノーベル賞の約3倍となる。
 森教授は、病気の原因にもなる細胞内の異常なタンパク質を細胞内小器官の小胞体が見つけて修復する仕組みを解明した。
 ブレークスルー賞の日本人受賞者には、いずれもノーベル賞を受賞した山中伸弥氏や大隅良典氏、梶田隆章氏がいる。




森 和俊(もり かずとし、1958年7月7日 - )は、日本の生物学者。薬学博士(京都大学)。京都大学大学院理学研究科教授。専門は、分子生物学、細胞生物学、生物物理学。岡山県倉敷市出身。
テキサス大学博士研究員、エイチ・エス・ピー研究所主任研究員などを経て、1999年京大助教授、2003年同教授。細胞内の小胞体で作られた不良品のタンパク質がどのように感知され、処理されるかを明らかにした、小胞体ストレス応答の研究で知られる。もっとすごいのは、森さんがエイチ・エス・ピー研究所にいたころ無理やりに同僚にした吉田秀郎兵庫県立大学教授(酵母ERSEの発見者JBC, 1998)が今m世界で唯一ゴルジ体ストレス応答に取り組んでいること。

HSP研究所 HSP Research institute

医薬品副作用被害救済・研究振興基金(厚生省所管)は、1993(平成5)年春、住友製薬、日本たばこ産業、林原生物化学研究所、持田製薬の民間四社と共同で熱ショック・たん白質(HSP Heat Shock Protein)の利用を研究するHSP研究所(本社・京都市・所長 由良隆京都大学名誉教授)をスタートさせた。HSPは熱や紫外線などのストレスが加わったときに体内で作られるストレス・たん白質で、癌や自己免疫疾患、脳梗塞などに密接に係わっていると見られている。同研究所では、このようなHSPと、その遺伝子の機能を明らかにし、新たな治療薬や診断薬を開発したり、有用なたん白質を効率よく生産することを目的としている。期間は7年間、研究開発費は総額31億円。ヒト細胞が低酸素状態になると活発に合成されるストレス・たん白質の遺伝子を分離するほか、出資各社が保有する化学物質の中からストレス・たん白質の合成を促進または妨げる化合物をいくつか見出すなどの研究成果を得た。』


エイチ・エス・ピー研究所は私が発案し民間7社協力でつくったディナベック研究所の2年先輩の会社。研究の初期に関係する河野奈良先端大教授とも縁がある。森教授の言葉を最後に引用しておく

『最後に一言アドバイス。冒頭に書いたのでおわかりだと思うが、ガードナー賞でもノミネートの作業が必要なのだ。自分はこんなに凄いことしたんだから、賞をご褒美にくださいと自分で応募書類を書くのだ。ラスカー賞も然り。貴方にあげますと向こうから言ってきてくれるのはノーベル賞だけ。山中先生と私がガードナー賞を受賞した日本人の7人目、8人目だが、過去、国内の仕事でとられたのは西塚泰美先生のみ。私は、もっと多くの先達がもらっていても全然不思議じゃないと思っている。ただ、ノミネートしなかったからもらえなかったのではないだろうか。これは若いときにもらう賞であっても同じ。私は40歳までに応募資格がある日本生化学会奨励賞から始めた。皆さん、いい研究をして世の中に発信し、自説を広めて賞にノミネートしよう。落とされたって恥ずかしくない。何か足りなくて落選しても気落ちせず、もっと頑張ってまたノミネートすればよい。欧米人はそう考えるだろう。少年よ大志を抱け。』

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